バリカタ。豚骨ラーメンの麺の硬さの尺度である。私はいつも「普通」で、替玉するときは「硬め」でメリハリをつける。バリカタは硬めのさらに上。その上には「ハリガネ」、最強の硬さに「コナオトシ」があるらしい。
どの硬さがいわゆる「ツウ」なのか分からない。神戸人の私は「普通」で充分。コナオトシなど生麺と変わらないのではないか。美味しいのか分からない。試そうとも思わない。
残暑厳しすぎる9月上旬の正午。北九州小倉にてあるスポット的な3時間程度のミッションが入った。その3時間を捻出するために2か月ほど前から日程調整し、当日も朝6時からPC猿打して3時間を捻出。そして、いざ会場へ。ミッション開始時間と同時に中止になった。
唖然呆然。やむ負えない理由だった。ぽっかりと3時間空いた。いったん定宿に戻ることに。すでに汗だくである。戻る途中、フラフラとチャチャタウンへ。ミッション開始まで映画を観ようと思ったが、ちょうどよい時間の作品がない。
ホテルに戻るも、何もやる気が起きない。この日は若松へ向かう。ただし、予定では3時間後。バスは昼間の時間帯、1時間に1本しか走っていない。
若松ミッションの2時間前に会場入りする決意を固めた。この日は4年ぶりの若松商店街でイベントが開催される。会場設営を手伝おう。体を動かそう。
バスは45分後に小倉駅北口を出る。まずは5分ほど歩いて小倉駅へ。切符売場で翌週の切符を買い込む。かなり並んでいたので20分ほど時間を費やしてしまう。
そのまま構内の100均でバスタオルを捕獲。酷暑のイベントゆえ、ハンカチでは心もとない。会計を済ませると、バス出発まで15分に。
この日が昼飯を食う暇がなかったはずなので、しっかりと朝飯を腹に入れていた。空腹感はほぼ皆無。しかし、気合を入れ直すキッカケが欲しくなった。しかし、時間はあまりない。
バス停から最短と思われる小倉駅2階飲食ゾーン(VIEERA)の<吉蔵>へ。久留米ラーメンを唄っている。この店のカツカレーが美味しい。
「赤味ラーメン(辛みそ)」のボタンを押す。セットなど頼んでいるヒマはない。麺の硬さは最初から「硬め」。時間短縮を狙う。
出発まで10分のタイミングで着丼。胡椒をパラリ。啜り込む。硬めも良い。普通よりも麺を喰っている感が強い。
この店は平日15時まで替玉が無料…。残り9分の時点で「バリカタ」。さらに時間短縮。掛け値なしにあっという間に替玉降臨。
紅生姜などを投入して味変。初の「バリカタ」…。よかった。思った以上に噛みしめることができた。むしろアリだと感じた。コナオトシは…。まだまだ私には修行が必要だろう。
スープも一気飲み。バス出発まで5分。余裕をもって店を出た瞬間、便意が襲ってきた。猛ダッシュでコトを済ませ、1階に降りるとバスが止まっていた。100s超えの巨体でダッシュ。間一髪間に合った。汗が引かない。
バスは戸畑から若戸大橋へ差し掛かった。対岸は若松。車窓は絶景。汗も引いてきた。私のバリカタな気持ちも「柔らかめ」になった。
硬め。
バリカタを替玉。このタイミングで紅生姜投下。
若戸大橋を走行中。