2022年04月30日

第2916夜:シネマの流儀【春日部(埼玉)】(後編)

 翌朝。<Uナイテッドシネマズ春日部>へ直行する。会員サービスデーで1,100円。

 私も会員なので1,100円。しかし、私にはさらに1,000円鑑賞チケット(イイヤン提供)、そして無料鑑賞なふじちゃん満点カード(Y子さん提供)を保有している。

 1,000円か、無料か…。

 もちろん無料である。時間帯的にちょうどだったのが『クライ・マッチョ』。Cリント・イーストウッド監督40周年記念作品。全く予備知識なし。

 スタッフさんから「会員カードをお持ちですか?」と尋ねられた。

 持っているが…。なんと無料なのに鑑賞ポイントが付いた。6回鑑賞で無料。1,800円÷6回=300円。無料どころかマイナス300円である。

 Cリント・イーストウッド監督主演のロードムービー。ゆったりとした味わい深さ。これぞ円熟の極み。91歳でダンスやキスシーンに唖然。そして、めちゃくちゃカッコいい。激シブ。全世界が憧れるお爺さん。最近観た映画では凄まじく地味な内容なのに一番面白かった。

 大満足で春日部駅東口商店会エリアへ。春日部最強のチャイニーズレストラン<けいらく>へ。

 午前中に映画館で観た際の昼飯は何故かカツカレーモードが発令する。そして、カツカレーからの珈琲は欠かせない。普段はラーメンかカツ丼なのだけど。

 メニュー見る前から注文はカツカレーと決めていた。ちなみにこの店で独りは初めて。以前昼メシを喰った際(春日部やきそば)、メニューにカツカレーの存在を把握していた。

 中華料理店のカレーは何故か壮絶に旨い。ただ、カツカレーに何かプラスしたい‥‥‥。

 カツカレーの大盛でなく、カツのダブル。当然そんなメニューないので店員さんは厨房へ確認に。腕を振るう昨晩呑み会でご一緒だった若大将のSンヤ氏からOKが出た模様である。

 ブツ降臨。立体的なビジュアルに垂涎。カツも分厚く揚げたて。

 口に運ぶ。熱々である。旨すぎて悶絶。かなりのボリュームだが、ぐいぐい喉を押し広げていく。私は独りで笑みを浮かべていたかもしれない。

 お隣に座られたお客様もカツカレーをご注文。もちろんシングルだったが、頼まずにいられないのだろう。

 オミクロン株が猛威を振るう中、午前に県から委託されたらしき調査員2名が店内チェックしていったそうである。ご苦労様です。

 Sンヤさんが珈琲をサービスして下さる。少しだけ雑談する。カウンターに座る私の両隣は面識なかったが知人の関係者だったらしい。

 お会計していると昨晩ご一緒したG一先生がご来店。店を出て駅に向かう途中に昨晩ご一緒したH本氏とバッタリ。さらに駅前で昨晩ご一緒したY子氏とバッタリ。最後の最後が、午前中に見た映画無料カードを下さったY子氏。

 春日部の密っぷりというか、狭さというか、なんか破天荒な映画より凄みを感じた。

220430春日部9.jpg
円熟の極北。

220430春日部I.jpg
カツカレーのダブル。

220430春日部J.jpg
ごちそうさまでした。
posted by machi at 09:37| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月29日

第2915夜:シネマの流儀【春日部(埼玉)】(前編)

 Uナイテッドシネマズ春日部。Lラガーデン内のシネコンである。

 私の生活圏にユNイテッドシネマズ系列が1館もない。Iオンシネマも2021年に会員カードを作ったものの、こちらも生活圏にない。イオNシネマへ行こうとしたら、割引サービスを凌駕する交通費を払わねばならない。ユナイTッドシネマはもっと払わねばならない。

 生活圏にUナイテッドシネマズがない私だが、2022年1月中旬、会員カードを作ることにした。鑑賞料金が毎回500円引きで、毎週金曜は1100円で鑑賞できる。6回見れば1回無料。他にも細かい特典がありそうだ。入会金500円で年会費が500円である。

 入会金の元を取れそうにないのに、なぜ入会するのか。

 私が毎週のように足を運んでいる北九州の小倉。その定宿から徒歩5分にシネコンがある。UナイテッドシネマではなくシネPレックスなので気づかなかったが、同じ系列だった。

 その4日ほど前、シネPレックス小倉で『スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム』鑑賞。何の割引も適用されない正規料金。凄まじく損した気分に。ちなみに映画に限らず、様々な局面で40代オヤジ(特に男性)は最も割引がない。

 春日部ではこの日、前日から泊っており、夜ミッションまでフリー。旨すぎるラーメンの後の腹ごなしに足を運んで入会しておくことに決めた。春日部で観る機会はほぼないだろうが、小倉では頻繁に使えそうである。元が取れるかもしれない。

 切符売場で入会手続きを進めていると、スタッフ氏が「何かご覧になりますか?」。

 夜ミッションまで4時間以上。1本2時間程度として、すぐに始まる映画を観れば十分に間に合う。私の好みと時間を勘案し『キングスマン:ファースト・エージェント』を2000円(入会金500円+会員価格1500円)支払って鑑賞。

 主演のレイフ・Fァインズ氏が凄まじいアクション。リーアム・Nーソン氏もデンゼル・Wシントン氏も、ハリウッドスターは還暦でアクションスターになるのか。前半はラーメン腹でウトウトしてしまったが、中盤以降は手に汗握る。戦争シーンはなかなか強烈だった。

 いったんホテルに戻ってポットの湯でインスタント珈琲。春日部ライフを満喫する。

 22時頃から若手商業者ら十数人で懇親会。午後にララの映画館で映画観て会員になったという話をしたら、対面のY子氏が映画を無料で鑑賞できる「ふじちゃんカード」を下さった。日本屈指のポイント発行数らしく、瞬殺で満点になるらしい。

 隣のIイヤンは満点カードを数枚保持。イIヤンからはこの映画館で1000円で鑑賞できるチケットを入手。地元で買物しながら春日部ライフを満喫していると、映画をタダで観れるらしい。なんて素敵なシネマ&ラーメン天国なんだ春日部。〔次夜後編〕

220429春日部E.jpg
記念すべき会員一本目。

220429春日部F.jpg
久々に<ラクショウ>にて。

220429春日部G.jpg
充実の春日部ライフ。
posted by machi at 08:17| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月28日

第2914夜:白河ラーメンの流儀【春日部(埼玉)】(後編)

 カウンター越しにブツ降臨。ひとめぼれビジュアルである。たっぷりの焼豚に極太のメンマ、ナルト、青菜、海苔、そして追加の味玉。絶対に旨いことが啜る前から確信できる。

 ブラックとホワイトの2種類の故障が。ホワイトをパラリ。まずは透き通ったスープ…。

 近くの住宅展示場の建売を35年ローンで買ってしまいそうになる味である。喜多方や佐野より鶏ガラ強め。醤油と鶏ガラの王道。あっさりを超越した濃厚な天国が広がる。

 麺は手もみ縮れの平打ち。これがスープと絡む。幾分柔らかめだが、のど越しが良い。

 焼豚の旨味も深い。青菜のシャキシャキが絶妙。煮卵の黄身は魔性。私はハードボイルド派なのだが、ソフトボイルドの方がこのスープには合いそうだ。

 海苔を麺と絡めて啜る。このメンマでビールが飲みたい。ナルトの安定感も嬉しい。

 気づけば残すところ、ワンタンのみに。たっぷりとある。口に運ぶ‥‥‥。

 天女の沐浴である。羽衣が口の中で解ける。肉の旨味も深い。汁1滴残さず飲み干した。

 シウマイも好きだが、ワンタンも大好き。宇都宮と浜松は餃子、シウマイは鹿沼、ワンタンでどこか仕掛けてくれないか‥‥‥。

 酒田を思い出した。数年前、1年間で10回ほど訪問。啜りまくった記憶が鮮明である。

 酒田のワンタンメンを我が訪問地で啜れる日が来ることを切に祈りつつ、腹ごなしに駅前のララガーデンへ。その対面に会津ラーメンの店があった。この店は実食済。これに喜多方が加われば、春日部は福島県内の3大実力ラーメンを啜ることができる力強すぎる街である。

 コンビニに立ち寄ると「とら食堂」カップ麺が売られていた。何という奇遇。味の記憶が舌に残っている間に啜り比べねばならない。今晩のホテルの夜食にしようか。

 その夜は飲み放題懇親会。普段は最初から最後までホッピーだが、ひたすらメガハイのジョッキを開けまくる。

 Iイヤン行きつけにもう一軒となったが満席で断念。定宿まで車で送って頂いたら深夜1時前。Tら食堂カップ麺を啜るべく湯を沸かしている間に爆睡。湯を入れてから爆睡せずに安堵である。

220428春日部C.jpg
弟子。

220428春日部D.jpg
本家のクローン。

(付記)
それから2日後。春日部から特急で90分ほどの栃木県日光市から深夜24時前に帰宅。食べ損ねたとら食堂カップ麺を啜る。カップ麺、スープも麺もかなりの再現度。美味さは…当たり前だが実店舗で啜った味は100馬身ぐらいで優っていた。
posted by machi at 09:05| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月26日

第2913夜:白河ラーメンの流儀【春日部(埼玉)】(前編)

 Tら食堂。福島県の白河ラーメン系で多分最も有名なラーメン店である。喜多方においてはB内食堂のごとき孤高の存在といえるかも。

 B内は全国チェーン。喜多方の聖地で啜ったこともある。一方、Tら食堂は聖地未巡礼。コンビニで売ってたカップ麺をかなり昔に啜ったのみである。味もはっきり覚えていない。

 大津波が福島などを襲う前年、複数回白河を訪ねたことがある。ひと昔前ゆえ記憶も怪しいが、Tら以外お店で白河ラーメンを啜ったこと、凄まじく旨かったことだけは覚えている。

 新鹿沼駅から終電に乗って春日部入り。定宿で爆睡前に駅西口のチェーン居酒屋で絶品の「とりそば」を啜った翌昼。ホテルの部屋で昼ラーを検索していた。東口のけいらくは定休日。宿からも近いS大軒も定休だった。

 さらに検索。私はいまだ歩いたことのない、市役所から駅と反対側の幹線道路の先に「白河ラーメン」の店があった。しかも、とR食堂の暖簾分けと書かれている。地図上の目視だが、宿から歩いて10分ほどか。意を決して歩を進める。

 歩道の車道寄りに延々とアーケードらしき構造物が。先が見えないほどの全長。屋根の代わりに枝や蔓で覆われている。その下をビュンビュン自転車が疾走している。

 藤棚だった。春日部は確か藤棚をモチーフにしたイベントがコロナ前は開催されていた(コロナ中もかもしれない)ことを耳にした記憶がある。花も葉もない枯淡っぷりだが、ぜひシーズン中は藤棚のトンネルを潜ってみたくなる。

 藤棚エリアは何故か住宅展示場だらけ。撮影セットに紛れ込んだ気分に浸る。

 歩いても目的地に着かぬ。そもそも歩いている人はあまりおらず、自転車にどんどん追い抜かれる。心が折れかけた時、丼チェーンのKつやが視界に。

 かTやでカツ丼にするか。プランBに切り替えようとした瞬間、その対面が目的地だった。赤字で力強く「白河手打中華」と踊っている。店名は<法隆>。実に力強い。

 ドアを開ける。券売機スタイルである。時間は13時。私の後ろには誰もいないので、割とじっくり券売機と対峙。

 基本の中華そばにワンタン、焼豚。味は醤油と味噌。ライスなしのストロングスタイル。それぞれに大盛がある。

 「焼豚ワンタン麺」に「味玉」を追加。初めての店ゆえ、大盛は避けた。たまに洗面器サイズの店もあるからである。

 チケットを渡し、カウンターで水を飲みつつ店内を見渡す。色々と注意書きが多い。そして、全国のとら系店舗の広がり分布図が。手打ち麺がポイントのようである。〔次夜後編〕

220426春日部@.jpg
冬の藤棚。

220426春日部A.jpg
目的地へ何とか徒歩で到着。

220426春日部B.jpg
系譜図。
posted by machi at 05:52| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2022年04月25日

第2912夜:ウナギとニラとシウマイと【鹿沼(栃木)】

 <佐野屋>。我が弱小会社関東支店が間借りしている<チャレンジキッチン 串カツJu-So>から最も近い蕎麦屋さんである。

 1月中旬の冷たい強風が吹き荒れる13時前、初めて「ご近所」にダイブする機会を得た。

 広々とした店内は老舗の風格が漂っている。壁面メニューもメニュー表も大充実。鹿沼はそば処。うどんも丼も旨そうだが、ここは蕎麦一択。
 
 最近シウマイに押されまくりだが、鹿沼はニラが有名。この店にもニラそばがあったが、冷たいざるだった。私は夏でも温麺派である。

 鴨なんばんにするか、やはりカツ丼か‥‥‥。「にら玉そば」があった。写真付きである。温麺である。

 ニラの卵とじは大好物。しかし、蕎麦へのトッピングは未経験。初めての店では定番を選ぶべきだが、ここは鹿沼。にら玉そばを召還する。

 店内のマンガの充実ぶりが凄まじい。許されるなら何時間でも居れそうだ。

 商売繁盛の神・仙台四郎の置物が。私の中の飲食店基準に、仙台四郎の人形や絵、写真を飾っている店にハズレなし。期待が高まる。

 メニューをパラパラ。酒と肴も充実。蕎麦屋でイッパイは渋いオトナの憧れである。私も試したことあるが、常連でないとハードルが高い。もう10年以上体験していない。

 柚子が添えられた葱が別皿で運ばれてきた。細かい芸である。ネギフェチの私には考えられぬが、世の中にはネギが全くダメという御仁が数少なからず存在する。見事な配慮である。

 にら玉そば、降臨。にら玉、たっぷりである。一味と七味が共に卓上に。普段は一味だが、この日は七味気分。

 まずは出汁…‥。濃い目の関東風。ほのかな甘さ。卵のコクが溶け込んでいる。そばを啜る。喉越よく官能的。凄まじく旨い。にら玉も出汁を吸って天上の領域。

 夢中で啜る。大盛りにすべきか、ライス追加しようと思ったが、十分でたっぷりな量。これで715円。端数の15円に誠実さが漂っている。気づけば麺1本、汁1滴残っていなかった。

 ミッション終了後、新鹿沼駅方面へブラブラと商工会議所シウマイ課長と<きたやま>へ。私は初ダイブ。

 凄まじい寒空を10分以上歩いたので、いきなり熱燗から。ホワァと毛細血管に暖かさが染み込む。

 お通しのスルメイカ&マヨ添えからこの店の実力と間違いなさが伝わってくる。香の物盛合せはたっぷりの4種。塩辛も熱燗のピッチを高める。

 熱燗はキリがない。焼酎ボトルで。ひたすらお湯割りをヤリながら玉子焼。笑みが零れる。

 3種類の鹿沼シウマイ降臨。シウマイは米より酒の友。シウマイ独特の蒸したての香りが鼻孔を擽る。思わず目をつむってしまう絶品ぶりである。

 真打登場。鰻の蒲焼である。どかんと2匹分。2種類の山椒を駆使。焼酎のピッチが加速。鰻をツマミに焼酎湯割。酒の呑めるオヤジでしみじみ良かったと痛感する。

 2時間半、ひたすら熱燗と焼酎湯割。最後の〆は、冷え冷え瓶ビールをグラスでシェア。風呂上がりビールな爽快感。熱燗&焼酎湯割は、この1杯のためのプレリュードである。

 店の若大将に新鹿沼駅まで送って頂き、終電乗車瞬間に爆睡。起きたら南栗橋。乗り換えて春日部へ。

 春日部の定宿へ向かう途中<T良商店>が開いていたので超久々にとりそば。ついでにホッピーも3杯。

 キャッチをかき分けながら定宿へ。シウマイ課長から頂いた世界のYマザキと鹿沼のコラボ「シューマイ風味の小さなパン」はさすがに満腹で喰い切らず。見かけたらぜひ捕獲あれ。

220425鹿沼@.jpg
ご近所の名店。

220425鹿沼A.jpg
絶品であります。

220425鹿沼B.jpg
熱燗からスタート。

220425鹿沼D.jpg
一丸っぷりが伝わるPOP。

220425鹿沼C.jpg
凝りに凝った3種のシウマイ。

220425鹿沼E.jpg
嬉しそうなシウマイ課長。

220425鹿沼F.jpg
熱燗はキリがないので、焼酎をボトルで(お湯割りで)。

220425鹿沼G.jpg
この夜の真打。

220425鹿沼H.jpg
春日部駅西口にて。

220425鹿沼I.jpg
激レアコラボ。
posted by machi at 10:21| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする