それぞれの説明は割愛する。なぜなら『100円商店街・バル・まちゼミ お店が儲かるまちづくり』(長坂泰之編 学芸出版社)を読めば分かるからだ。各事業の創始者、フォロワーら実践者のリアルな声が本文だけでなく行間から溢れんばかりである。
編著者N坂氏、推薦文寄稿の石H教授をはじめ、三種の神器を実践されている6名の著者は全員面識を頂いている。文体や論調にも各氏の個性が目に浮かび、思わず微笑んでしまう。
まずはサラリと一気に通読。めったにないことだが、間髪いれず再読した。その際、私はマーカーを用意した。散りばめられた名言、心に残り響く名文にアンダーラインを引こうとしたが、すぐに断念した。マーカーだらけになってしまうからだ。
「三方よし」「補助金を頼らない」…。とにかく分かりやすく、読みやすい。実施にいたる過程などはスリリングで、ミステリ小説のようである。私の前職・神戸新長田時代、これらと似たような事業を実施したことはあるものの、全く異なる事業だった。
イトヘン(服屋等)華やかかりし高度経済成長時代と異なり、ごく一部の超広域型商業地区以外で、一般的な物販店舗は苦戦を強いられている。商店街の業種構成は大きく変わり、飲食・サービス業の割合が今後もますます増えそうだ。
業種構成の多様化は、商店街が一体となって取組む売出しやガラポン抽選等の定番販促が時代にそぐわなくなってきた。ステージ鑑賞型イベントや装置型(ポイントカード等)も同様だ。
これからは受け身の鑑賞型でなく、お客が主役の参加型イベントの時代である。組合単位でなくやる気漲る個店単位の連携で開催できることもポイントだ。
商店街三種の神器は、出るべくして出た時代の寵児である。特に新住民が増えつつある商業地域には極めて効果的。新規客獲得に実に適している。
100円商店街、バル、まちゼミ。これらは業界の専門用語である。これらの用語が一般消費者にも浸透しつつある。お店の認知向上や売上増加に直結する場面も何度も目にした。
個店活性化および個店連携事業は、補助金に適用されにくく、行政のバックアップも得にくいことも事実だが、地域によって環境も違う。これらをコーディネートするまちづくり機関(NPO・会社)にとって存在感を高め経営基盤を安定させるチャンスでもある。
講演やセミナーに引く手あまたの執筆陣だが、講義を拝聴する前に『100円商店街・バル・まちゼミ お店が儲かるまちづくり』(長坂泰之編 学芸出版社)を通読しておくことを強くおススメする。事前に目を通しておくと、講義の理解が10倍増すからだ。〔次夜後編〕
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