2022年05月13日

第2928夜:焼きカレーは慌てずに【門司港(北九州)】

 焼きカレー。北九州というより、九州屈指の観光地・門司港名物である。

 まだ本格的に北九州と御縁がなかった三陸常磐大津波が太平洋沿岸を襲う約半年ほど前、近畿地方のまちづくりに関わっていた小物どもを引き連れて門司港へ視察した際、口にした記憶がある。店の名前も味も全く覚えていない。

 その翌年から北九州と毎年御縁を頂き丸11年。いつの間にか神戸新長田で働いていた年数より長くなった。毎月どころか隔週、毎週のように通っている。感覚的に、もはや「通勤」。

 何故かコロナが世界を席巻する前年まで門司港エリアとは全く御縁が無かった。ゆえにレトロで味わい深い駅舎が新しくなっていたことも知らなかった。ゆえに、焼きカレーも11年間口にする機会がなかった。

 オミクロンという感染力だけは一人前な「風邪」が世界中を席巻し、福岡県全域にまん延防止が適用されている真っ最中の2月初日。本格的な「強風」吹き荒れる晴れ間の見える門司港に13時過ぎ降り立つ。徒歩5分強のミッション会場への約束時間まで50分。空腹である。

 駅前広場でぐるりと首を回した。門司中央市場やプラザ祇園というガチに本物なレトロ地区と逆側のハイソでどこか人工的な香りもする関門海峡方面に3,4店舗「焼きカレー」の店が並んでいた。まさに駅の真ん前である。

 美味しいカレーは星の数ほど存在すれど、不味いカレーという物体に少なくとも外食で出会うことはめったにない。「どこでもいいや」的厭世気分で、屋号が王道っぽい2階のお店へ。

 トッピング豊富である。迷う時間がもったいないので最もシンプルな焼きカレーに。卵と2種類のチーズのみ(メニューより)。何も足さない(大盛・辛さ)、何も引かない(甘さ)。昔のCMのようなキャッチコピーを思い出しながら、シブい声でシンプルを注文した。

 窓から見える波頭。こんな場所からGは対岸(下関)への狙撃を成功させたのか。

 門司港エリアを舞台にしたGの神回を思い出していると、ブツが降臨。グツグツという音がする。凄まじく熱そうである。口に運べるのか。

 水を飲んで心落ち着かせ、卓上の福神漬を脇に投下。スプーンで端っこを軽く絡めるようにかき混ぜ、口に運ぶ。‥‥‥。

 熱い。ふほふほと口内に酸素を送り込む。2口目、少し余裕が出る。濃厚である。よくわからないが欧州風の味といおうか(現地で食べたことありませんが)。チーズが合う。

 半分ほど食べ終え、卵を絡める。マイルドとコクが増す。石焼ビビンバのごときおこげも味わい深い。850円は決して安いと思わぬが、この手間を考えれば十分に納得。

 私にとってカレー最大最強のパートナーは「カツ」。「焼きカツカレー」に出会うことはできるのだろうか。

220513門司港焼きカレー.jpg

(付記)
それから3日後の夜、再び門司港(プラザ祇園)へ。まん延防止中のため、門司中央市場の対面の聳える北九州最強スーパー(Hローディ)で晩酌の肴の買い出し。焼きカレーどころかカレー系弁当も売っていなかった。閉店間際ゆえ売り切れていたのかもしれない。
posted by machi at 08:35| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする