時間は15時。観光客もまばらな時間帯の平日。店内は私だけ。カウンターに座ろうとしたら「涼しいところへどうぞ〜」とテーブル席へ若い女性店員さんが案内して下さる。コワモテっぽいマスターもはにかんだ笑顔で私に扇風機を向けて下さる。嬉しい接客だ。
メニューを見る。「水前寺もやしラーメン」発見。しかも、この支店限定メニューとある。初志貫徹で迷わず注文。
「水前寺菜」が名物であることは商店会の皆さまにお聞きしていたが、「水前寺もやし」も名物だったとはつゆ知らず。耳だけでなく自分の足で探さねばならぬようだ。
程なくしてブツが運ばれてきた。中央のモヤシがかなりのボリュームである。モヤシの多さで目立たないが、チャーシューも大きめが2枚、キクラゲもたっぷりトッピングされている。ゆで卵と刻みネギも渋くも光る存在感を放っている。
まずはスープ。……。いかにも熊本風とんこつのパンチだが、それ以上に味噌の香りが鼻孔をくすぐる。慌ててメニューを再度読み込む。赤みそと水前寺みそをブレンドしているそうだ。水前寺もやしの存在も知らなかったが、水前寺みそも初めて目に、耳にする。
この味噌がとんこつ特有の臭みを消し、まろやかに啜ることができる。クセの強いスープが好きな御仁には物足りないかもしれぬが、熊本ラーメン慣れしてない私にはちょうど良い浸透圧。卓上のフライドガーリックをまぶすと、かなり`熊本寄り´になる。
もやしを頬張る。しゃきしゃき。スープに絡み合うと旨さが倍加。メニューによると、水前寺もやしは長寿を願いう縁起物であるらしい。得した気分に浸ることができる。
もちもちとした少し太めの麺とスープの絡み具合も良し。チャーシューも柔らかくて味わい深い。最後はゆで卵をさらにスープに沁み込ませてフィニッシュだ。
国内に数十店舗、海外は数百店舗という熊本のみならず日本ラーメン会の雄・味千。その中でも水前寺もやしラーメンを啜ることができるのはこの店だけ。ぜひ水前寺へお寄りあれ。
我が水前寺における最高クラスの定宿<エクストールイン水前寺>フロントに、スタッフの方々がおススメする手書きの「ラーメンマップ」がある。水前寺付近のみならず、市内中心部も数店紹介されている。
前述の桂花本店以外にもこむらさき、山水亭、赤組…。思わず腹が鳴る。最近の熊本ラーメン事情は豚骨一択ではなくつけ麺や塩系も増えだしたらしい。熊本ラーメン放浪の旅は終わりそうにない。
水前寺もやしがたっぷり。

