2021年07月21日

第2730夜:今から入れますか?【新長田(神戸)】

 タンク筋。神戸市長田区南部の新長田周辺在住または出身のアラフォー以上の中年紳士淑女ならその名称は涙腺崩壊の郷愁を醸し出す。

 そんなタンク筋が目覚ましい。県と市の合同庁舎屹立を機にタンク筋および周辺で飲食店が雨後筍のごとく林立。その中でも私が生まれる遥か前から地域に愛され続けている店が私の知る限り2店舗。その1店舗が、私が愛してやまない「ハレの日」ご用達<寿し天>である。

 コロナ禍の2020年度ミッションがカキモノも含めすべて終了した3月29日。どうしても自分へのご褒美に行きたくなり、新長田時代の盟友(還暦オヤジですが)を誘う。

 逢った時から20年以上変わらずぶっ飛んた発想の盟友とのバカ話、たまにちゃんとした話をしていると、我が新長田時代の10年以上前が懐かしい。粋な着物を着流している盟友(呉服屋)とは私の新長田時代、最低年間50〜100回は一緒に呑んでいたはずである。

 冷たい瓶ビールと熱燗を鯨飲しながら絶品に舌鼓猿打。鯛の子煮付、鯛肝、いかなごくぎ煮、蛍烏賊酢味噌、社長巻、貝刺盛合せ、握り4貫(鮪・烏賊・焼穴子・煮穴子)、そして赤出汁。春爛漫を思う存分噛みしめる。

 神戸での外呑みはひっさびさである。ゆえによく分かっていなかったが、20時半アルコール提供終了、21時閉店が時短要請基準らしい(2021年3月末時点)。

 大将曰く、21時前後に「今から行けますか?」と名前も名乗らぬ電話が掛かってくるそうな。いわゆる「ツリ」である。謎の正義感に駆られているのか業務なのかよく分からぬが、ヒマな輩がいるものである。

 それから2日後。歴史の教科書に1000年後も太字で載りそうな2020年度の最終日。年度終わりの我が恒例儀式は20年以上お世話になっている神戸新長田<あみさき>で独り酒。

 蒸し穴子、エビフライ、自家製塩辛を肴に瓶ビール、岐阜の醸造所のハイボール、熱燗を20時30分まで鯨飲する。

 18時過ぎ「今から3人行けますか?」と電話があったそうな。私が座っているあたりの席を希望しているという。常連さんではなかったようだが、座席希望があるほどだから「ツリ」ではない。このご時世、貴重な来店客である。私も気持ち良く席を移動し、出迎えに協力する。

 大将&女将さんの末の娘さん(私も高校生の頃の顔は存じ上げている)がオーストラリアのパースという街に住んでいる。

 パースでは感染者が1人出るだけでロックダウン(都市封鎖)。感染者の行動すべてが詳細に晒されるそうな。3人以上で出歩いたら40万円の罰金らしい。その代わり、誰も出歩かないから感染も広がらずロックダウンはすぐに解除される(1週間程度)。娘さん曰く「日本は甘すぎる」。

 神戸市は「まん防」なる法律が施行されるそうだが、オーストラリアに比べたら遥かに自由を謳歌できると感謝して良いのか反省すべきなのかよくわからない。

 21時以降に時短協力金を頂いている店はイチゲンだろうと常連だろうと「今から入れますか?」と問われたら絶対に断らなければならないことは確か。江戸時代の怪談のようだけど。

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タンク筋の宝。

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酒が進み過ぎる。

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大好物の「社長巻」(穴きゅうのシャリ抜き)。

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貝刺の盛合せ。

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蒸し穴子と焼き穴子。

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粋な盟友と。

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20年以上お世話になっております。

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蒸し穴からスタ―ト。

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エビフライ大好き。

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自家製の無双っぷり。
posted by machi at 07:56| Comment(0) | 兵庫県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする