2022年11月21日

第3054夜:ホットとホット【佐野(栃木)】

 青竹打ち。何かの必殺技のようだが、その通り。必殺技である。ただし技を繰り出すのは人間だが、掛ける相手はたぶん小麦粉。佐野ラーメンの麺を打つ奥義である(らしい)。

 盛夏のお昼時、両毛線佐野駅着。市役所方面へ向かう。ミッション開始まで約80分。佐野駅前にはチェーン系の喫茶店がない(私は見つけられていない)。

 佐野市役所の掛け値なしに真ん前の<青竹打ち 麺屋 翔稀>がオープン中だった。前回は入れなかったから嬉しさ増し増し。「無化調佐野らーめん」と店頭に大きく貼られている。

 初ダイブ。店内は独りの中年男性が一心不乱に啜っている。券売機の前に対座。後ろから並ばれるプレッシャーなく、余裕を持って向き合える。

 定番が佐野ラーメン800円。コク旨佐野ラーメン850円、佐野白湯ラーメン890円と続く。4番バッターが「チャーシューメン」1050円。‘人気1’とある。迷わずナンバーワンを指名。

 カウンターに座り、冷たい水を飲みながらメニューをじっくり吟味する。

 麺類は他に生姜ラーメン、唐揚ラーメン、辛ネギラーメン、坦々つけ麺、屋号を冠した辛麺もある。ランチセット(980円)の中身も気になる。B5(1100円)とは何ぞや。奥深し、佐野。

 手造り餃子も3ヶから選べる。各種トッピングも豊富。屋号を冠したカレー丼(350円)は‘店主おすすめ’とある。これは、次回の愉しみに。

 うま味調味料を一切使わない手造りっぷり。根葉を多く使用したスープは優しい味わいだそうだ。数十年、化学調味料で鍛え上げられた我がバカ舌にその繊細が理解できるか。

 ブツ降臨。目を見開いた。スープの色がかなり濃い。私の知る佐野ラーメン、スープは透き通ったイメージ。しかし、麺は平打ちのちぢれ。平打ちちぢれが佐野の定義か。大きなチャーシュー4枚の照りもセクシー。人気ナンバーワンに相応しい王者の風格が漂っている。

 胡椒パラリ。まずはスープ‥‥‥。濃い。なのに、優しい。スープを構成する味の要素ひとつひとつのキャラが立っている。ソロ演技が、いつのまにかアンサンブルに。

 麺はツルツルのモチモチ。スープの絡みも良い。チャーシューは味が濃く、ライスが欲しくなる絶品。これだけブロックで買って帰りたい。

 この日の佐野は38度。雲一つない炎暑。涼しい店内で汗をかきつつ旨しラーメンを啜る。夏バテもコロナも近づけない盤石の魔法陣。気づけば汁1滴残らない熊啜だった。

 ミッション開始までまだ約50分。ラーメン店のすぐ近くに喫茶店<こんふぉーと>が。市役所からも歩いて数十秒。ランチタイムだったが、ホットコーヒーだけでもよいかを尋ねた上で店内へ。店主ご夫妻(たぶん)、笑顔でご快諾。接客も素晴らしい。

 摂氏38度だろうが、私はホット。ラーメンも、珈琲も。涼しい店内で熱く香ばしいブレンドのホット。人心地ついた。

 すぐ目の前の市役所での集合時間まで20分。佐野で昼飯はこれで3度目。何となく、佐野の昼の楽しみ方、くつろぎ方の軍略が見えてきた。快適さがマシマシになる。次の軍略は、いまだ経験のない夜の佐野のホットな攻略である。

221121佐野@.jpg
市役所の真ん前。

221121佐野A.jpg
人気ナンバーワン。

221121佐野B.jpg
日本屈指に暑い街。真夏もホットで。
posted by machi at 09:40| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする