2016年04月27日

第1441夜:黄金色の溶岩【富士宮(静岡)】(前編)

 富士宮やきそば。言わずとしれた日本最強の知名度を誇るご当地B級グルメである。「B級グルメ=富士宮やきそば」という公式が成り立つほどだ。日本最大のまちづくり祭典「B−1グランプリ」で第1回と第2回を連覇。経済効果は9年間で439億円(HPより)に達するという。

 富士宮やきそば学会様のHPによると、その特徴は「麺のコシ」にあるという。そしてさらに12の特徴があるそうだが、印象に残ったものを抜粋要約する。

 「市内にある4つの製麺業者の富士宮やきそば蒸し麺」を使用し、「炒め油はラード」で、ラードを絞った後の「肉かす」を加え、「イワシの削り粉(だし粉)」を振りかけ、キャベツは「富士宮の高原キャベツの中の水分が少なく歯ごたえのよい秋キャベツ」。水は「富士山の湧水」で調理の際の水加減がコシの強さの重要なポイントであるらしい。

 神戸新長田の前職時代、「そばめし」「ぼっかけ」でまちおこしのお手伝いに従事していた私だが、富士宮やきそばを本場で啜る機会に恵まれなかった(はず)。憧憬を長年募らせていた2016年初春、富士宮商店街に御縁を頂くことができた。富士宮やきそば童貞を喪失するチャンスである。

 ある冬の正午過ぎ。富士宮駅に降り立った私は、荷物を預けるためにミッション会場へ向かった。残念ながら富士山頂が雲に覆われて見えない。開始は13時。正味の持ち時間は40分程度。市内に何店舗あるのか存じ上げないが、せっかくなら地元人オススメの店で筆をおろしたい。

 商店街連盟M田会長に会場近くのオススメ店を尋ねる。即答されたのが徒歩2分ほどの<虹屋ミミ>さん。駅前商店街から路地に入った所に位置し、オレンジ色のノボリがはためいていなげれば素通りしてしまいそうな小さな店だが、旨そうなオーラがプンプン放たれている。

 メニューを見る。ベースの「やきそば(500円)」があり、肉・イカ・卵・桜えびを追加料金(100円〜180円)でトッピングするスタイルだ。私は`店長一押し!‘とあった「ミックスやきそば(700円)」大盛(200円)を召喚。肉・イカ・卵入り。単品トッピングより100円お得である。

 焼き上がる間、店内を見渡す。一枚の賞状が額装されている。目を凝らす。平成15年に実施された「第1回富士宮やきそば鉄人グランプリ」で鉄人に輝いた(優勝?)という。何気なく紹介されて予備知識ゼロで入ったが、いきなりの大当たり。筆おろしのお相手がTVで活躍するセクシータレントようなものである。

 ジャツジャというそばが焼ける音、ソースをジュワーっと鉄板に上から垂らした際の爆音、そして狂おしく香ばしい焼きそば独特の香り。……。胃がキュンキュン悲鳴を上げ始めた。

 「おまちどうさま〜」と日本最強B級グルメが皿にこんもりと盛られて眼前に降臨。半熟の目玉焼が中央に鎮座している。目玉焼の下に広がる茶褐色の裾野。本日曇天で拝めなかった富士山の如き神々しいビジュアルである。〔次夜後編〕

160427虹屋ミミ@富士宮@.jpg
富士宮やきそばの鉄人のお店。

posted by machi at 07:04| Comment(0) | 静岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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