「門司港の市場で貴方のお店を持ちませんか? プロジェクト」。では、どこの市場か。「プラザ祇園」と「門司中央市場」である。
令和2〜3年は門司中央市場が、令和3〜4年はプラザ祇園が空き店舗ゼロプロジェクトに取り組んだ。令和5年、その集大成として両市場の共催によるラストダンスが幕を開けた。
通常は2年間かけて遂行するミッションだが、開演期間は着手から総括までわずか半年。それでも見事な成果を挙げられた。
私自身、令和元年の暮れに門司中央市場と御縁を頂いたのがきっかけ。北九州には平成23年から本格的にお世話になっているが、小倉からわずか3駅の門司港へは令和になるまで掛け値なしに一度も足を運んだことはなかった。
空き店舗ゼロPJが本格始動した令和2年以降、毎月のように足を運んだ。ほとんどがコロナ禍だった。集大成の令和5年、ようやくコロナが明けた、動きも成果も加速した。
ラストショー終了。4年間に及ぶ門司港ロングラン。フィナーレの掉尾(アンコール)は両市場関係者と事務局として本事業を真っ向から下支えした北Q州商工会議所門司サービスセンターのツートップ、そしてツートップの監督らを交えて寿司割烹<富美>さんへ。
瓶ビールで乾杯。咽と心に沁みる。先付的な茸と青菜の和えものと海老の唐揚。刺身は様々な種類を敢えて散らした宝石箱。鮮度よく、身の味が濃い。
茶碗蒸し、懐石割烹でしか口にすることはない。私にとって家庭の味でなくヨソの味。シメでなく最初に出てくるあたりが嬉しい。汁物で呑むことを愛している私には茶碗蒸しはむしろ酒の肴。嬉しいことに、掘り出したら鱈の白子がたっぷりと顔を出してきた。
西京焼も酒が進む。途中から熱燗のチェンジ。2合とっくりが破竹の勢いで空になる。出店ラッシュのごとく熱燗を追加する。
ひと手間ふた手間加えられた天麩羅を満喫した後は、巨大な桶に並べられた寿司盛りが三舟も。どれも小さな一口サイズで、食べやすくツマミに好適。
雲丹、鮪、鯖、どれも絶品だが、この店のすぐ横は掛け値なしに関門海峡。関門海峡と言えば、河豚。河豚の握りにむせび泣く。歓声が、拍手が鳴りやまぬ。
なめこの吸物は別れの調べ。そして、スタンディングオペレーションなフルーツデザートで幕が下りた。
小倉方面へ向かう電車は30分に1本。店から6分以内にたどり着かねばならない。
余韻に浸る間もなく、速足で駅に向かう。門司港では次年度(令和6年度)も空き店舗ゼロ舞台が計画されている。私もそのショーに出演できることをほんのりと期待しながら。
(付記)
ラストショーから9カ月以上経過。今年度もプラザ祇園は貸店舗ツアー実施を計画中。そして本日(9月18日)、まさかのアンコール訪問。願いが成就。
市場関係者、支援支援機関の皆々様がいくつもの関門を乗り越え、私の門司港入りが実現。しかも、今日だけでなく4回訪問予定。11月16日(土)貸店舗ツアー(予定)ももちろん参戦。その詳細確定が本日のミッションであります。
干支が辰にかわり、9カ月たってようやく小倉(旦過市場)以外のミッション。北九州、大好きです。ありがとうございます。私は、果報者です。