2021年01月10日

第2602夜:拉麺三国志〜昔ながら編〜【宇都宮(栃木)】

 昔ながらの中華そば。この語感からの連想は、鶏ガラ醤油スープ、チャーシュー、海苔、葱、メンマ、ナルト、ゆで卵(固ゆで)などを従えた昭和イメージではなかろうか。昭和生まれの昭和育ちは同じような連想を持つだろう。九州では豚骨かもしれませぬが。

 外呑みせず宇都宮駅前ホテルで独り晩酌していた初秋の夜。酒もツマミも胃袋へ滅失。ミステリ読んでいると小腹が空いてきた。着替えて歩いて3分の駅前の商業ビル(トナリエ)地下らーめん横丁へ。ちょうど宇都宮で4連泊中。このらーめん横丁へ結果的に5回も通ってしまった。

 博多ラーメン<長風>にて「昔ながらの中華そば(780円)」とライス&餃子セット(300円)召還。ブツ降臨。確かに昭和だが、華がある。凄まじく旨そうなビジュアルである。生唾を飲む。

 まずはスープ。……。煮干しがばっちり効いている。完全に私好み。半熟卵も黄も映える。チャーシューは分厚いのが2枚。メンマ、ネギと完璧な美を表している。そばはストレートの細麺。スープとのカラミも良い。呑んだ後には無敵級である。

 翌日の夜。同じホテルの部屋で『麒麟がくる』観ながら呑んでいると、腹が、減った(五郎さん風に)。再度らーめん横丁へ。前夜は<長風>。当夜は一昨昼に訪れた<春樹>。

 昨晩は部屋呑みの後に<長風>の「昔ながらの中華そば」。当夜は部屋呑みの後に<春樹>の「昔ながらの中華そば」。向かうまでのシチュエーションも、隣り合う店舗で商品名も全く同じ。違いは値段。長風が780円、春樹は730円。50円の差を突き止めねばならない。

 レモン水を飲みながら、1日に2度もらーめん横丁に訪れる、4日に3度も横丁に訪れる自分自身を鑑みて疑問と一抹の不安を感じていると、着丼。

 50円の違いを瞬間で見抜いた。チャーシューが1枚(長風は2枚)、半熟卵が1/2ヶ(長風は1ヶ)である。チャーシューは1枚80〜100円の追加料金が相場ゆえ、あくまでもビジュアルだが軍配は長風にあがる。

 問題は、味。見た目は非常に似ている。長風は煮干し風味満点。24時間前に啜ったのでさすがに我がバカ舌も覚えている。

 胡椒をパラリ。レンゲに掬い、口へ……。思わず目を剥いた。呻きが漏れた。全く違う。鶏ガラ醤油だった。それも、かなりパンチが強い。特殊な脂を使っているのだろうか。

 私が最も愛しているのは鶏ガラ醤油。呑んだ後は他の追従を許さない。煮干しはセカンドラブである。

 2つの「昔ながらの中華そば」。赤壁の闘いのごとき熱戦。どちらも大満足で甲乙つけがたし。

 しかし「昔ながら」と「昔」の違いは何となく掴んだ。「昔」の卵は半熟ではなく固ゆで、スープはもっとあっさりしていた。「昔」がすでに昭和ではなく平成なのかもしれない。

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<長風>の「昔」。

210110宇都宮ラーメン横丁A.jpg
<春樹>の「昔」。
posted by machi at 10:55| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする