2013年04月30日

第711夜:にゃんとく太子と100円焼酎【斑鳩(奈良)】

 「にゃんとく太子」。JR法隆寺駅北口に広がる法隆寺北口商店街で産声を上げたゆるキャラである。斑鳩町ゆかりの聖徳太子が入滅してから約1400年。太子は猫に転生されたようだ。

 奈良県内のゆるキャラは、あまりユルくない面々が目立つ。奈良の仏教界を敵に回した「せんとくん」、アンチせんとくん派が擁立した「まんとくん」。このあたりの経緯は、壬申の乱や恵美押勝の乱といった古代奈良の政変を彷彿とさせて興味深い。

 斑鳩町にも公式ゆるキャラはいる。「リアルバゴちゃん」である。帽子が法隆寺、顔と体が柿というナゾのデザインで極めて機動性は悪そうだが、徐々に浸透しているのかもしれない。

 2013年4月上旬。法隆寺北口商店街の企画委員会に参加させて頂いた。テーマは、にゃんとく太子の着ぐるみを作るかどうか。作ったとして、どのような舞台に登場できるのか。

 一部もモンスター的人気を誇るゆるキャラ(ひ●にゃん・く●モン・トラ●キーなど)を除き、ゆるキャラ着ぐるみだけで集客することはハードルが高い。ご当地戦隊ヒーローなら芸ができるので人気沸騰の可能性はあるが、戦隊モノは人数もかかり、音楽や権利関係も含めていろいろタイヘンそうである。着ぐるみを作ることは、ゴールではないのだ。

 着ぐるみを作成する費用を棚上げし、まずは町民に浸透せねばならない。駅構内に看板設置、バナー、ノボリ、ステッカー、商店街共通レジ袋……。にゃんとく太子がとにかく目に入るようなブルドーザー的展開が不可欠である。それから、観光客を対象にしていく。

 聖徳太子は‘蘇’という古代の食材が好物とされており、今も現存する。これを用いてにゃんとく太子クッキーを作る。ターゲットは受験生。聖徳太子ゆかりの土産として受験の合格祈願として有効だろう。勉強疲れの脳味噌に甘いモノは効くはずだ。

 商店街の飲食店はこじづけでもいいから「にゃんとくセット」「にゃんとく丼」「にゃんとくラーメン」などをメニュー化する。とりあえず、鰹節を使えば何とかなりそうだ。彦根城に出没するひ●にゃんのように、定期的に法隆寺境内に出没できるようになれば一気に認知度は高まるだろう。ただし、天下御免の世界遺産。実現のハードルは高そうだけど。

 商店街の皆さま方との懇親会は日本中のロードサイドで展開する<和食さと>。普段FC居酒屋やファミレスを利用しない私は、斑鳩を定期的に訪問するまでさと童貞だった。

 ボリューム満点の一人鍋もおススメだが、何といっても焼酎が素晴らしい。1杯100円なのである。私は一回の注文で2杯頼む。鍋をつつきながら、100円焼酎。聖徳太子と反比例し、どんどん頭が悪くなりそうだ。

 ゆるキャラを作るより、商店主全員がにゃんとく太子の格好をして接客する。はるかにインパクトがあり、安上がりだろう。焼酎でトロンした帰りの列車で、悠久の飛鳥に想いを馳せた。

130430にゃんとく太子(斑鳩).jpg
ブレイク寸前、にゃんとく太子。生まれは奈良県斑鳩町「法隆寺北口商店街」。

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posted by machi at 00:37| Comment(0) | 奈良県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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