まずは澄まし汁…。そして冷奴。メインの出汁巻に醤油を垂らして…。甘くない。熱々。大好きな味である。これは大当たり。かなり分厚くて大きい。独り占めできる至福。これだけでも充分な満足感。ライスと澄まし汁はお代わり無料ゆえ、タッチパネルで注文。「¥0」が心強い。
出汁巻2切でライス1杯滅失。2杯目もワシワシ。漬物が味変アクセントとして極めて重要な役割を果たす。最後は大根おろしをライスに乗せ、醤油をかけまわしてフィニッシュワシワシ。
結果的に大満足である。税込800円。刺身抜きの客は100円引きとかにして頂ければヘビーユーズしそうである。
★『竹乃屋』
竹乃屋は鶏皮串が有名な人気店らしい。博多が本拠らしいが、私は小倉店しか存じ上げない。そして、小倉店と思しき箇所が小倉駅ビルだけでも4か所ある。
1階と2階飲食ゾーンに居酒屋が、地下と3階土産ゾーンに焼鳥テイクアウト店が。2階飲食ゾーン店で昼飯を食ったことはある。確かチキン南蛮定食だった。1階三十歩横丁店は初めて。
祝日の店内は昼呑みの酔客で賑わっている。カウンター着座。数種類あるランチメニューの中で一番人気とあり、写真スペースが最も大きい「焼とり重定食」を注文。
アルコールなしでランチメニューだけ頼んでいるのは私だけの雰囲気。私より後からカウンター座ったオヤジはメニューも見ずに生ビールと鶏皮串10本注文。鶏皮10本とは恐れ入る。ちなみに私、鶏皮はカリッカリに焼いてほしい。
15分以上待った。他の酒客にはどんどん運ばれていくが、客単価の低い私は放置プレイ。ビールを頼みそうになるも、食後はカキモノを全集中せねばならず昼から呑んでいる場合でない。
ため息を1万発ぐらいついた頃「大変お待たせしました〜」と一番人気がカウンターに。
重のフタから串だけが4本はみ出している。尻尾というか、髭のようである。丼や重から鰻の蒲焼がはみ出しているとテンション爆上がりだが、焼鳥の串部分ではテンションあまり上がらない。
切ない気分で蓋を外す…。大きな焼鳥が4本。モモらしき部位が3本、豚バラで構成。半熟卵、焼葱、玉子焼が脇を固めている。結構なビジュアルである。テンションが上向いてきた。
七味パラリ。まずはモモ…。旨い。柔らかい。ビールが欲しくなる。タレのかかったライスも絶妙。付け合わせの脇役陣も見事。テンション、急角度で上向いてきた。柴漬の舌休めも良い。
味噌汁は魔法だった。最初は出汁の効いた絶妙の濃さと加減。ところが椀の底に味噌が溜まり超塩っ辛い濃厚さ。冷めているならまだしも、温かいままでどうやって沈殿させているのか。
5分で食べ終えた。サクっとお会計を済ます。これで我が三十歩横丁昼メシ探訪、残すは入口横のもつ鍋屋のみ。厳密には改札横のたこ焼ハイボール酒場も三十歩横丁らしいが、十歩程度なのでこの店はカウントしない。〔次夜最終〕