まん延防止の適用をすり抜けた1月中旬の福岡・筑豊地方。飯塚市商連の旦那衆と創業数十年という老舗焼鳥<竹房>へ。皆さんすっかり通いなれているが、俺は初。
我が飯塚第2期は履物のN田氏が懇親会幹事ゆえ初ダイブ店多し。当然のことながら、どこも最高級の満足度である。
乾杯と同時に焼鳥がどんどん運ばれてくる。串に刺さった一辺は小さめだが、たくさん刺さっている。練り辛子で味わうのがこの店のスタイルという。
噛みしめる‥‥‥。タレが上品で旨味が凝縮。老舗の名店しか醸し出せぬ風格。
ハイボールから熱燗に切り替え。焼鳥と熱燗。俺は今、筑豊にいるんだという蓮っ葉な気持ちに。
事前に注文していたようでどんどん串が運ばれてくる。メニューを見て目を剥いた。
定番から創作風まで約30串ぐらい。手羽先を除きすべて70〜100円。手羽先でも150円。一品料理も350円〜550円。感動的なまでに昭和価格である。
一品料理はにら玉が降臨。酒にももちろん合うが、白飯でワシワシとヤリたくなる。
この店の蕎麦が、無双であるという。他にない革命という。ラーメンではなく蕎麦らしい。
俺が毎週のように足を運ぶ福岡(北九州・飯塚)は豚骨ラーメンかうどん。蕎麦のイメージが全くない。
老舗焼鳥屋の、蕎麦。中華そばではなく、和そばという。同行の飯塚市商連旦那衆は皆さんこの店の蕎麦を絶賛されている。
ヒントが与えられた。「七味や一味ではなく胡椒が欲しくなる蕎麦」。
胡椒と、蕎麦。そういえば、この取り合わせは経験したことは‥‥‥。あった。福島県の郡山駅構内で「唐揚げそば」を頼んだ際、胡椒をどうぞと渡された。唐揚げに少し振りかけた。濃い目の和風だしに胡椒が広がった。
ここは焼鳥屋。焼鳥か唐揚をトッピングした蕎麦なのだろう。ゆえに胡椒が欲しくなるのか。俺は、先手が読めた。
メニューを再度見る。2種類の蕎麦があった。「竹房そば」と「土鍋そば」。ともに550円である。ちなみに雑炊550円でおかゆが500円。おかゆ500円という値付けも相対的に見れば独特の世界観を醸し出している。
屋号を冠した「竹房そば」降臨‥‥‥。豆腐が乗っている。豚肉もあった。おや、唐揚や焼鳥ではない。麺の色はしっかりと蕎麦色。出汁は透き通っている。〔次夜後編〕

老舗の実力。

酒が進む。

熱燗に切り替え。

毎月ありがとうございます。

降臨。