2024年07月31日

第3467夜:一発ド〜ン!【札幌(北海道)】(前編)

 Qインテッサホテル札幌すすきの。アフターコロナになってからの札幌の定宿である。便利、キレイ、設備充実、そして安い。

 ある晩秋の日。正午前に栃木県下野市を発ち、19時半頃札幌すすきの着。飛行機出発が1時間遅れた。移動中、ひったすらPC猿打。解放感と達成感を遥かに凌駕する疲労感に襲われた。

 バス停から少し歩いてホテルへ向かう。ホテル真隣が焼肉屋。それは知っていたが、札幌の夜は「七厘の塩ホルモン」一択ゆえ気に留めたこともなかった。ただし、この夜、七厘まで歩くことに億劫さを感じていた。しかも、私一人である。

 焼肉屋の前を通りすぎホテル入口に入ろうとした瞬間「塩ホルモン」なる5文字が視界に飛び込んできた。オヤオヤ。七厘以外にも存在していることは知っていたが、塩ホルを全力で打ち出す店はあまり見かけない。

 4種類ほどのコースメニューで、塩ホルモン可能コースは最安値の4000円。七厘の塩ホルモンが1人前400円ちょっとゆえ、約9人前分。牛カルビも食べ放題に含まれているようだ。

 七厘以外の塩ホルモン。興味が湧いてきた。2カ月前は数年ぶりに七厘会を決行。1か月前は独りで七厘。この夜も独り。ただ、この店が独り客でも対応して頂けるかだけが不安だった。

 ドアを開けてみた。店長らしき方が歩み寄ってきた。独りでも構わないかと尋ねたら、満面の笑みでカウンターへ案内して下さった。1204000円の最安値コースを頼む。

 塩ホルモン、牛カルビ、牛焼きすきを1人前づつ注文。キムチも追加。飲み物は…。呑み放題も4000円に含まれていた。思わず声が漏れた。めちゃくちゃ安くないか。

 ビール、ハイボール、サワー、カクテル、ワイン…。ハイボールを注文。心を落ち着ける。

 炭火七厘が運ばれてきた。かなり大きい。そして、3種類の肉。まずは塩ホルモンをざっと焼く…。旨い。七厘よりも野性的だが、旨さに変わりなし。カルビは塩で味わう。牛焼きすきは生卵が出てきた。すき焼きのように味わう。これも白眉だった。

 2回目からの注文はスマホでQRコード読み取り。私でも対応できる。2杯目は「なまらコーン茶ハイボール」。全く意味不明だったが、コーンの味がした。

 3杯目からハマってしまったのが「薄野珈琲ハイボール」。珈琲焼酎のソーダ割だろう。濃い目、薄めを選べる。濃い目を選択しつづけ、気づけば6杯飲んでいた。最初の2杯を足せば8杯。これだけで4000円以上の価値がある。

 まだまだ食べられる。塩ホルモン追加。メニューを再度見る。味噌ホルモンに惹かれたが、味の想像は付く。トントロ、鶏もも、豚軟骨、ひな皮…。他の店でも、本州でも食べられる気がした。ひたすら塩ホル一択で、ちびちび焼きながら呑み放題を満喫しよう。〔次夜後編〕

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聳えたつ新定宿の真隣。

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独り食べ呑み放題。

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薄野珈琲ハイボール。

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2024年07月26日

第3466夜:アナタの知らない創業の世界【栃木(栃木)】

 とちぎ創業塾実践編2023。11月上旬の3連休最終日に開催された朝から夕方までの創業祭りである。主催は栃木市役所様と我が超弱小会社の共催。朝10時から15時半までのロングラン。怒涛の4部構成である。

 第1部は私の漫談。第2部が栃木市内の大平・都賀エリアの「バーチャル貸店舗ツアー」。私も舞台で初めて筆おろししたが、無限の可能性を感じさせる愁眉だった。

 昼休憩を挟み、メインが第3部の「リアル貸店舗ツアー」。観光客で賑わう栃木市中心部の貸店舗見学ツアーを決行。栃木市では初めての企画となった。

 そのツアーに全身全霊で準備して下さったのが、(元)T木商工会議所のM戸氏。30歳とお若いが超絶無比に仕事が出来る。我が栃木県シーズンUの相棒的存在だ。

 そんなM戸氏が常連のバーが街なか商店街にある。バーのオーナーが所有する物件をツアーに組み込ませて頂いたお礼のご挨拶を兼ね、その夜、M戸氏とバーに向かう。

 その前に腹ごしらえ。我が定宿(グランドホテル)から徒歩2分ほどのイタリアンバル。

 M戸氏は乾杯の1杯目からウィスキーのロックでキメる独特の男。ベタな居酒屋よりイタリアン的な料理が好みらしい。彼とは2度目の飲みだが、何となく分かってきた。彼は吞む時ほとんど固形物を口にしないド酒飲み。そして、魚介類が全く食べられない。

 宴会客も含め、店内超満員。私は生で、彼はロックで乾杯。生、このテの店に珍しく中ジョッキ。2杯目からはハイボールに。

 厚切りベーコンと3種のキノコのバターソテー(バケット付)、ポテトフライ、ピッツァマルゲリータを注文。どれもボリュームたっぷり。ポテトフライは厚切りなのに超絶クリスピー。この一品だけでも価値高し。超人気も納得だ。

 ブラブラ歩いて創業塾でお世話になったバー<ティーティー>へ。お通しがスープなのも嬉しい。センス抜群の店内で私はひたすらラフロイグ。時折ギネス。M戸氏は何かのスコッチをひたすらロックで。

 マスターもママもかなりの漫画、アニメ好き。私も。話題は必然的にソッチ系に。

 2時間ほど大盛り上がりした後、今日の創業塾の話題に。マスター、ママにもお世話になったので、4人で内容を共有できる。24時を過ぎるまで同じ漫画の話題でも「ホラー」に。

 お店を出店する際、内装工事する。もし井戸があればどうするか。神棚を動かせるか。敷地に祠や鳥居があったら。もともとはお墓や埋葬地だった。事故物件…。

 「創業塾 闇の実践編」「アナタの知らない創業の世界」などのタイトルはどうだろう。

 ホラーには漫画、小説、映像と多々あれど、子供の頃は怖くてたまらなかったのにオヤジになればなんでこんなのを怖がっていたのだろうという作品は多数ある。

 私はミステリ系ホラー小説は好物だが、スプラッター系は活字映像問わずただ気持ち悪く生理的に不快。一方、日本らしいジメジメした土俗ホラーはDNAレベルで琴線に触れてくる。

 モダンホラーの金字塔『リング』シリーズ、私の中では「科学ミステリ」「SF」の分類。TVからヒロインが這い出るシーンは確か映画オリジナル。

 ちなみにSダ子嬢、最初はビデオだったが様々な最新媒体を駆使して呪いを振りまいている。私より遥かにAIとかITに詳しい。プロ野球の始球式やパチスロなど、活躍の幅はオカルトの領域を遥かに超えているらしい。

 『怪異と乙女と神隠し』というアニメではVチューバ―のアバター(っていうのかな)が中身から独立して強烈な呪いとなっていた。

 ホラー漫画の話題の際、マスターが「うしろの百太郎」「恐怖新聞」と叫んだ。つのだじろう先生が生み出したホラー漫画の不滅の金字塔。私が小学生の頃からすでに古典だった。

「うしろの」は一応、守護霊設定なのでまだわずかに救いがあった。しかし「恐怖新聞」はホント怖かった。設定やストーリーもだが、あの絵のタッチがトラウマ級だった。

 こんな話をしていたら読み返したくなった。しかし手元に、本棚に常備したくない。

 M戸氏は未読らしい。マスター、ママ、私が買うようにハゲしく薦めた。彼はネットでポチるか、●ックオフで狩猟するか悩み始めた。ぜひ恐怖新聞を読んで、自分より悲惨なヤツがいるという境遇に感謝してもらいたい。ただしその彼は架空の人物だけれども。

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オシャレな外観。

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オシャレな食べ物。

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2軒目は、ココ。

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嬉しいお通し。

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ギネス大好き。

posted by machi at 08:00| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年07月25日

第3465夜:無国籍餃子【栃木(栃木)】

 モモ。この2文字からヒトは様々なモノを連想するだろう。しかし「餃子」を連想する日本人は存在するのだろうか。

 ある11月3連休中日の土曜の午後。14時過ぎに北九州門司港を発ち、色々乗り継いで21時前に栃木駅へ。移動時間中、ひたすらPC猿打していた。いや、小倉駅から関門海峡を抜けるまでのわずかの間にコンビニ「明太のり弁当」と門司港市場の総菜を腹に入れたか。

 21時以降の栃木駅前はチェーン居酒屋あれど、私の知る限り個人居酒屋はあまりない。ホテルまで駅から徒歩25分。タクシーならあっという間だが、ホテル内居酒屋の営業時間が終わってしまうかもしれない。途中にコンビニへ寄りたく、タクシーの選択肢が消えた。

 何度も栃木に足を運び、泊っているとはいえコンビニ晩酌は切ない。駅前のファミレスか牛丼チェーンか回転寿司か、駅構内のチェーン居酒屋か。

 ファミレスにするか…。向かう途中、ラーメン屋の赤暖簾が。店名は「豚キチ」なのか「momo」なのか分からない。その2文字の間に「combo」という記号も。 店頭ディスプレイでは、餃子とラーメンの店であるらしい。それも、豚骨。

 私は豚骨の本場・九州(北九州)から栃木入りしている。毎週のように北九州入りしているため、九州以外で豚骨を啜ろうと思ったことがない。栃木市の隣は全国に名高いラーメンの街・佐野市。栃木市の豚骨がどのようなものか試したくなった。ただ、少し飲みたい。

 入店。常連風でもない中年オヤジ数人が店員さんに悪態をつきながらガンガン呑んでいる。居酒屋代わりに利用しているのだろう。

 券売機スタイルだった。飲み物は「レモンサワー」。ラーメンは豚骨とチャーシューメンぐらいだが、餃子が豚餃子、鶏餃子、野菜餃子の3種。それぞれに「蒸し」と「焼き」がある。

 鶏餃子が気になる中、「COMBOセット」発見。豚骨ラーメンと恐らく豚蒸し餃子5ヶのセット。単品で頼めば合わせて1230円。セットなら1100円。130円もお得。缶チューハイ1本分と思えば剛毅なサービスだ。

 セットのボタンを押す。券売機を店員さんの渡す。店員さん、日本語ペラッペラだがどこか中東のお国の雰囲気。

 麺の硬さを聞かれた。本格的でないか。普通、硬め、バリカタ。私は硬めを選択。ただし、先に餃子とサワーでヤリたいからラーメンは後だしを依頼。快諾頂いた。

 サワーをチビチビやりながらPOPを見る。違和感があった。モモ(餃子)のソースとあり「チリ」「ティムール」「パクチー」「カレー」とある。餃子をエキゾチックなソースで味わうのか。しかし、卓上には醤油、ラー油、酢の他、紅生姜や高菜、ごまも常備。

 モモとは店名だと思いきや、どこかの国では餃子のことを指すのか。謎は深まる。

 ブツが出てきた。5ヶ。餃子というより、思いっきり小籠包なビジュアル。

 1ヶづつ小皿に取り、上からそれぞれ4種類のソースを少し垂らして口に運んでいく。…。皮が弾け、肉汁が飛び散る。熱い。さすが小籠包スタイル。4種のソースは…。ティムールがその名称からも不穏な怪しさを醸し出していた。

 残りの1ヶは醤油とラー油と酢とニンニクで。私、やっぱりコレである。

 豚骨ラーメンを出してもらう。チャーシューの大きさがビジュアルとあまりにも違うがご愛敬。まずはスープ…。本場人がどう評価するか分からない。私も本場の味は存じ上げている。

 結論。私好みの豚骨味。重層的でないかもしれぬ。あっさりかもしれぬ。しかし、しっかりとマイルドで旨い。浸透圧もぴったり。本場でも紅生姜や高菜を卓上に置かない店は少なくないが、常備している点もポイント高い。

 替玉もあったが夢中で啜り、スープが無くなった。かなりも満足感である。餃子、今度は焼で試したい。4種のソースでなく、醤油とラー油とニンニクと酢で。

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この赤暖簾、飛び込まずにいられない。

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メニューを前に、世界観の違いに戸惑う。

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餃子=モモとは知らなんだ。タレも独特。

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叡智が試される時。

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意外なほどオーソドックスかつ本場に近いビジュアル。東日本であまり見かけない青ネギのみじん切りとキクラゲ。

posted by machi at 03:56| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年07月24日

第3464夜:三連休のど真ん中【門司港(北九州)】

 3連休の中日。11月4日である。イベントなどが集中するだけでなく、旅客が世界規模で移動する日。こんな日に「貸店舗ツアー」などするものではない。

 ツアーのインストラクターを担うようになり数年。つい失念して11月4日に貸店舗ツアーを入れてしまった。諸般の事情はあるのだが、危険日に入れてしまった事実は変わらない。門司港レトロでなく「レトロの元祖」であるプラザ祇園&門司中央市場である。

 この日、門司駅前では壮絶に大規模イベントが開催。そんなことはつゆ知らず。ツアー1週間前まで申し込みは5名だった。

 この数字は決して低くないのだが、一昨年、昨年と門司エリアの貸店舗ツアーは大盛況だった。ゆえに一抹の寂しさがあった。しかしフタを開けてみれば当日キャンセルが数名あったが13名も参加。気合が入るというものである。

 私には珍しい朝ミッションゆえ、前日は深酒せず21時にベッドイン。当日は朝6時からポットで湯を沸かしスティックコーヒーを飲みつつカキモノに全集中。難易度の高いほぼ書き下ろしの内容ゆえなかなか筆が(キーが)進まなかったのだが、一気に指が動き出した。

 夢中になっていると、時間は8時に。慌てて荷造りして小倉駅へ。駅ホームの立ち食いかしわうどんを啜る暇なく門司港行きに乗る。駅前はウェディングの設え。どなたか幸せなカップルが駅前広場で式を挙げるらしい。

 門司港レトロに張り巡らされたビッシリのテントを横目に「ホンモノのレトロ」「レトロの元祖」「九州最北端の市場商店街」「本州に一番近い市場商店街」プラザ祇園&門司中央市場へ。

 この日、門司中央市場では駅前(門司港レトロ)に負けじと「リゾネットマルシェ」を開催。私は様子をじっくり見ること叶わぬが、なかなかに力強そうだ。

 本番は10時30分開始。30分も前から出店に前のめりな皆さまがご来場。10時半、商工会議所門司サービスセンターのM里氏の進行で開会。彼とはすべてのきっかけとなった平成30年の黄金市場商店街貸店舗ツアーでコンビを組んだ。

 プラザ祇園のT清前理事長、門司中央市場A吉理事長から各市場の取組プレゼンの後は私の漫談。それからメインの貸店舗ツアー。

 プラザ祇園では4日前に八百屋が新規オープン。1年前のプラザ祇園貸店舗ツアーに参加して出店まで実現した<いやしらぼ>さんも店舗見学などでご対応。それにしても賃料安い。

 門司中央市場でも一昨年の貸店舗ツアーの参加されたいた女性が市場内でオシャレで小粋なスィーツ&ワインバーを創業。抜群の雰囲気である。「アヅマさん!」と声を掛けられた。覚えて下さっていたのか。私も知人がホントに増えた。

 無事、すべてのカリキュラム終了。朝から何も腹に入れるタイミングも時間もなく空腹。

 <丸新>で唐揚と揚げ餃子を買い、超満員の電車で門司港から小倉へ。小倉駅新幹線改札内の駅弁、でなくコンビニの明太のり弁当を買い、新幹線に乗り込む。東京、小山経由で栃木まで。7時間の長旅。酒を呑みたいが、新幹線車内でPC猿打せねばならない。

 コンビニ弁当のフタを外す。そのフタにプラザ祇園で仕入れた唐揚と揚げ餃子をオン。ペットボトルの水でワシワシ喰い進める。いやはや、旨い。

 2週間後は午後開催故、帰りは夜。新幹線晩酌が楽しみである。ツマミはもちろん、プラザ祇園のお惣菜である。

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プラザ祇園・T清前理事長のプレゼン。

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門司中央市場・A吉理事長のプレゼン。

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大勢ご参加いただき感謝。

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門司中央市場の新たなシンボル。

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小倉から東京へ向かう新幹線車中。酒はなし。

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もうひと踏ん張り。

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2024年07月23日

第3463夜:場外仲見世通り【小倉(北九州)】

 平成中村座。N村勘九郎氏率いる一門が紫川沿いの広場に歌舞伎小屋を建て、約1か月間興行する小倉の晩秋の風物詩である。

 いつから続いているのか分からないが、その存在は知っていた。我が小倉の2大定宿の一角の川向う。ただ、その小屋の外観は見たことなかった。チケットはプレミアで、そこそこの名士でも購入困難という。

 一座が魚町商店街を「練り歩いた」4日後。翌日朝から門司港ミッション故、前日の小倉入り。この日は何かの全国大会があるらしく、ホテルが半年前から取れなかった。3連休の初日でもあった。かろうじて1万円以下のホテルを見つけて即クリック。

 その夜は何の予定もない。前日に栃木県から夜中に帰宅し、ただ疲れが抜けないだけ。翌日、門司港ミッション終了次第大急ぎで電車と新幹線をいろいろ乗り継いで再び栃木県へ戻らねばならない。あまり深酒もできない。

 ちなみに前日、栃木県からいろいろ乗り継いでいったん神戸に戻る際、寝過ごして姫路まで行ってしまった。姫路で良かった。広島とからなら目も当てられぬ。

 独り吞みもつまらん。2023年夏から旦過チームに加わったT木マネージャーをお誘い。女史は飲みに行くまで、平成中村座場外の無料コーナーを見ないかと誘ってくれた。

 小倉は凄まじい人。呑み屋の前はどこも超満員。魚町2番街を抜け、イルミネーションに彩られた紫川沿いへ。南下すると、すぐに小屋が視界に入った。

 思いっきり立派な建造物だった。掘っ建て小屋を連想していたが、度肝抜かれた。これを1か月でつぶすのか。何故かいろいろ話題の大阪万博2025を連想してしまう。

 主役は『どうする家康』でシブい演技を見せつけるご兄弟。茶屋四郎次郎氏と石田三成氏。すでに夜の部が始まっているらしく、小さな音だが太鼓らしき音色が漏れてくる。 

 浅草の仲見世の超ミニチュア版のような通りが形成されていた。気分だけでも平成中村座。入口がいきなりラーメンなのが小倉らしい。和菓子など和テイストの商品が並んでいる。

 興味深くキョロキョロ歩いていると、店舗側から「アァッ、アヅマさん!」と声を掛けられた。若松を引っ張ってきたカリスマ・M田氏だった。

 若松と御縁を頂いたのは2010年から。その初年度、何度か酒席をご一緒した。圧倒的なパワフル、マシンガントークに惚れ惚れした。以降、M田氏は小倉を拠点に様々な事業を展開(たぶん)。日本茶の持つ可能性を無限に広げておられる。

 めっきりお会いする機会は激減。十年以上ぶりか。わずかな時間だが若松談議に華が咲く。

 気になるメニューを見つけた。「茶論ジンジャーエール」。キャッチコピーは「竜王が選んだドリンク」。さりげなく将棋の駒のイラストも。

 注文してみる。たしか竜王は、その10日ほど前に対局が行われた北九州市内において、黄金市場商店街<レモニー>のレモネードを飲まれたのでは…。

 まあ、もう1杯飲まれたのかもしれない。どこにもF井という固有名詞はないので、別の竜王かもしれない。

 ブツを受け取る。カップの下部がジンジャーエール、上部が抹茶。コントラストが美しい。

 さっそくストローに口を付ける…。未体験の味だが、すっきりと旨い。和と洋の抱擁。炭酸が心地よい。

 微笑という名の見栄を切っていると、アタマの中の大向こうから「ヨォ〜ッ!アヅマ屋!」の掛け声が勝手に響いてきた。

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芝居小屋。

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異界へのゲート。

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風情あり。

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お久しぶりです。

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頼まずにいられない。

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すっきりしたオトナのドリンク。

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小屋の対岸に屹立する愛してやまない我が定宿。

posted by machi at 06:59| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする