2016年11月26日

第1585夜:創業50年の焼肉スナック【元町(神戸)】(前編)

 `焼肉スナック´。焼肉屋とスナックは星の数ほどあれど、この両者が合体した業態がこの世に存在するとは全く存じ上げなかった。しかも、私が生まれ育ち、今も住んでいる神戸で。それも元町高架下(モトコー6番街)で。

 三陸宮古から8時間かけて帰神したある夏の夜。10年以上前にお世話になった神戸屈指の大企業フェ●シモY川部長とひょんなことから連絡が取れ、急遽呑みに行こうという話に。指定された店が<焼肉スナックはまさか>。場所以上に`焼肉スナック´という初めて目に耳にする文言が信じられなかった。最初、何のことかさっぱり分からなかった。

 集合時間に間に合うよう怪しさ満点のモトコーを久々に歩く。10年ぶりか。相変わらずの独特の異臭と日本と思えぬ雰囲気にクラクラする。神戸駅に近づくほどシャッターだらけ。

 6番街に着いた。19時前という時間のせいか、シャッター率99%。こんなところに焼肉屋があるのだろうか。スナックすらなさそうだ。

 不安に駆られつつ歩を進めると「焼肉すなっく」と書かれた看板が出ていた。ドアの前に立つ。営業中の表示が裏返されている。もう一度案内メールを見直した。日時も場所も屋号も指定通り。

 とてもイチゲンでこのドアを開ける気になれないが、恐る恐るドアを押す。……。開いた。思いっきりスナックである。カウンターのみで、7人も座れば満席だ。ママと目が合い、Y川氏の名を告げる。ママは気さくに「ここに用意してるから座って〜」。コッテコテの場末スナック感満載だが、大きく異なる点がある。カウンターに設置された焼台だ。

 集合時間より早く着いた。「今日は予約(我ら5名)が入ったからもうええねん」ということで入口の電気も消し、営業中表示を裏返していたという。

 所在なさげにキョロキョロしていると、60歳ちょっとに見えるママが話しかけて下さった。ご自分から年齢をお話になった。御年81歳(2016年8月現在)。立ち振る舞いもキビキビと凛があり、とても後期高齢者には見えない。店も創業50年を超すという。

 神戸の知る人ぞ知る名物女将なのだろう。我が不明を恥じた。2010年に大阪の会社に転籍してから神戸は単なる居住地になり、日本中を飛び回る現在、縁遠くなってしまったようだ。

 すっかり出来上がっている常連さんが座っておられた。常連さんとも会話を交わす。常連氏は大学卒業してからこの店に通い続け、50年近いという。しかも、毎日通っておられるそうだ。

 何故焼肉スナックが誕生したのか。当初は焼肉専門だったらしい。ただ焼肉屋はしんどかったそうでスナックに業態変更。ところが焼肉屋時代の常連から焼肉も食べたいとリクエスト。それに応えた結果、ハイブリットな「焼肉スナック」が誕生したという。ただし、ホルモンは仕込みがタイヘンらしくロース限定である。〔次夜後編〕

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初心者がこのドアを開ける勇気。

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お肉は絶品。
posted by machi at 09:19| Comment(0) | 兵庫県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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