2025年01月01日

第3570夜:どん兵衛東西南北だし比べ【Aho-Boiled】

 だし比べ。どこの出汁を比べるのか。日本の「東」「西」「南」「北」である。何の出汁か。「どん兵衛きつねうどん」である。

 平成後半あたりから、どん兵衛や赤いきつねシリーズなどで東と西の出汁の味を変えていることが広く知れ渡り、それを打ち出した商品も多く観られた。

 私は生まれも育ちも現住所も「西」だが、2011年以降は出張族になり「東」へ足を運ぶことが増えた。当然、東の「出汁」と対峙することになる。

 最初は濃口醤油&かつおだしに慣れなかった。薄口醤油&昆布だしの「西」がDNAだったから。しかし、食べなれると東の濃さも愛するように。ちなみにその時期から最も愛するうどん出汁が「南」、つまり「北部九州」である。

 ある晴れた休みの日。近所の激安スーパーへ行くとどん兵衛きつねうどんのだし比べ、前述の東西南北が発売されていた。「北」は赤緑またはどん兵衛で実食済だが「南」は初見。気づけば4種類ともカゴに入れていた。

 だし比べするなら、同時に食べるのがベスト。4人、または2人いればそれも可能だが、独り暮らしには超S級の荒業。なるべく間隔を開けず、梅雨前線のごとく南→西→東→北と日本を蹂躙する計画を立てた。

 まずは「南」。「焼あご×サバ節」に期待が高まる。焼あごがいかにも九州な雰囲気。関西と九州、色は似ているが味が異なる。九州の方が甘みが強い。

 では、どん兵衛は…。一口目は関西(西)の味だった。しかし食べ進めるにつれ「九州()」の甘さ、味に変わってきた。素晴らしく旨い。なぜいままでこのうどん出汁の味が発売されていなかったのか。きつねでなく「ごぼう天」だったら完璧に北九州だった。

 翌夜。少し北上(東征)して「西」。昆布×本鰹とある。私が生まれ育った時から食べなれている味。昨日の「南」との違いは…。

 はっきりとわかった。すっきり淡麗だが、南に比べて「甘み」がない。確かに関西で味わううどん出汁の味。個人的に「南」の方が旨く感じたのは、私が最早関西人でないのかもしれぬ。

 翌々夜。新長田で学生時代の友人と久々のド鯨飲。店を出て地下鉄に乗ったところまでは覚えているが以降どうやって家にたどり着いたのか記憶なし。起きたら激しい二日酔い。しかし、この日、私は愛知県豊川市へ日帰りせねばならぬ。

 重すぎる体を引きずって水を飲もうと冷蔵庫に向かうと、カップ麺の空容器が。「どん兵衛きつねうどん東」。汁も無く、帰宅して泥酔したまま記憶なく啜ったらしい。味どころか啜った記憶皆無。本鰹×宗田鰹のコラボと残骸とかしたフタに書かれている。買い直して啜り直そうか。

 残すは「北」。北海道である。東を泥酔してしまい味を覚えていないが、「北」は「西」「南」と比べてはっきりと色が違う。濃い。味は、甘みが少ない。

 このシリーズの「東」は覚えていないが、私が東日本で啜る立ち蕎麦は甘みを感じる。ふと気づいた。私は北海道での麺類はほぼ100%「ラーメン」ゆえ、うどんやそばを啜ることがない。仮にあったとしても1oも記憶がない。

 この味が「北」なのか確かめようがない。「利尻昆布×鰹節」とあり「優しい甘み」とあるが、それほど甘みは感じない。

 独りで勝手にだし比べ、私的には「南」が推しである。それよりも、ニッシン様の私は思うつぼである。

250101どん兵衛東西南北.jpg

(付記@)

列島蹂躙からしばらく後「どん兵衛琉球そば」を発見。他メーカーは実食済だが、日清様の、しかも「どん兵衛」としては初見。

東西南北どころか、南のさらに南。麺は本格的な今のどん兵衛でなく、昔の縮れたジャンク系。赤いきつねに近い麺。スープは…。これぞ沖縄。東西南北だし比べとは比べることも無駄なほどの別次元である。

250101どん兵衛琉球そば@日清食品.jpg

(付記A)

 このバカブログをご笑覧の皆さま、新年あけましておめでとうございます。2005年一発目は「年明けうどん」ネタで。本年もどうぞよろしくお願い致します。

posted by machi at 09:16| Comment(0) | あ〜ほボイルド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする