2023年10月31日

第3187夜:武蔵の鰻【大宮(埼玉)】(後編)

【2匹目:四代目喜川】(大宮)

 平日の午後だが、南銀へ。目指すは半地下のようなハイボール酒場。呑むのではない。これまで何度も「昼」に南銀を歩いた。いつも気になるビジュアルがあった。ハイボール酒場の前に設置された「うなぎ」のノボリ旗とお品書き看板である。

 この日は朝から何も食べておらず空腹を極めていた。普段、大宮で昼飯を食う際は95%以上の率でラーメン。後の5%を思い出せないから、ほぼ100%かもしれない。

 大宮駅周辺のラーメン店、まだまだ未踏もあるだろうが、かなりバカブログに書き散らしてきた。駅周辺に未踏が減ってきた。ないこともないが、チェーン店ばかり残されてきた。

 ハイボール酒場に行ってみた。まだ看板が出ていたが、ランチタイムは14時までとある。時計を見る13時57分だった。

 飛び込む。支配人らしき方が出てきた。イケますかと聞いてみたら、コンマの間があり、どうぞ〜と席に通して下さった。

 昼の部限定で「うな丼」があった。1680円。丼といえどかなり安い。梅2,680円、竹、松、そして特は5,280円。最安値のうな丼と特重の差は約3.14倍。無限の円周率である。

 ランチタイム終了2分前に間に合った奇跡に感謝し昼限定の「うな丼」で。店内は私しかいない。どうせ同じ手間なら「特」を頼んでほしいところだろう、店としては。

 最安値の丼を注文すると、支配人は「大盛にできますよ」。メニューにはどこにも大盛りなど書いていない。私の体型を観て案じて下さったのだろう。ちなみに、チェーン店以外で大盛を勧められるのは、私のような体系のデブあるあるである。

 店内はシックなバーだが、どことなく和のテイストも。ちなみに、この時間帯は「うなぎの喜川」が店名。明治29年創業とある。まさか、このバーが明治29年からあるとは思えない。移転したのか、ヤドカリ(間借り)なのか、複雑な諸事情があるのか。 

 お茶だけでなく氷の入った冷たい水を持ってきて下さった。終了間際に恐縮である。

 ブツ降臨。大きな鰻が半尾、小宇宙の中央に君臨している。香の物が2種、嬉しいことに肝は無いが吸物まで従えている。

 山椒をパラリ。まずは鰻を少し箸で千切ってテイスティング…。ふわふわ柔らかい。タレの味はかなりあっさりめだが、さっぱりあっさり食べられる。私は西日本のパリパリも好きだが、東日本のふっくらした「蒸し」も愛している。

 後は熱々のご飯と一緒に一気呵成。ご飯大盛、思ったよりも多い。鰻とのバランスを意識しつつ、香の物でライスを食べ進める。気づけば米粒ひとつ残っていなかった。

 お会計の際、支配人が「お口に合いましたか?」。もちろん、合いました。

 この店のシステムを聞いてみた。夜の部は20時までで、それからはバーになるそうな。鰻のために専門の職人を雇っているという。

 お会計を済ませ、レシートを受けとる。1680円は税込みだった。大盛も無料だった。嬉しいが、それ以上に店名が3つも連記されていた。

・ハイボールバー南銀座1923

・大宮牡蠣Bar

・四代目喜川

 牡蠣バーまで入っているのか。強烈なヤドカリシステムである。

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南銀の半地下。

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鰻屋とは思えぬ。

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十分に満足。

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2023年10月30日

第3186夜:武蔵の鰻【大宮(埼玉)】(前編)

 鰻の蒲焼の発祥。武蔵国・埼玉の旧浦和市(現在のさいたま市浦和区、南区、桜区、緑区、中央区)という説がある。浜松でも多治見でも三島でも津でも名古屋でもないらしい。サッカーの街・浦和だが、駅前には「浦和うなこちゃん」というマスコットキャラの石像が屹立している。

 江戸時代の古文書に、浦和から紀州藩に鰻が献上されていたことが記載されているらしい。真偽ともかく、江戸時代から浦和でうなぎが親しまれていたという。浦和には現在30店ほどのうなぎ料理店があるらしい。

 二十数年前、旧浦和市は旧大宮市、旧岩槻市、旧与野市等の合併して日本有数の大都市「さいたま市」に生まれ変わった。キリスト教とイスラム教が和解するようなものである。

 2023年現現在、私はさいたま市内では用事もないが、大宮に位置するS玉県庁には2017年ごろ足しげく出入り。以降、浦和でめったに途中下車しないが、大宮は乗換等で頻繁に利用する。大宮にも鰻屋は散見する。さいたま市以外でも、武蔵国(現:埼玉県)は鰻の店を多く見かける。

 浦和はうなぎ料理発祥の地かもしれないが、合併したのでさいたま市そのものが発祥の地といえないこともない。私は、発祥の地でうなぎとの抱擁頻度を増やす決意を固めた。

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浦和駅前。レッズだけじゃないぜ。

1匹目:うな鐵】(大宮)

 2月の平日の午後。大宮駅で職場から直帰するチョッキと合流し、平日昼間だが<うな鐵>で串焼7本コースと骨唐揚。漬物も。生の後は熱燗、そしてハイボール。無限に呑める。この店のことはこのバカブログで書き散らしているはずなので詳細は割愛。

  気づけば15時。まだ明るい。さらにチョッキと<力>でホッピー鯨飲。私は自由業者なので問題ないが、チョッキは現役バリバリの公務員。大丈夫かと不安になる。

 チョッキと別れ、帰路の新幹線で読むための本を買う。鯨飲後の乗物は、小説は苦しい。漫画が望ましい。大宮駅すぐの<Bックオフ>へ。かわぐちかいじ先生の超大作『ジパング』文庫全21巻が30%オフの6000円だった。

 私にとってのかわぐち作品といえば、何といっても『沈黙の艦隊』。20年以上前、文庫全巻有していたが引っ越しの際に処分。コロナ引き籠り中、全巻買い直してしまった。

 コミックを2,3冊買うつもりだったが、全21冊。迷う…。両手でつかんでみた。ずっしり重い。私は本も漫画もいまだに紙の信奉者。液晶画面は見たくない。これも何かの御縁。両手で抱えながらレジへ。巨大なレジ袋に入れてもらうが、重くて心が折れそうになる。

 帰路、上野駅の駅弁売場を通りがかったら「あなご弁当」が200円引きだった。鰻居酒屋で鰻串を満喫したが、〆を喰っていない。ついつい捕獲してしまう。鰻の後の、穴子。かなりセコイが、粋と言えないこともない。

 東京駅でハイボールロング缶2本買い、新幹線に乗り込む。ジパング第1巻を取り出し、予備知識ほぼゼロ読み始める。まだ1巻の途中だが、『沈黙』を超える壮大な物語の予感に満ちている。そして、穴子弁当をツマミにハイボール。至福の新幹線晩酌である。

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骨からあげと奈良漬でスタート。

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香物も外せない。

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第1弾。

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第2段。

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2軒目にて。ハラたつ顔のチョッキ。

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テーブルが壊れそう。

posted by machi at 06:47| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月29日

第3185夜:のど自慢の戦利品【黒崎(北九州)】

 のど自慢。N●Kが誇る国民的素人歌謡ショーである(たぶん)。その存在はもちろん日本国民として知っているが、最初から最後まで観たことはない。鐘が3つ以上鳴るとおめでたい、という超基礎レベルの知識しか有していない。 

 夜は肌寒い5月の夜。黒崎歓楽街の超人気焼鳥店<とりっち>へ。この店で、確か数年前に伝説の「赤ウィンナー祭り」が誕生した。

 コロナ以降、初のとりっち。今まで2軒目以降しか行ったことなく、赤ウィンナー以外喰った記憶がない。メニューも観たことがない。

 メニューを初鑑賞。素晴らしく充実。しかも安い。赤ウィンナーだけでなくもも、肝、ダルム(何かの部位だろうけど、これ大好き)、豚バラ、皮、うずら、チーズつくね…。

 どれも絶品。紅生姜店、胡瓜一本漬、セロリ甘酢漬も箸休めに好適。フライドポテトは私の愛してやまない細いスティックタイプでなく、ミカン形だった。しかし、それでも旨かった。

 焼酎のボトルが無くなり、いったんお開き。黒崎合唱部のS元氏、アニソンが得意な大学准教授と<肴や>へ。

 店のカナママ、のど自慢の北九州大会に参戦。200人ほどの予選を勝ち抜き、見事20名の決勝に進出。焼酎ソーダ割を鯨飲しながら、ママがサブスク配信されているのど自慢本選をTVに。ママの解説で初めて45分のフル長尺で鑑賞した。

 個性豊かな面々が出場している。昭和初期の中学生のような男の子、カップルのようにしか見えない父娘、旦過市場火災に際に消防隊隊長として尽力されたマッチョマン…。ママは作務衣を着て5番目に登場。藤Aや子氏を熱唱する。しかも、ご本人の前で。

 この日のゲストは藤あY子氏と、紅白で毎回けん玉ギネスに挑戦している男性演歌歌手。

 20名の決勝進出者の中で、ゲスト枠というのがあることを知った。要するに、予選を含めて200名の中から、藤氏とけん玉氏の曲を本人で唄えるのは各1人づつという「本人枠」。ママは何人いたか分からないFあや子枠を勝ち抜いた。

 ママ、残念ながら鐘二つ。それでも、見事な情感と熱唱ぶりが私の心にも響いた。熱唱後、司会者とママとのカラミに藤氏も参戦。画面上のママのうるんだ瞳が印象的である。

 出場が終われば、ステージのバックに順番に座っていく。その際、手拍子やら振付を指示されるそうな。画面に映るかららしい。鑑賞ポイントが多い番組である。

 あっという間に20人が歌い終えた。合格(鐘3つ)は6名。女子高生が見事優勝。グランプリ大会へ出場できるそうな。

 ジョッキを空けてママにお代わりで手渡すたびに、カウンターの私の眼前にある赤い文字やロゴが入った小さなアクリルパネルを手で払っていた。

 ママに参加賞はどんなものか聞いた。ママは私が邪険に扱っていた眼前のアクリルパネルを指さした。凝視…。「のど自慢」と書かれた楯だった。

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1軒目は赤ウィンナー。

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ママの解説付き。

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メンタル強し。

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戦利品。

posted by machi at 10:45| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月28日

第3184夜:深夜のカオス【門司(北九州)】

 カオス。夜の街はカオスに満ち溢れている。街、人、店…。しかし、どことなく「作られた」カオスには作為も感じられ、カオスの中に秩序が見え隠れしている。ホンモノのカオスは、天然の積み重ねの上に混沌世界を生じさせている。

 肌寒い春の夜。黄金市場商店街門司大好きチームと久々に<ふじ>へ。門司の夜の帝王と福岡県内競輪の帝王(選手会長)も合流。手羽先、せせり、手羽元などを狂い喰い。生の後はメガハイボール。帝王の米焼酎ボトルを遠慮なくガバガバ。店内は満席。当日予約でよく入れたものだ。

 満腹でアンジェに向かう途中、<太平楽>の前を通る。2回転目ゆえか、席が空いている。

 この夜は<ふじ>でも〆のおにぎりを喰わなかった。<太平楽>も敢えてスルーした。何故なら、アンジェの後にもう一軒行くことになっていたから。

 <アンジェリーク>でO中氏の竹鶴21年をストレートで楽しみ、我が苺コスプレ全開の西郷バカトルを痛飲。最初は我ら5名だったが気づけば満席に。さらにお客が押し寄せてきた。

 店を出て向かった先はスナックビル6階の<ビストロK比丹>。カPタンという長崎っぽさを感じさせる屋号。帝王曰く絶対に誰も客はいないそうだ。マスターとママも寝ているだろうとのこと。しかし、朝5時まで開いている「深夜食堂」らしい。

 ビルの1階にカピタンの営業中という提灯とA型看板が。この夜は月曜。何故か看板に月曜定休と書かれているが、開いているという不思議な世界観に満ちている。

 入った瞬間、獣臭が鼻孔を付いた。カウンターにゲージがあり、何か丸い物体がいる…。ハリネズミだった。ハリーちゃんというらしい。

 店内はありとあらゆるトコロにモノがおかれたカオス状態。カウンターに5人座る。O中氏がハリーを触る。ハリー、もぞもぞしている。

 競輪選手も触ろうとすると、いきなりハリーが跳ねた。選手が叫び声をあげ、手を引いた瞬間ゲージに手があたり、すぐ横の棚が揺れた。すると、その棚から…。

 千と千尋の世界が広がった。その時、誰も声を上げなかった。さすがである。しかし、後ほど知ったが、全員、見えてはならない彼岸の世界をしっかり視界に入っていたようだ。

 帝王オススメのホットサンド注文。飲み物はハイボール。深夜12時まではスナックゆえセット料金が発生するが、それ以降は食堂として何食べても何呑んでも1品500円という。ちなみに昼から空いていて、昼は熟女たちがたむろするカラオケ喫茶であるそうな。

 店の奥にドラムセットがある。O中氏がコクピットのように座る。初めてのドラム経験らしい。お店は30年以上続いているようで、マスターもママも恐らく優に還暦を超えられているっぽいが、マスターはモヒカン。ママはドラマーらしい。

 ドラムと言えば、我らアラフィフオヤジ世代はCCBの『ロマンティックが止まらない』。40年ぶりに唄った。懐かしい。

 老若男女な6人が入店。我らはボックス席に移動。ボックスの上は荷物の山。マスターがどこかに片付けている。ボックスで生活というか寝泊りしているらしく、生活臭が濃厚である。

 親戚の法事なのか、広島サミット翌日だったのでプロ市民なのか不思議な構成の6人組がカラオケをひたすら熱唱。O中氏がドラムをたたく。途中から、氏のドラムが気にならなくなってきた。要するに、上手くなっている。

 店内は熱気やらいろんな匂いでカオス。カオスの城は明け方5時までらしいが、我らは5時まで粘ることなく脱退した。

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最強クラスの中毒性。

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焼酎が加速する地鶏たたき。

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カオス状態。

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この夜の私はベリーちゃん。竹鶴21年くんとツーショット。

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最上階のカオスの城へ。

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カウンターにはハリーちゃん。

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ガチでカオス。

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ドラマーのママにご指南を受けるO中氏。

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ドラマーの腕も上達。

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2023年10月27日

第3183夜:ヤドカリ二郎【小倉(北九州)】

 コロナが5類になってから10日後。3週間ぶりの北九州入り。旦過市場関係者らと20時頃から7人で<鳥や>。何とか席を確保できたが、お客がひっきりなし。楽しく飲み食い。

 帰りがけに、サラリーマンの団体グループが店内へ。「2次会〜!」と叫びながら乾杯している。夜の街の2回転目が動き出した様子。アフターコロナを実感させられる。

 翌日の帰神前。3週間ぶりのキタキュウ。体がラーメンを、濃厚豚骨系を欲している。

 いくつか私の脳内ラーメンマップ小倉編がバサリと開いた。…。この日は、決めかねた。行ったことのない店にしてみよう。

 「小倉駅 ラーメン」で検索。五十数件出てきた。スクロールするが、行ったことのある店ばかり。途中、ふと指が止まった。<北九州ぶた麺 ヤドカリてます。>。

「ヤドカリてます」の意味は不明だが、「ぶた麺」という表現に二郎系の香りを感じた。場所はモノレール平和通り駅すぐ。鰻の名店田舎庵のほぼ隣。

 馬借の定宿をチェックアウトし、プラプラと向かう。肌寒い。田舎庵の前は平日の午前だが行列ができている。並んでいるのは、すべて熟女。すぐ横に「北九州ぶた麺 ヤドカリてます。」のノボリがはためいていた。ここか。しかし、店はどこか。ノボリしかない。

 タペストリー看板には「旬炉割烹 ななし」とある。赤ちょうちんも吊るされている。しかし、ノボリ横の開いたドアから見える店内はどうみても居酒屋。恐る恐る入ってみた。

 気合満点な複数名の男性の「いらっしゃいませ〜!」が腹に響いた。広々としたカウンター着座。メニューを渡された。やはり、二郎系だった。ラーメンとまぜそばで構成されていた。

 「大ぶたラーメン」(ゆであがり300g)で勝負。最初、小ぶた(200g)と迷った。二郎系なら200gでも多い。無料トッピングは「野菜マシ」「にんにくマシマシ」。味薄めにするか迷ったがノーマルで。さらに「生卵」「豚まし」を追加する。

 奥にボックス席が多数あった。カウンターは満席だが、奥にもお客が案内されている。店内は8割が若い男性の一人客という二郎らしき光景だが、若い女性の2人組も。年輩の老夫婦っぽいのは量が多すぎるのか苦しそうだ。

 二郎系の一般店と異なる点にいくつか気づいた。1つ目は、券売機がないこと。料金後払いである。2つ目はライス、おにぎりがあること。二郎系でライス系を私は視たことが無い。

 ブツ降臨。なかなかの迫力である。いかにも二郎だ。胡椒とあらびき唐辛子をパラリ。まずはスープ…。完全に、私好みの二郎系。

 濃さ、カラさ、すべて私の理想形。野菜も味付けされており、これだけでも旨い。ただ茹でただけの味のない野菜をこんもり盛る店もあるが、ひと手間が嬉しい。

 麺は極太。スープと力強く絡む。ニンニクも強烈。豚は角切りだが存在感あり。二郎はどうしても途中から苦しくなる。その時の味変アイテムとして、私は生卵を使う。つけ麺のようにして啜る。この日は紺のポロシャツ。ハネが目立たず夢中で啜れる。

 スープ完食は厳しいが、大満足。都内、神戸、大宮、難波で二郎系を啜ってきた。この店の二郎インスパイア、相当にレベル高い。少なくとも私にとってベスト3以内の旨さだった。

 啜っている途中、3つ目の異なる点に気づいた。「きくらげ」がたっぷりだったこと。このあたりは「北九州ぶた麺」の面目躍如。豚骨ラーメンにキクラゲは定番アイテムだからである。

 外に出る。小雨が降っているが、傘をさすほどでもない。田舎庵の前の行列がさらに伸びている。ふと、屋号の意味に気づいた。

 営業中の一部の店舗を間借りすることを、私どものギョーカイ用語で「やどかり」という。要するに、居酒屋の昼時間を「やどかり」営業しているということなのか。保健所の対応などが気になるものの、私の脳内ラーメンマップに力強くその名と場所が刻まれた。

 営業日は水曜から土曜までの4日のみ。営業時間は11時からスープが無くなり次第終了とある。夕方なり居酒屋タイムになると、ノボリがヤドカリのように引っ込み、居酒屋として本来の姿に戻るのだろう。

 昼に二郎系、夜は居酒屋。一日に2回ヤドカリを満喫してみようか。

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最初、分からず。

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やはり二郎だった。

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圧巻のビジュアル。

posted by machi at 10:57| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする