2021年06月30日

第2718夜:ステイホテルの流儀【春日部(埼玉)】(中編)

 その日は午後に栃木県小山市でミッションがあり、小山駅構内で捕獲した小山の蔵元のカップ酒3本、小山のまちの駅で捕獲したチーズ醤油漬やおとっぺベーコンを捕獲済だった。酒もツマミも十分すぎるほど。

 春日部ではホテル戻りがほぼ毎回深夜1時を回る。20時など初めてでどうしたら良いかわからない。酒とツマミの豊富なストックが心強い。

 こんな緊急非常事態にも変わらず接して下さる小山(栃木)と春日部(埼玉)の方々に心の底から感謝。一生忘れません。

 翌朝。8時過ぎにチェックアウトし、足を惹き釣りながら<Ⅿ屋>で前夜にテイクアウトするか迷った「にんにく醤油焼き牛めし」をイートイン朝食。セルフゆえ、受取に向かう足が痛む。Ⅿ屋は我が春日部滞在時の心強すぎるステイホテルの友である。

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朝M屋。

★ステイホテル2泊目:2021年1月下旬★

 それから2週間後。依然として緊急事態宣言継続中に、春日部を訪ねた。18時前に春日部市役所へ。入口のドアに掲示物が貼ってあった。

 特に気にもとめずスルーしようとした瞬間、不穏な4文字熟語が視界に飛び込んできた。

 「爆破予告」

 思わず目を凝らす……。予告に対応した来庁者への謝辞だった。

 コロナでも大変だろうのにテロまで対応せねばならぬのだから市役所の皆さまは気の毒としか言いようがない。個人的には「管財課」が窓口である点が、まあそうなんだろうけど、何故か笑わせる。

 春日部駅東口商店会に若手商業者(NEXTメンバー)と春日部駅長との意見交換会を決行。

 春日部駅が高架となり、駅周辺も様変わりする。最低でも10年以上の一大プロジェクトだ。それが令和3年早々に思いっきり着工される。春日部駅周辺は凄いことになりそうだ。

 20時前に解散。令和3年になり、チョッキを見かけなくなった。その日の朝、本人からメッセージが届いた。コロナで病院に行くという。

 呑み屋は美しいほどに20時で閉店。ゆえに今夜も当然のごとく一人でステイホテル。

 2週間前は<Ⅿ屋>でテイクアウト。今回はⅯ屋の斜め対面に24時間屹立する<Nか卯>で何かテイクアウトするか。いやいや、Ⅿ屋の新商品も旨そうだ。

 毎回ファストフードテイクアウト晩酌も味気ない。定宿から歩いて2分ほどの閉店間際だった<イトーYーカドー>へ。

 閉店間際ゆえか総菜がほぼ売切。残っていた巻き寿司やスナック菓子、カップ麵などを適当にかごへ。酒売場に埼玉の地酒コーナーがあった。県内の蔵元のカップ酒も5本捕獲。〔次夜後編〕

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ご苦労様です。

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買い過ぎた。
posted by machi at 11:47| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月29日

第2717夜:ステイホテルの流儀【春日部(埼玉)】(前編)

 時短要請。アルコール提供の有無や細かな違いはあれど、平時は20時以降まで営業している飲食店に対し、20時までに閉店してね(イートインはやめてね)という緊急事態宣言発令に伴う営業自粛要請である。

 2020年4・5月の緊急事態宣言時は全国すべてで発令され、時短要請というより営業そのものの自粛を強いられている夜間飲食店が多かった記憶がある。テイクアウトに力点を注ぎ「ステイホーム」が合言葉に。私もほぼ完璧に「ステイホーム」だった。

 令和3年早々の2度目の緊急事態宣言は幾分色合いが異なっている。売上に応じた給付金ではなく、時短要請に対する協力金である点など数え上げれば無数にあるだろう。

 大規模店や飲食卸売業は気の毒だが、大将やママが独りまたは2人で切盛りしている小さな店やスナック、バーなどは時短要請に応じる店が圧倒的多数。

 賃料はともかく人件費、仕入れ経費等を勘案すれば「真水」ゆえ一息つけるのかもしれない。20時まで全力で営業し、以降は完全に閉める店が一般的なのだろう。

★ステイホテル1泊目:2021年1月中旬★

 緊急事態宣言が絶賛発令中な令和3年1月中旬の埼玉県春日部市。20時にミッション終了。

 ホテルに到着する直前、油断したのかゴキっと音がなるほど左足首を激しく捻挫した。捻挫のおかげか功名か、ステイホテルが揺るぎないものに。

 私の痛風発症や捻挫の際はいつも横にチョッキ(30代男性・埼玉在住・地方公務員)がいる。この夜、チョッキは何故か不在。春日部駅東口商店連合会の若頭には夕方に電話で「今日の会議早めに行きます!」。私にはメッセンジャーで「仕事が忙しくて今夜行けません」。5歳児でも矛盾を感じるサボリアリバイである。

 緊急事態宣言中という戒厳令にも等しい皆さまの貴重な会議時間の中で「県庁でも春日部でもない。チョッキは結局どこにいるんだ」という議論を10秒もさせるとは。凄いぜ、チョッキ。皆さん何の関心もなかったようだが。

 普段ならそのまま数人で呑み屋に流れる。この夜はある意味で爽快なほどどこも開いていない。たとえ開いていたとしても、喜んで入りにくい空気が日本中に充満している。

 私は定宿に戻る途中、コンビニで発泡酒や缶ハイボールなどを数本買った。さらに牛丼3大メジャーの中で私の中では攻めっぷりがぶっちぎり感のある<M屋>へ。M屋も20時以降はイートイン不可。すべてテイクアウト対応である。

 券売機と対峙。「オマール海老ソースのチキンフリカッセ」という牛丼チェーンを超えた凄すぎるテイクアウトをホテル晩酌のメインに据える。数年前からⅯ屋は目が離せない。〔次夜中編〕

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この夜のステイホテル晩酌。豪華絢爛。
posted by machi at 08:27| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月28日

第2716夜:メリハリ考【岡山(岡山)】

 <ホテルマイラ>。岡山市内の中心を走る緑道沿いのこのホテルに緊急事態宣言再発令後、初チェックインした。このホテル、最高だった。サービスにメリハリがある。

 朝食はパン数種類無料。ドリンクバーは24時間呑み放題。宿泊者限定で2種類のお菓子(チップスターなど)が10円。繰り返す。10円である。そしてアイスクリームも無料で食べ放題。1階のビールの自販機。市販の缶ビールよりも何故か安い。発泡酒ではなく、ビールである。

 部屋も十分に広い。コンセントも豊富。机も広々。このホテルなら1か月でも余裕で滞在可能。アメニティも申し分なし。Wi−Fiもパスワードが必要ないドフリータイプ。チェックアウトは11時でチェックインは14時。宿泊費も十分に安い。これから絶対に岡山ではココである。

 荷を解いてから表町商店街へ。コロナ禍で貸店舗が増えていた。しかし、手ごろな物件はすぐに解消されていく。

 コロナで牛歩となるなど色々あったが、2020年度の表町商店街ミッション、無事大団円。コロナ禍でもじっくりじわじわと我をご召還下さった表町商店街の皆さまに心の底から多謝する。

 理事長やY部氏たちと4人で<桃太郎商店>。岡山市内の飲食店で私が通った店である。

 ミッション先である商店街事務所から最も近いからだが、飲食店がほとんどない表町商店街の夜遅くまで開いているラーメン居酒屋であること、気合のこもった内装であること、日々様々な工夫にまい進されていることなど、メリハリが随所に感じられるからである。

 久々に人様と一緒なので嬉しくてメガハイをガンガン。絶品の手羽先は売り切れ、おでんもほとんど売り切れていたのであるだけすべて捕獲。

 店頭で喫煙しつつ店の女将と少し話す。この店に限ったことではないが、コロナの厳しさは心中察するしかない。私を商店街の役員と勘違いされていたようで、何故か頭を下げられた。

 2軒目は久しぶりに理事長ご用達ラウンジへ。理事長がこの店の1階で捕獲したケーキをご馳走になる。久々にラウンジ。心地良し。しかし金曜の夜なのに客は我ら4人だけ。

 解散後、コンビニで『刃牙道』廉価版最新刊を捕獲。ホテルの無料24時間アイス食べ放題サービスを満喫する深夜1時。

 緊急事態宣言の有無に関わらず北は福島、南は沖縄まで飛び回る私が岡山で肌身に感じたことがある。岡山のように緊急事態宣言が発令されていない地域の方がパッとしない。景気が悪そうである。要するに、市民の外出や飲食、買物に関して「メリハリ」が感じられない。

 宣言が出ていない以上、店は何の制限もなく営業可能だが、黒霧のごとき顔色伺い気味の自粛ムードが外出と消費を鈍らせている。店にも伝搬する。重く、複雑な気分に駆られる。

 メリハリには定義がない。感覚的な言葉であり、メリハリの感じ方は人によって異なる。昔、どんな大型店も正月3ヶ日は閉まっていた。年中無休、24時間営業など一般的ではなかった。

 超大国による外圧を起因とする法律(大店立地法)施行前はメリハリがあった。消費者が使えるお金の額が増えるわけではない。買いだめするなど、消費や行動にメリハリがあったからである。

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フリードリンク。

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フリーアイス。

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衝撃の10円。

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表町商店街にて。コロナ対策万全。

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ハイボールとサラダ(ポテトフライ)。

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旨し。

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ありったけ。

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ありがとうございます。

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2軒目にて。
posted by machi at 07:46| Comment(0) | 岡山県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月27日

第2715夜:岡山ラーメンの定義とは?【岡山(岡山)】

 金八。アラフィフ世代以上の御仁にとっては、真っ先にロン毛に赤ネクタイの熱血教師を思い浮かべるだろう。私(アヅマ47歳)も2020年3月5日14時まではそうだった。

 岡山市内在住のアラフィフ以下かつ老若男女を問わずラーメン者であるならば、金八といえば教師ではなくラーメンを真っ先に思い浮かべるはずである。私も2020年3月5日14時以降はラーメンを思い浮かべるように。

 2020年3月5日13時45分ごろ。私は<金八>へ向かっていた。その数か月前、大学時代か何かを岡山で過ごしていた高校時代の旧友が、私のFBに金八を勧めるコメントを書き込んできた。コロナ禍もあり情報を得てから数カ月が経過していたが、私は片時も忘れることはなかった。

 ネットで場所を調べ向かう。思いっきり目立つ場所に屹立していた。官公庁街でもあり、幹線道路沿いであり、店の前は路面電車が走り、岡山駅から徒歩10分ぐらいであり、近くに岡山県最大最強の表町商店街や天満屋本店が。

 これほどの好立地なのに、なぜか孤高に聳えている。繁華街や歓楽街のど真ん中でもなく、官公庁の中心でもない。エアポケットのような不思議な立地である。

 入店時間は14時。14時半から昼休憩らしくギリギリ。店内はすべて男性の一人客。観光客風は皆無。地元の男性一人客やサラリーマン、ガデン系が中心のラーメン屋にハズレなし。これは天地開闢以来の普遍定理である。

 定番の金八ラーメンが700円。よくわからないが金太ラーメンが800円。そして旧友が勧めてくれていた太肉ラーメンが950円。焼豚ラーメンと同額である。

 太肉ラーメンを大盛(+200円)で召還。卓上のつぼ漬は食べ放題。ニンニク常備も心強い。

 程なくしてブツ降臨。コーンの黄が眩しい。太肉の正体は、豚の角煮。かなり大きい。

 胡椒をパラリし、まずはスープ。……。好きな味である。濃い目で少々甘めの醤油味。啜れば啜るほど、回数を重ねるごとにハマリ度が増しそうなジャンキー系である。

 たっぷりの細モヤシの下にはストレート麺。これぞ中華そば。スープが濃厚なのでストレート麺との相性も良い。

 太肉は柔らかく蕩ける。脂のクドさ皆無。気づけば汁1滴残っていなかった。太り過ぎの私は太肉を齧りながら犬猿雉な桃太郎啜。

 接客も実に好もしい。オープンして何年か分からぬが、風格がある。歴史を感じさせる。岡山ではデミカツ丼にハマったが、金八先生にもハマることオール5である。

 その夜。備前最強最大の表町商店街旦那衆と呑んでいる際、岡山ラーメンの話題を振った。聞かなきゃよかったことも聴かされたが、それはともかく「岡山ラーメン」という定義はないとのことだった。

 私もこれまで岡山市内の数店舗で啜ってきた。何となく共通していると感じたことは、スープが甘いことである。醤油が甘口なのだろうか。金八先生なら教えて下さるだろうか。

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孤高の立地。

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迷わずに、太肉。

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お察しいたします。

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密を避けたゆとりある店内。

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旧友オススメの太肉ラーメン。
posted by machi at 09:55| Comment(0) | 岡山県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月26日

第2714夜:昼メシは「ずらす」と面白い【神戸(兵庫)】(その6)

●2月某日 11時15分 三宮駅<三宮肉劇場>

 あじさい通りの肉丼専門店に初ダイブ。一番人気が4種類の肉が入った大劇場丼らしいが1300円もするのでワンランク下の「劇場丼」に。それでも1000円。キャストはカルビ、ハラミ、セセリである。脇役としてスープとモヤシナムルが共演する。

 13種類のタレから選択。想定していなかったので少し焦ったが「にんにくダレの辛口」に。

 ブツ降臨。なかなかの迫力。一気呵成に喰らいつく。3つの主演が引き立て合いながらも主張する見事な演目。エンドロールまで満喫。

 次回はもうワンランク下の2種類の丼で。100円ほど安くなるし。ちなみにご飯は大盛、特盛がサービス。私はもちろん特盛で。

210626【肉丼】210220神戸地下鉄ランチ@三宮肉劇場.jpg

●2月某日 15時40分 三宮駅<青森ねぶた祭小屋>

 三宮あじさい通りの<青森ねぶた祭小屋>初ダイブ。夜まで定食をやっている模様。この通りの土佐清水と隠岐の島の店とこの3店舗はたぶん同じグループ。夜も定食が食べられて、ライスも食べ放題。居酒屋なので魅力的すぎる夜のラインナップ。

 八戸沖の鯖や「源たれ」に心騒いだが「十和田バラ焼き&唐揚げ」定食。小鉢が2品から選べる。青森の珍味っぽい魚と生卵に。唐揚も大きなサイズが3ヶ、玉子焼を従えて。バラ焼きもかなりの量。ライスすかさずお替り。大満足であります。

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(インターミッション)

 1カ月の定期の有効期限が終わった。しかし、兵庫県の緊急事態宣言は以前解除されていない(2021年2月22日時点)。

 自粛と経済活動の両立。たった独りのささやかで微細な昼めし徘徊は私に新たな出会い、発見、地平を与えてくれた。特に「あじさい通り商店街」に。

 2月下旬、1か月ではなく3カ月定期を購入した。それから1週間も経たぬうちに兵庫県の緊急事態宣言は解除。下記は緊急事態宣言中のラスト昼めし。いわば、延長戦である。

●2月某日 11時30分 三宮駅<光大家>

 地下鉄ランチ満喫中、このご時世(コロナですね)に内装工事している店があり、何が出来るかと思いきや、なんと横浜家系ラーメン店。あじさい通りを抜けてすぐに2月下旬にオープンした模様。

 最近神戸にも横浜家系ラーメンの進出激しい。私は横浜家系を愛しているが、横浜を愛しているわけではない。神戸人として横浜という地名を市内で目にすると、心がざわつくというか、落ち着かないというか、イラっとする。家系ラーメンの進出はもろ手を挙げて歓迎なのだけど。

 券売機に対峙。初めての店ではノーマルだが、家系は私もかなりのクロオビ。新規オープンのご祝儀も兼ねて「スペシャル(醤油)」1100円に食べ放題ライス150円。

 お客がひっきりなし。やはり年齢層は低めだが、女性も目立つ。そして女性も含め、皆さん好みの味、麺の硬さ、脂の多さ。味の濃さなどをカスタマイズしている。頼もしい限りだが、横浜家系の神戸っ子への浸透ぶりに幾ばくかの焦燥感がチリチリする。

 ブツ降臨。チャーシュー大きい。胡椒パラリし、まずはスープ……。醤油よりも豚骨強め。海苔をライスに巻いてクルン。後半はニンニクをラストは刻み生姜を投下。スープは全部呑み切らんかったが、かなりの高得点だ。そもそも横浜家系のスープを飲み干すのは容易でない。

 改めて私は<山岡家>を深く深く愛して愛しすぎていることを痛感させられた。神戸市営地下鉄沿線に<山岡家>が誕生すれば、私の今回の企画は成立しない(その1参照)。何故なら、3回に2回は山岡家へ足を運んでしまうからである。〔終〕

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posted by machi at 09:45| Comment(0) | 兵庫県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする