石D一龍。北九州小倉を本拠地とする一大ラーメングループ(たぶん)である。一度、そのグループというか弟子系かの戸畑のお店に若松の麺友・U島氏とかなり前に訪れたことがある。昔すぎて味は全く覚えていない。
冷え込む2月下旬正午前。小倉の定宿を出て昼メシへ。この日は朝からラーメンと決めていた。それも、濃厚豚骨系と。
前夜、岩手県宮古市から我が主君・S香理事長が小倉に降臨。理事長を十数人で囲む懇親会に参戦。都合4軒、ド鯨飲。翌朝は酒が残り腹も減っていない。
昔から二日酔い、胃もたれな翌昼(朝はさすがにムリ)こそ濃厚、ギトギト、コテコテを攻めたくなる。荒治療といえるし、ただのアホともいえる。アラフィフ中年オヤジの行為でない。
向かったのは魚町アーケード街の2階にオープンした<Oがた家>。〜家とあると横浜家系と勘違いしそうになる。オープンを祝う花輪があり、思いっきり「石D一龍」から贈呈。
1階入り口のメニューを確認していると、声を掛けられた。魚町商店街を統べる王・K理事長だった。理事長と午前中にあまり相応しくない内容の生臭めの雑談を少しして、私は2階へ。店に入る前から濃厚な1日になりそうな気配が満ちてきた。
入ってすぐが券売機。初めての店で券売機は焦る。しかし、まだ後ろに客はいないので比較的ゆっくり確認できた。大きく分けて3つの流れがあった。濃厚ラーメン、屋台ラーメン(あっさり)、つけ麺。サイドも充実している。
豚骨に関しては、私はあっさり派。しかし、この日は濃厚モードだった。ノーマルが780円で、最高値が全部のせで1250円。この間を細かく刻んでいる。私は気合を注入するためにも「濃厚」「ぜんぶのせ」に。
水を飲みながら店内一望。居酒屋をそのまま居抜いたような造り。メニューは居酒屋系料理も。ラーメン居酒屋なのか。持参した新聞を眺めていると、ブツ降臨。見るからに濃厚だ。
胡椒パラリ、まずはスープ…。濃厚でとろみがある。しかし、どことなくさっぱり感も。しつこくない。麺と猛烈に絡む。チャーシュー、麺、木耳、海苔などを楽しむ。ついついスープを飲みたくなるが、我慢。替玉用に残しておかねば。
丼にワンタンだけになったタイミングで替玉(150円)追加。ワンタンを喰い終わる絶妙に降臨。投下し、ごま、紅生姜、ニンニクを落として第2幕開演。私は1玉目は硬さ普通だが、替玉の際はなぜか硬めを選択する。一気呵成に熊啜。
北九州に通い始めて間もなく12年目突入。濃厚系の良さが分かってきた。もう、引き返せない。スープを飲み終えた。丼にはこれ見よがしに「石田一龍」のロゴが踊っていた。
それから6日後。再びこの店へ。前回はド二日酔いの荒治療にと「濃厚」スープ。スープまで呑み干し、荒治療に成功(たぶん)。この日は前夜18時から呑み始め、ホテル戻りは深夜3時前。さすがに荒治療すらしたくない。
あっさりらしい「屋台味」に…。思いっきり濃厚に感じた。体調によって違うのか。もし、この日に濃厚を頼んでいたら…。
魚町二番街2階に華々しくオープン。
目移りしそうに。
濃厚、全部乗せ。
替玉と味変。
完飲したものだげが知ることができる気合の4文字。
あっさりのはずが、超濃厚に感じたド二日酔いの昼。