2024年03月31日

第3387夜:気分はバリカタ【小倉(北九州)】

 バリカタ。豚骨ラーメンの麺の硬さの尺度である。私はいつも「普通」で、替玉するときは「硬め」でメリハリをつける。バリカタは硬めのさらに上。その上には「ハリガネ」、最強の硬さに「コナオトシ」があるらしい。

 どの硬さがいわゆる「ツウ」なのか分からない。神戸人の私は「普通」で充分。コナオトシなど生麺と変わらないのではないか。美味しいのか分からない。試そうとも思わない。

 残暑厳しすぎる9月上旬の正午。北九州小倉にてあるスポット的な3時間程度のミッションが入った。その3時間を捻出するために2か月ほど前から日程調整し、当日も朝6時からPC猿打して3時間を捻出。そして、いざ会場へ。ミッション開始時間と同時に中止になった。

 唖然呆然。やむ負えない理由だった。ぽっかりと3時間空いた。いったん定宿に戻ることに。すでに汗だくである。戻る途中、フラフラとチャチャタウンへ。ミッション開始まで映画を観ようと思ったが、ちょうどよい時間の作品がない。

 ホテルに戻るも、何もやる気が起きない。この日は若松へ向かう。ただし、予定では3時間後。バスは昼間の時間帯、1時間に1本しか走っていない。

 若松ミッションの2時間前に会場入りする決意を固めた。この日は4年ぶりの若松商店街でイベントが開催される。会場設営を手伝おう。体を動かそう。

 バスは45分後に小倉駅北口を出る。まずは5分ほど歩いて小倉駅へ。切符売場で翌週の切符を買い込む。かなり並んでいたので20分ほど時間を費やしてしまう。

 そのまま構内の100均でバスタオルを捕獲。酷暑のイベントゆえ、ハンカチでは心もとない。会計を済ませると、バス出発まで15分に。

 この日が昼飯を食う暇がなかったはずなので、しっかりと朝飯を腹に入れていた。空腹感はほぼ皆無。しかし、気合を入れ直すキッカケが欲しくなった。しかし、時間はあまりない。

 バス停から最短と思われる小倉駅2階飲食ゾーン(VIEERA)の<吉蔵>へ。久留米ラーメンを唄っている。この店のカツカレーが美味しい。

 「赤味ラーメン(辛みそ)」のボタンを押す。セットなど頼んでいるヒマはない。麺の硬さは最初から「硬め」。時間短縮を狙う。

 出発まで10分のタイミングで着丼。胡椒をパラリ。啜り込む。硬めも良い。普通よりも麺を喰っている感が強い。

 この店は平日15時まで替玉が無料…。残り9分の時点で「バリカタ」。さらに時間短縮。掛け値なしにあっという間に替玉降臨。

 紅生姜などを投入して味変。初の「バリカタ」…。よかった。思った以上に噛みしめることができた。むしろアリだと感じた。コナオトシは…。まだまだ私には修行が必要だろう。

 スープも一気飲み。バス出発まで5分。余裕をもって店を出た瞬間、便意が襲ってきた。猛ダッシュでコトを済ませ、1階に降りるとバスが止まっていた。100s超えの巨体でダッシュ。間一髪間に合った。汗が引かない。

 バスは戸畑から若戸大橋へ差し掛かった。対岸は若松。車窓は絶景。汗も引いてきた。私のバリカタな気持ちも「柔らかめ」になった。

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硬め。

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バリカタを替玉。このタイミングで紅生姜投下。

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若戸大橋を走行中。

posted by machi at 07:54| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月28日

第3386夜:令和のホッピー街道【小倉(北九州)】

 ホッピーの中。いわゆる甲類焼酎であり、銘柄は「キンミヤ」が王道である。戦後から関東、特に首都圏で根付く酔っ払いたちのソウルドリンクである(はずである)。

 何度もこのバカブログに書き散らしているので詳細は割愛するが、首都圏以外でホッピーをあまり見かけない。西日本はなおのこと。ところが、関門海峡を越えた北九州の小倉ではホッピーを思う存分味わえる。ただし、私が知る限り小倉駅前の餃子酒場<ダンダダン>のみである。

 首都圏である埼玉県春日部市の超人気海鮮居酒屋で千葉県野田市の御仁方とホッピー()を十数杯ド鯨飲した翌日。ホッピーの都・春日部から大宮、東京を経由し、新幹線で小倉へ。たっぷり6時間の陸路移動である。鉄道が開通する百数十年前なら何日かかったのだろうか。

 この日はそのまま門司港へ。2022年から2023年にかけて九州最北端の2大市場・門司中央市場&プラザ祇園の空き店舗に新規出店した約10店舗の経営者が集結。一方、私が生まれる50年以上前から商売を営んでいる商店主たちも。

 北九州では珍しく、門司港はミッション終了後に呑み会がセッティングされていることがあまりない。よって商工会議所の若手らと門司港や門司駅前で軽く呑むことが多い。この日は商工会議所門司SCのセンター長&中堅と小倉駅前で呑むことに。

 私は迷わず冒頭の<ダンダダン>へ。小倉駅周辺(駅から100歩以内)で呑むならば、三十歩横丁内や構内2回飲食ゾーンでなくホッピーが呑めるこの店が昨今のファーストチョイス。

 門司港から小倉までの十数分。始発ゆえガラガラなので、車内にて缶ビールですでにノドを開いている。いきなりホッピーからだ。

 この店のホッピーの中、お代わり焼酎(焼酎だけ継ぎ足し)からはヤカン注ぎという首都圏、それもサラリーマンで賑わう新橋あたりの正統派スタイル。店員さんが巨大やかんで焼酎をジョッキに注ぐ。我らが「ストップ!」と叫ぶまで入れ続けて下さる。結果、超濃いめになる。

 さらにこのお店、ホッピーの「黒」「白」両方揃えている。稀に首都圏以外で見かけるホッピーは「白」がほとんど。私は必ず「黒」を頼む。ただしダンダダンのようなヤカン焼酎の店ではギリギリまで注ぎを粘り、白っぽい色になってしまうけれど。

 願わくば、スーパーで稀に見かけるタイプのホッピー(外)でなく、首都圏の一回り大きな王道系(業務用?)であれば無双最高なのだけど、そこまでは望めない。望んではいけない。

 焼き餃子、パクチーサラダ、ユーリンチー、餃子の皮などをツマミにホッピーを鯨飲。たっぷり中を注ぐので、外(瓶)をお代わりせずにたっぷりセコくリーズナブルに満喫できる。

 同行2氏もホッピー。かなり濃い目で。中堅など、ほとんど原液である。首都圏から北九州小倉まで、途中に関門海峡の下をくぐるけど、令和のホッピー街道である。

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プラザ祇園事務所にて(門司港)。

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最近増えた気がする餃子居酒屋。

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必殺のヤカン注ぎ。

posted by machi at 08:17| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月26日

第3385夜:野田流れの流儀【春日部(埼玉)】

 <義丸>。春日部駅西口から徒歩数分の超人気海鮮居酒屋である。

 私も2回ほど春日部駅東口商店会の若手商業者らとこの店で宴会した。ただし、料理を食べた記憶がほとんどない。超満員のギュウギュウだったので、ホッピーかハイボールを呷っただけでほとんど箸を手にすることはできなかった。

 暑さ和らぐ気配無き初秋の夜。野田カイギ終了後は毎回10名前後で懇親会が常。しかしこの夜、懇親会のコの字も無かった。ほとんどの方が素早く退散されていた。私のお宿は隣町の春日部。雨も降り出した。とりあえず春日部に帰り、定宿近くで独酌するか…。

 切ない思案を巡らせていると、てっきり懇親会があるものと思い込んでカイギに参加したものの、ハシゴ外され途方に暮れていたオヤジ2人と邂逅。私と同世代なアニキである寝具店のH谷川氏と新聞販売店のF本氏である。

 3人でどこでヤるか協議。ものの2秒で野田市内でなく、私の宿がある春日部と決まった。私は大助かりだが…。お二人とも全く異存はないようだ。

 お酒を1滴も嗜まないF本氏の車に乗り込む。氏は出発前、ある店に電話予約を試みた。冒頭の<義丸>である。

 最初、さすがにどの店のことか分からなかった。私の春日部駅周辺呑み、9割5分の確率で東口の<楽笑>と<けいらく>だから。そして、その聞き覚えのある屋号、F本氏の「とにかく安くて美味しい」という推し…。もしかして、あそこか。そもそも当日予約で大丈夫か?

 F本氏、サクっと予約に成功。いやはやこんな奇跡があるのか。もしかして、違う店か?

 渋滞を軽快にかわしつつナビの到着予告時刻ぴったりに到着。駐車場の真横は、我が定宿。<義丸>から徒歩30秒強。超絶に楽。申し訳なさと幸運な気分が高度にクロスする。

 店内びっしりだったが、小上がりの4人席が予約されていた。初めてゆったりとこの店で座る。H谷川氏は瓶ビール、F本氏はジャワティ(居酒屋で見たの初めて)、私は生で乾杯。

 もつ煮込280円は欠かせない。3ヶ頼む。刺身店主おまかせ盛り3品、店主のサービスで4品に。明太じゃがバターも絶品。

 極めつけはほっけ。半身でなく、全身。これが1000円以下。サイズ、掛け値なしに北海道サイズ。脂のノリも上等。他にも旨そうな料理目白押しだが、ほっけにひたすら向き合ったのでポテトフライや唐揚に手が伸びない。

 ホッピーを十数杯ヤリながら、話題は森羅万象。オトコという生き物の悲哀と不条理を考えさせられる。F本氏はソフトドリンクを痛飲、H谷川氏はメガハイボールを鯨飲。気づけば日付が変わりそうに。

 お二人とお別れし、私は30秒ほど歩いて定宿へ。野田で呑めなかったけど、まさか千葉県の野田人たちと春日部の定宿麓で呑めるとは。

 野田ミッションは後3回。最高に楽しかったNoda-Men in KASUKABEだったが、最後の最後は野田人と野田で鯨飲したいものである。

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居酒屋に珍しい青基調は海をイメージ?

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ホッピーが好きでたまらない。

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鮮度最強。

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やめられない。

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とまらない。

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ただの春巻きじゃない。

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白眉のほっけ。

posted by machi at 05:41| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月25日

第3384夜:落雷は秋の調べ【小山(栃木)】

 雷。理由はよく分からないが、栃木県は日本で最も雷が落ちるという。2023年夏に宇都宮市内で開通したLRTの愛称も「LIGHT LINE」。車体は黄色。雷をイメージしているそうな。

 4カ月ぶりに<東>へ。ホテルのエアコンが効きすぎて27度の除湿にしても寒いぐらいだった。日が沈んで幾分暑さが和らぎ、小山駅東口の定宿から西口呑み屋街への移動も汗をかくことなく実に心地よい。

 暖簾を潜るとほぼ満席。いつもの3人掛けテーブルにS氏が。氏とも4カ月ぶり。女将さんから「アンタ、どうしたのぉ、そんなにお腹が膨らんで」の声を聴きながら瓶ビールで乾杯。

 鰹刺身は絶対に外せない。白海老の唐揚も。豚ロースチーズ揚げの付合せであるポテサラも異様なまでに旨く、別途お代わり。軽く〆た小肌も粋。この日の漬物は胡瓜と山芋。これだけで無限に呑めてしまう。

 ハイボールをヤリながらS氏の近況に耳を傾けていると、H場氏登場。いつもの<東>での飲み仲間が久々に揃った。

 談笑していると、いきなり店内が真っ暗に。停電のようである。ブレーカーが落ちたのか。しかし、停電にしてはあまりにも暗すぎる。

 ものの1分もしないうちに再び電気が灯った。エアコンだけはスイッチが切れたままなので(私が)付け直す。ブレーカーを上げたわけでもない。

 何事も無かったように飲み食いしていたら、再び停電に。どうやら店だけでなく周囲一帯が停電。2回目もすぐに回復。雷が近くで落ちたようだ。店だけでなく周囲一帯が停電になるとこれほど暗いのか。店内のカウンター客が停電の暗さに大喜びしている。

 私も旧知の常連さんらも続々と押し寄せた。時間は21時を回った。夜はこれからだが、49歳の夏の私は夜の持続力が皆無。長時間呑み続けられない。

 自分自身のポロシャツから発する汗臭さに耐えられなくなった。私だけ中座し、ホテルに戻る。地面が濡れているので、雨が降ったのだろう。通り雨だったようだ。そして、とんでもなく涼しい。打ち水どころでない。完全に秋の気配が来た。

 西口から東口へ向かう連絡通路には<Y野家>や<H高屋>がまだ開いている。H高屋の期間限定復活「肉そば」に惹かれたが、店内は満席だ。

 東口のエスカレーターを降り、定宿に向かう道すがら、H鳳大学1階が<711>。フラリ立ち寄り、麺類を物色。セブンプレミアムのカップ麺「カレーヌードルBIG」に惹かれた。

 部屋に戻り、ユニットバスに浸かっている間にポットで湯を沸かす。まだ22時のニュースは始まっていない時間帯。ヌードルに湯を注ぎ、3分待って啜り込む。いやはや旨い。カミナリ色の天国である。

 翌朝は下野市役所へ向かう。小山から2駅隣。路線検索で時刻を調べたら、列車遅れ表示が。代行輸送なる不穏な4文字も視界に。昨晩、雷の影響からか、線路上に倒木があったらしくダイヤが大幅に乱れている。外は強い雨。

 とりあえず小山駅に向かおうか。動いていなければ、タクシーか。宇都宮市のLRT、芳賀町方面だけでなく小山ルートも切り開いてくれないか。

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小山の至宝。

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鰹刺身。

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自家製漬物。

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小肌。

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白海老唐揚。

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停電。

posted by machi at 06:28| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年03月24日

第3383夜:昭和オヤジのスタバ飯【栃木(栃木)】(後編)

 レジ前に行列が。この店、老若男女でいつも混んでいる。モバイルオーダー推奨POPが。席から注文して受け取るシステムらしいが、私には火星語にしか思えない複雑怪奇である。

 豊富なスタバのメニューで、私はいつもドリップ珈琲。ただ、めったにないがこの日はアイスコーヒー。一番大きな「Vサイズ」に。

 ショーケースのケーキやサンドイッチ、ドーナツが視界に入った。ここで、昼飯にするか。

 一生に一度しか訪れない街で、貴重な一食を全国チェーン店で済ませるなど普段ありえない。しかし、栃木市の蔵の街は月2回ペースで足を運んでいる。

 人生初のスタバ飯。しかも、オヤツ休憩でなく昼メシ。ミスドでは朝食を喰ったことあるが、昼と夜は未経験。スタバでドリンク以外の固形ブツを頼むことも初めてだ。

 念のためラーメン、カツカレー、カツ丼、レバニラ炒め&ライスなどがメニュー化されているか確認…。1oも気配を感じなかった。

 よく分からなかったのでドーナツにした。昼飯ゆえ、腹にたまりそうだったから。ただ、レジとショーケースが離れており、正確な商品名を注文できない。気づけば私の後ろに行列が。暑さとは違う種類の汗が流れてきた。

アヅマ「あの、紅茶のドーナツ?」

店員さん「(笑顔で)アールグレイミルククリームですか?」

アヅマ「??? ええ、ああ…」

店員さん「(笑顔で)お会計、○○○円になります!」

アヅマ「いえ、あのそれと、もう1ヶ。アレ…」

店員さん「(笑顔で)アールグレイミルククリームを2つですか?」

アヅマ「いえいえ、その横の…」

店員さん「(我慢強い笑顔で)クッキー&クリームですか?」

アヅマ「??? ええ、ああ…」

店員さん「(安堵の笑顔で)お会計、○○○○円になります!」

 ドーナツを2ヶとVサイズのアイスコーヒーを受け取る。かなりの量だ。すると店員さんはダメ押しを決めてきた。

店員さん「今日は暑いので、お代わりされるとお安くなっております。今日の珈琲は●●ですっきりした味わいです!」

 ドーナツを喰う前からお腹いっぱいになった気がした。やっぱり昭和オヤジの昼飯は町中華である。

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昭和オヤジの令和メシ。

posted by machi at 08:57| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする