ある師走の15時40分過ぎ。北関東最大の都市・宇都宮着。鹿沼方面行き電車まで40分待ち。
この日は朝に九州の新幹線玄関口・小倉駅ホーム(在来線)で月見かしわうどんを啜ったのみ。空腹を覚えた。夜メシにありつけるのは早くて21時半だろう。
駅構内の3カ月ほど前にオープンしたフードコートへ。ラーメン発見。一番人気らしい「豚とろチャーシュー味噌らーめん」を召還。
私と同年配と思しきアナログ感濃い目な男性店員さんがお会計で手間取っている間の数秒間、ヒマつぶしにレジカウンターメニューをガン視。
餃子が4ヶでセットできるのか。小ライス100円か…。ふと、凄まじく目だたない一文が視界の隅に。
「16時まで小ライス無料」。
うん?無料?店員さんに、ここに書かれているけど無料なのかお聞きした。
店員オヤジ(目視アラフィフの我が同年代)は怪訝な表情を浮かべた。笑みもない。
「え?ええ、まあ、16時までは無料なんですけど‥‥‥。じゃあ、お付けしますか?」
実際には聞こえていないが、オヤジの舌打ちが幻聴としてコダマした。私も、何故か少しイラっとした。
「ライスなんかいらねぇ」という啖呵をきる勇気もなく、「あ、お願いします」とヘコヘコ。私が頼んだ味噌ラーメン、チャーシューわずか1枚で1,056円である。
ブザーを渡されフードコートに陣取る。改めてフードコートは苦手なことを痛感する。
ブザーが震えた。俯きながら受け取る。小ライスは、本当に掛け値なしの小サイズ。太り過ぎの私への気遣いといえる。
胡椒パラリし、トレーをもってテーブルへ。啜る‥‥。旨い。
近年の味噌ラーメンの進化っぷりに驚嘆。私は基本的に醤油一択、次が横浜家系か神戸もっこす系、福岡では豚骨一択(最近他に浮気気味)。最近は味噌比率が最近増えてきた気がする。
翌朝。鹿沼のジューソー2階で起床。寄贈させて頂いたT-faL大活躍。インスタント珈琲入れ放題。最高に便利で快適なコワーキングスペースに変貌する。
20分かけてブラブラ歩いてJR鹿沼駅。ちょうど1時間に1本の電車が入線したので宇都宮へ。昼メシ時だった。
昨夕訪れたフードコートをガン無視し、駅前トナリエ地下の「宇都宮らーめん横丁」へ。3軒とも実力高しで制覇済。私のお気に入りは「白」の<希家>。横浜家系である。
この店は二郎系もあり、佐野系ジャンボ餃子もあり、スタ丼系もラインナップ。関東の美味しいジャンク系が揃う貴重な店。店内の男性比率はいつ行っても100%。昨日の店(宇都宮駅のフードコート)の1000倍ぐらい目立つポスターサイズで「ライス食べ放題」とある。
これまでこの店では横浜家系豚骨スペシャル(醤油)、がっつりラーメン(二郎系)、ジャンボ餃子定食などを腹に入れた。どれも大満足である。
最近の味噌モードが確変中。昨夕の味噌も旨かった。券売機と対峙。味噌があった。「辛みそ」ジャンル。横浜家系スープをベースにした味噌。間違いない旨さが保証されている。
ノーマルが辛みそラーメン720円。ねぎが加わると830円。そしてチャーシューが加わると1280円。私は「辛みそネギ叉焼」のボタンを押した。
着座し、チケットを店員さんに渡す。紙エプロンをお願いする。そして「ライスお付けしますか?」と店員さんからご質問を賜る。激しく首肯する。
ブツ降臨。チャーシューたっぷりである。丁寧な仕上がり。ライスもセコさ皆無なたっぷり1人前。昨日の店に画像を見せたくなる衝動に駆られる。
胡椒パラリし、まずはスープ。濃厚な家系に味噌がコーティング。ほのかなピリ辛で体あたたまる。ネギもシャキシャキで抜群。麺は太麺の縮れ。スープとエロスに絡みつく。
ぐいぐい啜る。焼豚を齧り、ライスを頬張る。スープで追従。気づけば麺1本、コーン1粒、スープ1滴、コメ一粒残っていなかった。ライスはお代わりせずとも十分な量だった。
この店は時間に関係なくラーメン類を頼めば常時ライス食べ放題というジャスティスっぷり。サービスするなら、堂々と。ネット社会な昨今、いずれ白日に晒されるからである。

宇都宮駅構内1階のフードコート(ホール)。

サッポロ系味噌。旨し。

宇都宮駅前ビル地下のらーめん横丁。

ヨコハマ家系味噌。旨すぎ。