2016年12月29日

第1607夜:続・妖艶な伊賀牛の巻【伊賀(三重)】

 忍者の隠れ里・三重県伊賀市中心市街地。その路地に20代の美人セクシーママが一人で切り盛りする居酒屋がある。私より一回り以上年下だが、店を見事に回す姿に率直に尊敬する。ちなみにこのあたりの住所は`忍町´。実に風情がある。

 すっかり夜が涼しくなった10月上旬。伊賀上野銀座商店街が誇るツートップと22時過ぎに冒頭の居酒屋へ。カウンターに陣取る。テーブル席も埋まっており、中々の人気である。同行の石B氏曰く、何食っても酒が進む料理であるそうだ。期待が膨らむ。

 お通しがいきなり伊賀牛。生卵と絡めて口に運ぶ。……。肉が甘い。そして柔らかい。噛めば噛むほど旨みがあふれ出す。この逸品だけでノックアウトだ。

 F山理事長が迎えの店に注文されていた握り寿司が出前された。仕事が施された赤身マグロ、蒸し穴子、口の中で吸いつくような烏賊、干瓢かと思いきや歯ごたえと濃い目の味付けに思わず目を細めてしまう牛蒡巻……。

 スナックではなく居酒屋に握り寿司を出前するという無法は、常連かつ名士だからこそ許される究極の地元密着といえる。私のそのような場に同席させていただく、光栄の至りである。

 串焼がどしどし運ばれてくる。L字カウンターなので厨房が丸見えなのだが、焼鳥も器用に焼いていく。1本1本注文を受けてから串に刺す芸の細かさにプロの矜持を感じる。

 鶏以上に目を見開いたのが、伊賀牛の串焼である。精肉とホルモン。口の中でサラリと蕩ける。特にホルモンの味付けと歯ごたえが絶妙。焼酎のピッチが止まらない。

 F山理事長から課されるミッションの重さに頭を悩まし、絶品料理の味が分からなくなる時がある。そんな時はすかさず石B氏が助け舟を出して下さる。怖い刑事と優しい刑事に交互に詰問される容疑者の気持ちが少しだけ理解できる。

 店を出た。F山理事長は御帰宅され、店を閉めた美人セクシーママと石B氏と駅前のダーツバーへ。石B氏は20分ほどで帰宅され、私とママはカウンターに移り、マスターや従業員さんも含めて談笑。ガンガン呑む。

 それにしてもママ、お酒が私より強い。私がクロクロ(ジョニーウォーカーのブラック×ブラック)のハイボールを注文すると、同じペースでクロクロのロックをダブルで注文。私の中の妙な負けず嫌いが顔をもたげ、私もクロクロのロックダブルに。凄まじい勢いで杯を重ねていく。

 伊賀上野銀座商店街は魅力的な飲食店が多いようだが、残念ながら我がミッションが終了する22時以降は一気に選択肢が狭まる。しかし、F山理事長と石B氏は毎回趣向を変え、たいした仕事を出来ていない私ごときに最大限おもてなし下さる。

 伊賀上野の夜の楽しみの一つが、伊賀牛。その味は精妙かつ上品なのに妖艶だが、今回のお店の若くて美人のセクシーママが最も妖艶である。

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とろける串焼き。

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いくらでも酒が進む味付け。

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名士だからこそ許される必殺の居酒屋寿司出前。

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名古屋スタイルの鉄板ナポリタンも最高。
posted by machi at 13:28| Comment(0) | 三重県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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