新型コロナが全世界で猛威を振るい、福岡空港も例外なく閑散気味な2020年3月中旬の正午。
新しくオープンしたっぽい<モヒカン>で「極上豚骨モヒカンらーめん煮玉子入り(930円)」召還。紙エプロン有料(50円)や店のステッカー(500円)、お冷呑み放題(無料)の表示に不思議な世界観を感じる。なんか落ち着かない。
肝心のラーメンは久留米系だがあっさり。スープの下にチャーシューが数枚隠れていて発見した時の喜び倍増。
替玉(150円)もあったが「元祖焼き替え玉(380円)」なる不思議ちゃんを追加。熱々の鉄板にスープをレンゲで6回。一瞬でジュージュー沸騰。
この焼き替え玉、パリパリと香ばしい。私には本体より旨いと感じた独特な下克上。


■9番ゲート「海鳴」:魚介とんこつチャーシューメン+替玉
こってり濃厚な二日酔いの真夏の朝。福岡空港に来るのも、飛行機に乗ることすら5カ月ぶり。新型バカコロナは確実に私の麵ライフにも影響を及ぼしている。
空港、ガラガラである。時間は11時前とはいえラーメン滑走路も空いている。9軒目となる<海鳴>へ。魚介とんこつラーメンが看板メニューらしい。
チャーシュー増しと替玉チケットも購入。カウンターで待つ。すぐに着丼。胡椒とゴマをパラリし、まずはスープ。
……。超濃厚である。二日酔いの粗治療としては刺激がきつすぎる。替玉もツラくなったが、紅生姜でキリリとさせて気合で鳩啜。しかしスープ最後まで飲みきらんかった。

■10番ゲート「博多一幸舎」:豚骨ラーメン+替玉
ラストは王道的有名店。私もどこかで啜ったはずだが覚えていない。
トッピングやらスペシャルやらに飛び込んでしまうと加速度的に激高になる。最もシンプルな豚骨ラーメン(780円)に替玉(150円)。ラーメン780円は空港価格なのだろうか。
麺の硬さ普通が降臨。チャーシュー2枚は嬉しい。メンマ多め。味はこれぞ博多屋台といったお味。替玉を投下。辛子高菜と紅生姜もぶち込んで確変。
時間は15時。この日の一食目。空腹は最大の調味料である。

■ミステリ
これで1年半かけて10店舗制覇した。…‥。あれ、ラーメン店は9店舗しかないのに……?
一番最初に啜った酒田ワンタンメンのお店<花鳥風月>が他の店と入れかわっていた。
気づかなかった。酒田ワンタンメンは私にとって喜多方、宮古と並ぶご当地ラーメン御三家。福岡空港で啜れないなら、やはり酒田まで足を運ばねばならない。〔終〕