得した気分で独り不気味な笑みを浮かべていると、焼豚びっしりが降臨。ワンタンはその下で泳いでいる。バラではなく、私の大好きなロース。カウンターの下で小さくガッツポーズ。
胡椒をパラり、スープ‥‥‥。これまで私が啜ってきた豚骨の中で、最もあっさりである。常食系である。麺をずるずる。チャーシューを満喫。途中で紅生姜とニンニクで確変モード突入。
麺を啜り切り、後はスープを吸ったワンタン。このワンタンが抜群。肉の味もしっかり効いている。気づけばスープ1滴残っていない熊啜。時間は3分以下。ウルトラマンが怪獣をやっつける時間より早く勝負を決めた。

チャーシューたっぷり。
【7麺目:ぎょらん亭】
6麺目の翌昼。前昼があまりにも薄味だったので、逆張り。超絶濃厚な<ぎょらん亭>の中でも最強っぽい「どろラーメン」。
この店は確か数年前の1度啜った。あっさり味という「二八」があまりにも濃厚でKO。ゆえに足が遠のいた。今回、敢えて濃厚の上を行った。
結果、正解。汁1滴残さなかった。途中の紅生姜は最高の味変アイテム。大満足で店を出ると、我が十数年来のクライアント様とばったり。
氏と話しながら旦過へ向かうが、唇が濃厚スープでコーティングされ、マスクと引っ付いてしまいまく口が開かないほどの濃厚っぷり。

緑が個性的。

濃厚。
【8麺目:麺や】
うおまチカ〜うまいっちゃ通り〜。魚町3丁目のビルの地下にある商業ゾーンである。冥界のごとき怪しい魅力を放つ入口の雰囲気に導かれ、下りずにはいられない。
地下の階段を下る。その奥に和牛テール・牛骨らぁ麺<麺や>が。なんともシンプルでそっけない屋号。この削ぎ落とされた潔さに自信が感じられて頼もしい。
暑すぎない最高に過ごしやすい梅雨前。北九州小倉で3連泊していた私は、昼飯をすべて魚町銀天街アーケード内でキメてきた。
初日は超あっさり豚骨(一平)、2日目は超濃厚豚骨(ぎょらん亭)。3部作最終章は豚骨ではなく牛骨とした。時間は14時前。この店は3回目のトライである。
過去2回、満席で入れず、待つ時間がなかった。ピークを超えた時間ゆえか、潜入成功。
メニューはテールらぁ麺が定番王道のよう。その横に醤油味が。辛野菜がトッピングでき、サイドメニューにシウマイが。肉めしも旨そうだ。牛テールのハヤシライスに猛烈にひかれた。 焼肉屋の〆で啜るテールスープの魔力に抗えぬ。そこにラーメンをぶち込む。夢のダッグである。
店内はとにかく清潔。調味料も完璧である。1周年らしいが(お祝い花がありました)、まるで新規オープン直後の美しさである。JAZZ風のBGMが心地よい。ビルの地下の奥ゆえか、携帯のアンテナが微弱。その分、集中してラーメンと対峙できる。〔次夜その5〕

地下迷宮へ。

ダンジョンの奥。