2021年01月24日

第2612夜:ラーメン滑走路【福岡空港(福岡)】(その1)

 ラーメン滑走路。リニューアルされた福岡空港に出現した世界一魅力的な滑走路である。10店舗が軒を連ねている。うち1店舗は何故かスィーツ店なので、実質は9本の滑走路。こんなに滑走路を有している空港は全世界で福岡だけではなかろうか。

 滑走路の構成は福岡系に特化していない多様性がポイント。北海道、山形、東京、鹿児島などの有名店も軒を連ねている。離発着の多い空港らしく、期間限定店舗が多いため入れ替わりも激しく常にチェックが欠かせない。

 この滑走路がいつ竣工したのか存じ上げないが、ある初夏の朝、花巻空港へテイクオフする前にラーメン滑走路へタッチダウン。以降、幾度となく発着陸を繰り返した。

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■1番ゲート「花鳥風月」花鳥風月ラーメン

 山形県酒田市のワンタンメンの雄である。2015年度に私は酒田へ10回以上足を運んだ。毎回の楽しみがワンタンメンである。

 S名誠先生が酒田のワンタンメンはすべての麺類の中で日本一と断言されている実力。私は「月系」によく攻めていたが、花鳥風月は初めてかもしれない。

 「花鳥風月ラーメン」のボタンを押す。1050円という価格に怯むが、それだけの価値はある。しかも福岡で啜れるのだからその価値は倍加する。

 5年ぶりの酒田ワンタンメンが運ばれてきた。肉と海老のワンタンが3ヶ。まずはスープ。……。あっさりと滋味深い。懐かしさがこみ上げる。麺の喉ごしも申し分なし。そして、ワンタン。

 ……。まさに「雲を呑む」官能。フワフワのトロトロ。ふと気づけば丼は空に。

 店内ポスターは酒田市長がラーメンを啜っている。キャプションが面白い。「実際、撮影時に二杯完食した山形県酒田市ラーメン大好き市長〇〇〇」。私ももう1杯完食したくなった。

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■2番ゲート「玉龍」玉龍ラーメン

 福岡屋台系らしい。一番シンプルな看板メニュー700円を召還。王道の味。辛子高菜が明太子入りである点がポイント高しである。

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■3番ゲート「つじ田」濃厚特製らーめん

 行列ができるという東京系の有名店だが、こういった店に並ばずに啜れるのも滑走路の魅力。

 つけ麺がメインのようだが、私は普通に汁系で飛びたくて「濃厚特製らーめん」に。

 券売機のチケットを店員さんに渡すと「つけ麺じゃないですが、大丈夫ですか?」と念押しされる。私は力強く首肯。店内を見渡すと全員つけ麺のようである。

 カウンターに着座して紙エプロンを装着。紙エプロンも自分で首後ろでくくらねばならないペラペラ紙ではなく、そのままかぶることができる高品質タイプである点もポイント高しである。〔次夜その2〕
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2021年01月22日

第2611夜:ラーメンinフードコート【岡山(岡山)】

 イコニコラーメンパーク。岡山駅東口駅前の商店街内にある、ラーメン店が4店舗集うフードコートである。イコニコは岡山方言で「行ってニッコリ」と推測する。

 ある冬の夕方。北海道富良野市から9時間かけて岡山へ。朝8時ごろ旭川空港で‘朝ラー’したが、空腹を覚えた。岡山での我が定宿はこの商店街に近接。チェックイン前にどこかでラーメンを啜ろうと商店街を物色していたらこのパーク(フードコート)に迷い込んだ。

 4店舗の中、いかにも岡山っぽい店がない。北海道、名古屋?、そして博多系と思しきが2店舗。フードコート内のレイアウトも独特すぎて突っ込みどころ満載である。

 私は頻繁に訪れるエリアに特定の業種のテーマパークを発見した際は、集中的に攻めて全店攻略を目指している。北海道では新千歳空港「ラーメン道場」と札幌駅前「らーめん共和国」、福岡では博多駅構内「麺街道」と福岡空港「ラーメン滑走路」。

 4店舗とはいえ、岡山昼ラー時の選択幅が広がることは大歓迎。しかし、どこで啜ろうか。

 前述のとおり、その日は早朝に旭川空港で旭川醤油ラーメン、前夜(真夜中)は富良野で海鮮濃厚えび味噌ラーメンを熊啜。ゆえに北海道系は通常スルーなのだが、食べ比べも一興である。

 対峙したのは北海道系の<ひぐま商店>。いきなり強そうである。

 味噌だけでなく豚骨まであり、かなり豊富なラインアップ。券売機の前で呆ける。人気ナンバーワンが「札幌味玉味噌らーめん」とある。セットに豚丼小があり、合わせて880円。フードテーマパークとしてはかなりの安値といえる。賃料が安いのだろうか。これにするけん。

 フードコート内でぼんやりしていると番号を呼ばれた。ブツを受け取る。胡椒をパラリし、まずはスープ。……。うむ。岡山でこのレベルの札幌系味噌を味わえるのはかなりの高得点。

 麺もしっかりかん水が効いている。豚丼もタレが独特で充分なボリューム。半熟味玉は豚丼に絡める。ラーメンも思った以上にボリュームがある。美味しく完啜である。

 それからコロナによるなんやかんやを挟んで半年以上ぶりにイコニコへ足を運ぼうとした。その前にネットで他の3店舗を事前検索……。どうも初回に啜った<ひぐま>以外表示されない。どうやらひぐまだけが生き残ったようだ。

 再訪しても良かったが、せっかくなので他の店に。駅前の巨大SMでトラベルグッズ購入後、フードコートを突っ切ってエスカレーターへ向かう。

 私はフードコートが苦手、というよりハッキリと嫌い。ゆえに私は日本全国でフードコートなど仕掛けようと思わない。何の思い入れもなく単なる通路としてスルーするつもりだった。

 ところが途中、「東大」という文字が目に焼き付いた。<ラーメン東大>。このコートで唯一のラーメン店のようだ。東大には何度生まれ変わっても入れないが、ラーメンの東大なら試験に受かるかもしれない。しかし、試験問題(注文システム)が分からない。

 前の客が注文している間、じっくりと俯瞰する。よくわからないがランチセット(徳島ラーメン+ライス)がお得らしい。数ある選択肢で、この答えで勝負をかける。

 出来上がると、取りに行って受け取らねばならない。適当に空いている席を確保。隣のテーブルでは学生が勉強している。

 徳島ラーメン、恐らく初。愛読コミック『野原ひろし 昼飯の流儀』で徳島ラーメンの回があり、気にはなっていた。ライスに合うと書かれていた。

 特徴的なのが、生卵である。まずは黄身をつぶさず、ストレートで。甘めの濃厚スープである。確かにこのスープと肉と生卵はライスに好適。

 徳島ラーメン、ハマるかもしれない。フードコートにはハマらないけど。

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イコニコラーメンパークである。

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強そうである。

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北海道なセットである。。

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難しそうである。

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参考書である。

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試験である。
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2021年01月21日

第2610夜:ぼっけぇきょうてえウィスキー【岡山(岡山)】

 『ぼっけぇ、きょうてえ』(岩井志麻子 角川ホラー文庫)。20年以上前に日本ホラー小説大賞&山本周五郎賞受賞の怪奇小説の金字塔である。

 急ぎがない移動車両の楽しみは読書(ミステリ)。それもこれから向かう先が舞台なら旅情気分は倍増する。

 コロナ禍真っただ中とはいえ、GOTO東京除外が解除されウィズコロナな日常が定着しだした10月上旬。4か月ぶりに岡山へ。今回は1泊2日のショートトリップ。大特急なカキモノもない。古書店にて110円で捕獲し、読み始めた。4話からなり、200ページほど。

 明治〜大正の岡山を舞台にした4編の短編集。岡山の遊郭で悲惨すぎる人生を歩んできた女郎が寝付かれぬ客に語る身の上話……。

 こんな話をピロートークされたら絶対に眠れない。人間(特に女)の業と性を壮絶に描写。岩井作品は初だが、デビュー作にして岩井先生にしか書き得ぬ圧倒的世界観。明治時代の岡山の寒村に生まれなくて良かったと安堵。最初の2編だけで救いようのない結末と読後感。

 以前からこの作品を読んでみたかったが、あえて我慢していた。岡山にて、もしくはその行きかえりの車中で読みたかったからだ。

 文庫化され幾年月。読もうとしても普段移動中はPC猿打。新神戸から岡山まで新幹線でわずか30分。着後もひたすらミッションからの鯨飲で読むタイミングがあまりなかった。

 岡山は巨匠・横溝正史先生ゆかりの地。岡山が舞台の作品も多い。代表作は何といっても津山30人殺しを題材にした『八つ墓村』。岡山と言えば最近はC鳥氏が著名だが、私のようなミステリ中毒には大横溝である。

 そして、新たに岡山出身の岩井志麻子先生の人間の性と業を恐ろしいまでに耽美に、ねっとりと、日本人としてDNAレベルで嫌悪感を抱いてしまう圧倒的な世界観に、人類の技術の粋である新幹線のぞみ号車内ので読書はそぐわぬ。やはり、在来線か。

 4カ月ぶりの表町商店街ミッション終了後、旦那衆と私も3、4回訪れた激シブ居酒屋<なかむら>。おばんさい旨し。ハイボール濃いめも嬉し。いつ来ても良く流行っている。

 2軒目はH谷川理事長のお店の真ん前にスコッチの品揃えが備前最強のスタンディングバー<バグース>。「ウィスキービル」1階にあり、店のコピーは「ウィスキーギャラリー」。

 壁一面がスコッチ。観たことのない銘柄ばかり。すべてに値段が描かれている良心。スタンディングだから激安提供しているという心意気。チャージ料も取らないという。

 アードベッグをヤった後、Y部氏が試しに一番高いスコッチを聞いてみたら、まさかのワンショット20万。これでも激安という。鳥肌がたった。まさに「ぼっけぇ、きょうてい(とても、怖い)」な注文である。

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ホラー小説の金字塔。

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おばんさい、美味し。

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ありがとうございます。

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壁一面に激レアウィスキーが。
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2021年01月20日

第2609夜:「NEXPRESS」の流儀【春日部(埼玉)】

 『NEXPRESS』。2020年9月に発刊された春日部(粕壁)に住む30〜40代のための情報誌(フリーペーパー)である。

 監修発行は「春日部東口商店会連合会」&「粕壁商店街NEXTPROJECT」。プロジェクト内の情報発信部会(H本部会長)が中心となり、従来の情報誌にはない「尖った」内容をお届けしている。

 創刊号を飾るのは、春日部在住の現RAP界のKING OF MONSTER・TKda黒ぶち氏。ラップのカリスマが春日部市の4店舗のお気に入りを紹介されている。今後も春日部の著名人が巻頭を飾る予定という。

 新店舗特集もこだわり抜いている。アプローチも斬新。最新のイベント情報も掲載されている。HPも大充実(http://kasukabe-next.com/)。

 春日部駅東口商店会加盟店を中心に設置されている。好評で引き合い多数という。バックナンバーもHPから読むこと可能。情報の鮮度と先鋭を重視し、あえてA3・両面というシンプルさで勝負。毎月発行していくという。「NEXPRESS」というタイトルもスピード感を感じさせる。

 著名人でも春日部在住でもない、2年間限定で月2回ペースで春日部入りしている私がもし巻頭特集され、「僕(アヅマ)の好きな春日部」を特集して頂けるなら(以下順不同)。

@ミッション会場の7割程度を占める「仲町集会所」。
Aミッション終了後に8割以上立ち寄る<楽勝>のクリームチーズ醤油漬とホッピー。
B東武春日部駅7・8番ホームの立ち食いラーメン(東武ラーメン)。
C1年目のバルで気に入って入り浸ってしまいハシゴできなかった<丸金>のもつ串。
D西口飲食街の24時間営業チェーン居酒屋の「とりそば」。
Eミッション前に補充する東口駅前<寿タバコセンター>とその真ん前の公共喫煙所。
F西口と東口を繋ぐ黄泉比良坂のような地下通路。
Gチャイニーズレストラン<けいらく>の絶品中華。
H若女将がミッション中にたまに差し入れして下さる<栃惣>の煎餅。
I予約ミス以降毎回宿泊当日に確認電話が携帯に入るサービス満点<ホテルカスカベ>。

 他にもあるだろうが、キリの良い10項目で。「僕の好きな春日部」で間違いないが、どちらかといえば「私の春日部における行動パターン」である。

 私は46歳(2020年10月現在)で情報誌ターゲットにギリギリだが、春日部在住または春日部に興味のある30〜40代にとってはある意味で「尖り過ぎた」ラインナップかもしれない。

 リストを挙げて気づいたことがあった。直接お店に訪問することはなくても、私にとって最も「大好きな春日部」は、人である。東商連の親分方や、NEXT商店街プロジェクトメンバーである。事務局をつかさどる春日部市役所の紳士淑女たちである。

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第2号の巻頭を飾るのは、レーサー。
posted by machi at 07:26| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年01月19日

第2608夜:会津ラーメンの流儀【春日部(埼玉)】

 会津(地方)。広大な福島県の3分の1の面積を有している。中心は会津若松。赤べこ発祥の地であり風光明媚な奥会津の玄関口・柳津、ラーメンの聖地・喜多方も会津地方に含まれる。

 会津地方どころか日本を代表する有名ラーメンは喜多方。しかし、喜多方ラーメンと会津ラーメンは違うという。その違いを確かめたくて会津若松駅前で「会津(山塩)ラーメン」を名乗る2軒の食堂で2昼連続啜ったが、会津ラーメンの定義など分からず謎は混迷するばかりだった。

 グッと秋めいた遅い午後。会津若松から春日部へ直行し、ショッピングモールで用事を済ませるついでに、その対面にある「会津ラーメン 和」へ。前から気にはなっていた。特に会津ラーメンを本場で啜ってきた後だけに違いを確かめたい。共通項の謎を解きたい。

 メニュー拝見。ランチセットメニューがお得である。しかも平日は麺大盛(1.5玉・100円)または特盛(2玉・150円)が無料という。10種のラーメン、3種類の日替わり小丼、6種類のドリンクメニューからそれぞれ選択。ラーメンの値段は異なるが、小丼とドリンクは一律250円だ。

 最も定番と思しき「特製醤油ラーメン(700円)」に「ペッパーチャーシュー丼」「メロンソーダ」を組み合わせた。小丼に関しては「特製醤油生卵ご飯」をかなり押していたが、最もコスパ良さげなチャーシューに。ネギメンマ丼は何故か眼中に入らなかった。

 メニューを待つ間にさらに熟読。醤油も味噌も塩も「あっさり」と「濃厚」に分岐。つけ麺もある。青じそを強調したラーメンもある。どのあたりが「会津」なのかますます分からない。

 麺は細打ちぢれ麺か太麺を選択。会津や喜多方系はわりと太めのちぢれゆえに「太麺」を選択。吉とでるか。まあ、凶になることはあり得ない。

 ブツ降臨。焼豚、メンマ、葱、水菜、ナルト。会津の2店舗もだが、ナルトが特徴的である。

 胡椒をパラリし、まずはスープ。……。あっさりだけど十分にコクがある。常食系で喜多方のスープに近い。次回は‘濃厚’を試してみよう。より近づくはずだ。

 麺を啜る。……。驚愕。会津系や喜多方系と全く異なる。会津系はツルツルモチモチちぢれだが、これは極太ストレート。強烈なコシ。むしろ二郎系のゴワゴワさ。この麵には「濃厚」がさらに合うだろう。

 麺を啜り切った。スープでペッパーチャーシュー丼を攻める。チャーシューの切れ端のような部分が大量にトッピング。これが、美味い。ふりかけ程度ではなく、強烈な肉感。満足度高し。3種の小丼の中で、このブツを攻めて正解である。

 完食。メロンソーダのジャンクな甘みを楽しんでいると、「人気の麵ランキング」があった。

 1位は私が頼んだ「特製醤油ラーメン」。2位が濃厚醤油ラーメン。3位以下が味噌系、青じそつけ麺、塩と続く。1位と2位が最安値の700円だった。好感度高し。

 たまにスペシャル的な最も値段の高い商品を人気ナンバーワンとしてプッシュしている店がある。実際にそうかもしれないが、誘導尋問の臭いも感じさせることがあり幾分香ばしい。最安値が1番人気であるPOP。誠実さに溢れている。

 結果的にますます会津ラーメンの定義は混濁するばかりだが、このような誠実さが会津ラーメンというより、会津っ子の特徴を反映させているのかもしれない。

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ララガーデンの対面。

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サイドメニューを記したA型看板。

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無双セット。

posted by machi at 10:01| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする