日光線発車まで約30分。改札に出て恒例の<宇都宮餃子館>で佐野チャーシューメンを啜ろうと思ったが、足は<いろり庵きらく>へ。この一大チェーンにはそれほど惹かれぬが、たまには良いか。
春菊天そばのボタンを押すつもりが、期間限定っぽいミニタルタルかつ丼セット660円。もちろん温かいそば(かけ)。
1分ほどで拝受。寒いので七味を多めに。ちなみに西日本は一味。東日本は七味が多い気が。
出汁。……。パンチ弱いが、和風のそば(うどん)出汁が恐らく3カ月ぶりぐらい(外出自粛等)。しみじみ旨い。蕎麦はかなりの本格派。ごまをすって風味をアレンジ。
麺を啜り切り、残った出汁は吸物代わりにミニタルタルかつ丼に挑む。タルタルは控えめに添えられている。カツは3切れ。ちなみに豚肉。チキンカツのタルタルは何度も経験済だが、トンカツのタルタルはあまり口にした記憶ない。
ミニとはいえ、ライスは大盛めしほどある。まずはタルタルしていないカツ。タレがほのかに効いている。
今度はタルタルをたっぷり。……。思わず目を細める。口角が上がる。ライスを追いかける。喉をグイグイ押し広げる感覚が心地よい。気づけばあっという間に完食。
それから2週間後。宇都宮駅構内で70分待ちを余儀なくされる。新幹線改札内コンビニで珈琲捕獲し待合室でPC。昼飯は<いろり庵きらく>ではなく未だ見啜の駅ホーム<野洲そば>へ。<野洲そば>は駅そばらしくない11時オープン。故にタイミングこれまで合わず。
宇都宮駅構内は<いろり庵きらく>が改札内外に2か所、<野洲そば>が在来線ホームに一か所。計3か所である。駅構内を出ると、私には立ち蕎麦屋を発見することはできなかった。
時間は13時過ぎ。いそいそと向かう。券売機はタッチパネル。メニューはオーソドックスだが、小山駅ホーム<きそば>の昭和レトロ感は他の追従を許していないことを思い知らされる。
立ち蕎麦で最も私が惚れているメニュー「かき揚げ+玉子」そば。定番中の定番である。500円投下し、ボタンを押す。30円お釣りが出る。
1分ほど待つ間にウォータークーラーからコップに水を灌ぐ。喉を湿らせると着丼。七味をパラリし、まずは出汁。……。パンチのある濃いめ。関東そばは濃い口醤油&かつお節が濃厚で、西日本系から離れれば離れるほど旅情が増す。
蕎麦はコシがあり、本格的すぎる一歩手前でバランス良し。かき揚げは作り置きだが、その方が揚げたてよりも出汁を吸うので美味し。
半分ほど啜り、黄身を潰して絡める。これぞ立ち蕎麦の醍醐味。マイルドな食感に官能で震える。汁1滴残さない熊啜。これから宇都宮駅で立ち蕎麦啜る際は時間さえ合えばここ一択。
そう心に決めて「ごちそうさま」と食器を返却した瞬間、店員さんの作業着の胸に「いろり庵きらく」の文字が。
……。少々混乱しながら日光線ホームへ向かう。そもそも何故「野洲」なのか。野洲駅と言えば滋賀県。まあ、闇の深さの味のうち。淫靡なスパイスである。
「期間限定」「タルタル」という字面に弱い。
いいんじゃないでしょうか。
なかなかの風格。
これぞ関東系駅そば。
2020年10月30日
2020年10月28日
第2550夜:適者生存【黒崎(北九州)】
アルクイン黒崎。北九州市の副都心・黒崎駅にほど近く本館と新館(プラス)がある。2011年度から黒崎と御縁を頂いている我が定宿である。
特によく利用する‘プラス’は日本屈指の快適さ。机も大きく、コンセントも充実。朝食バイキングカレーやパンも旨し(毎回二日酔いでめったに食べられませんが)。
細かい話だが、ユニットバスにひげそりムースが常備されている。私はひげが生え出した時からT字カミソリ派ゆえ、凄まじくポイントが高い。ひげそりムース部屋常備ホテルは私が知る限りアルクインだけである。消臭スプレー備え付けも私にとってはお気に入りポイントだ。
緊急事態宣言が開けた6月中旬。4か月ぶりに黒崎入りを果たした。 コロナ自粛から再開した翌日という<アルクイン黒崎プラス>チェックイン。部屋で湯を沸かしてカバン常備のインスタントコーヒーをほっと一息。
駅前新天街ミッション終了後、7人で新天街の<九州男>で呑み放題。ただし1人2品頼まないといけんのでテーブルには14品の料理が。それにお通しも。私はかつ丼だぶるが胃で残留しており食欲ゼロ。ひたすら呑みに徹す。
2軒目は水曜ゆえ浜省バー定休日。浜省隣のRリー氏のバーに行ったら浜省マスターが呑んでいた。談笑していたらあっという間。コンビニでアイス2ヶ買ってホテル帰着。爆睡する。
翌朝。外は豪雨。ユニットバスで覚醒し、ホテル1階でおにぎり2ヶと神戸居留地ジュースを拝受し、部屋でかぶりつく。朝から、おにぎりダブる。嬉しいサービス品。嬉しい心配りである。
それから半月後も<アルクイン黒崎プラス>へ。新天街ミッション終了後、10人弱で<すし天や>にて懇親会。浜焼き以外はお任せ&呑み放題。刺身、牛タン鉄板焼、串刺し天ぷら、どれも絶品。海鮮浜焼きは野趣に富む。
2軒目はカムズの<こげん>。店頭で掘アニキが銀行マンと思しきバシっとした腰の低いお二人と歓談している。我らも合流。
お二人、福岡県警の刑事。ベテランと若手というバディ。思いっきり皆さん知り合いのように親しくされている。しかも4課の刑事さん。暴対である。呑んだくれダメ人間どもを一斉検挙して頂きたいと思ったらお二人もかなりの蟒蛇。
最後は刑事さんたちと<MICKEY>でギネス&浜省PVな深夜1時半。普通に刑事さんたちも商店街活性化に汗を流している黒崎、独特の世界観である。
8時半起床。ユニットバスにのんびり入って軽食をフロント横で受け取ってチェックアウト。黒崎駅前コムシティ内のcaféへ直行し、PC猿打する。
帰路に小倉駅構内のコンビニにてカップに入った冷やしラーメンなるものを捕獲。レジ袋が7月から有料に。まあ、やむおえぬ。
新幹線に乗り込んで、フタを外し、冷やしスープを麺にぶっかけ、いざ啜ろうとしたら…‥。割りばしが入っていない。まさか割りばしも有料になったのか。
悔しいので手づかみで啜る。新幹線ガラガラで隣も含め近くに誰も座っておらず安堵した。熱いレンジ麺にしなくて安堵した。
黒崎駅前新天街<博多屋>のかつ丼ダブル。
再開に歓喜。
黒崎駅前新天街<九州男>にて。
黒崎表参道新天街のRリーさんのお店前。
ありがとうございます。
2週間後は黒崎駅前新天街の別のお店へ。
浜焼き旨し。
カムズの<こげん>にて。
久しぶりの浜省バー。
この後、大惨事に。
特によく利用する‘プラス’は日本屈指の快適さ。机も大きく、コンセントも充実。朝食バイキングカレーやパンも旨し(毎回二日酔いでめったに食べられませんが)。
細かい話だが、ユニットバスにひげそりムースが常備されている。私はひげが生え出した時からT字カミソリ派ゆえ、凄まじくポイントが高い。ひげそりムース部屋常備ホテルは私が知る限りアルクインだけである。消臭スプレー備え付けも私にとってはお気に入りポイントだ。
緊急事態宣言が開けた6月中旬。4か月ぶりに黒崎入りを果たした。 コロナ自粛から再開した翌日という<アルクイン黒崎プラス>チェックイン。部屋で湯を沸かしてカバン常備のインスタントコーヒーをほっと一息。
駅前新天街ミッション終了後、7人で新天街の<九州男>で呑み放題。ただし1人2品頼まないといけんのでテーブルには14品の料理が。それにお通しも。私はかつ丼だぶるが胃で残留しており食欲ゼロ。ひたすら呑みに徹す。
2軒目は水曜ゆえ浜省バー定休日。浜省隣のRリー氏のバーに行ったら浜省マスターが呑んでいた。談笑していたらあっという間。コンビニでアイス2ヶ買ってホテル帰着。爆睡する。
翌朝。外は豪雨。ユニットバスで覚醒し、ホテル1階でおにぎり2ヶと神戸居留地ジュースを拝受し、部屋でかぶりつく。朝から、おにぎりダブる。嬉しいサービス品。嬉しい心配りである。
それから半月後も<アルクイン黒崎プラス>へ。新天街ミッション終了後、10人弱で<すし天や>にて懇親会。浜焼き以外はお任せ&呑み放題。刺身、牛タン鉄板焼、串刺し天ぷら、どれも絶品。海鮮浜焼きは野趣に富む。
2軒目はカムズの<こげん>。店頭で掘アニキが銀行マンと思しきバシっとした腰の低いお二人と歓談している。我らも合流。
お二人、福岡県警の刑事。ベテランと若手というバディ。思いっきり皆さん知り合いのように親しくされている。しかも4課の刑事さん。暴対である。呑んだくれダメ人間どもを一斉検挙して頂きたいと思ったらお二人もかなりの蟒蛇。
最後は刑事さんたちと<MICKEY>でギネス&浜省PVな深夜1時半。普通に刑事さんたちも商店街活性化に汗を流している黒崎、独特の世界観である。
8時半起床。ユニットバスにのんびり入って軽食をフロント横で受け取ってチェックアウト。黒崎駅前コムシティ内のcaféへ直行し、PC猿打する。
帰路に小倉駅構内のコンビニにてカップに入った冷やしラーメンなるものを捕獲。レジ袋が7月から有料に。まあ、やむおえぬ。
新幹線に乗り込んで、フタを外し、冷やしスープを麺にぶっかけ、いざ啜ろうとしたら…‥。割りばしが入っていない。まさか割りばしも有料になったのか。
悔しいので手づかみで啜る。新幹線ガラガラで隣も含め近くに誰も座っておらず安堵した。熱いレンジ麺にしなくて安堵した。
黒崎駅前新天街<博多屋>のかつ丼ダブル。
再開に歓喜。
黒崎駅前新天街<九州男>にて。
黒崎表参道新天街のRリーさんのお店前。
ありがとうございます。
2週間後は黒崎駅前新天街の別のお店へ。
浜焼き旨し。
カムズの<こげん>にて。
久しぶりの浜省バー。
この後、大惨事に。
2020年10月27日
第2549夜:香ばしい雰囲気【小山(栃木)】
リスク。この世には様々なリスクが存在する。「不動産」は儲けが大きい分、とんでもないリスクも潜んでいる。ただし仲介業者(不動産事業者)は儲けがそれほど大きくない。
肌寒く氷雨降る6月最終日。小山市内で不動産業を営む若手経営者3名の方々から、小山市内で創業を志す方々の受け入れ態勢整備のためにヒアリングさせて頂いた。
小山駅は西口、東口とも駅近くは賃料相場は1万円/坪。敷金は平均2か月。魅力的な場所で賃料10万円程度の物件はほぼ空いていない。特に飲食業態に関しては小山に限らず賃貸を嫌がるオーナーも全国的に多い。理由は数あれど、ここでは割愛する。
駅西口は飲食店がなかなか定着しなかったそうだが、若手経営者の個性的な店が出店し始めて落ち着いてきたという。飲食に関して、美味しいものを適正な価格で提供すれば立地はそれほど関係ないんじゃないかという実感のこもったアドバイスも頂いた。
小山では流行り廃りの激しい業種は難しいらしい。小山っぽくないものがあれば価値を感じ、気質としては熱しやすく冷めやすいそうだ。
駅前や街なかと呼ばれるエリアは店舗が解体され更地ができると駐車場になる場合が一般的だが、小山は何らかの建物が建つという。良いことだが、駐車場も必然的に不足する。
駅から少し離れた区画整理エリアでは戸建て住宅が売れている。しかし、今後はそもそも開発用地がなくなり、再開発事業を絡めねば用地は生まれない見通しという。
小山は転入者が多い。都心にも近い。特に商売を他所から来て始める場合には非常に開放的で受け入れられやすい土地柄らしい。実に心強い。
新型コロナの影響は小山に限らず世界中で深刻である。現在は様々な給付金や補助金を色々活用できるので手持ち資金は意外にある状態。だがこの状態が続けば今年度よりも次年度以降や返済開始時が危険という懸念も示された。後継者不在で廃業する店舗も出てくるだろう。
不動産業は貸す人と借りる人、売る人と買う人をつなぐ仲介業である。ゆえに不動産事業者にとっては、借りる人より貸す人、つまり大家が最も大切な存在である。大家とは長く関係が続く。
驚愕の本音をお聞きした。物件を探している人の依頼を平均すれば半分ほど断っているそうだ。少しでもダメだ、危ないと感じたら断るという。トラブル発生を未然に防ぐための自衛策だ。
どのように判断するのか。3氏曰く「(店舗の)ドアを開ける瞬間」という。言葉遣いや服装もあるが、「雰囲気」で判断。ただし、どれだけ熱い思いを持っているのかも重要という。それは店舗運営経験の有無や多店舗化を目指す人でも共通という。
不動産オーナー業はリスクも高い。仲介手数料も特に賃貸は決して高くない。しかもトラブルが発生すると間に入ってタイヘンなのだろう。
不動産会社で物件を探すためには「第一印象」が大切であることを思い知らされた。いわゆる‘香ばしい’雰囲気を醸し出すと文字通り「門前払い」になるかもしれない。
その一週間前、私は栃木県鹿沼市にて土地付き建物を取得した。不動産事業者が仲介して下さったが、銀行口座を開設することも苦労する得体のしれない「中心市街地・商店街コンサル」など香ばしさの極み。体重0.1トン、関西弁(栃木県なので)など胡散臭いことこの上ない。
そんな私でも物件が取得できたのは、私の醸し出す香ばしさを蹴散らすほどの鹿沼の名士たち(商店主)が私の後見人のように間に入って下さったからである。
肌寒く氷雨降る6月最終日。小山市内で不動産業を営む若手経営者3名の方々から、小山市内で創業を志す方々の受け入れ態勢整備のためにヒアリングさせて頂いた。
小山駅は西口、東口とも駅近くは賃料相場は1万円/坪。敷金は平均2か月。魅力的な場所で賃料10万円程度の物件はほぼ空いていない。特に飲食業態に関しては小山に限らず賃貸を嫌がるオーナーも全国的に多い。理由は数あれど、ここでは割愛する。
駅西口は飲食店がなかなか定着しなかったそうだが、若手経営者の個性的な店が出店し始めて落ち着いてきたという。飲食に関して、美味しいものを適正な価格で提供すれば立地はそれほど関係ないんじゃないかという実感のこもったアドバイスも頂いた。
小山では流行り廃りの激しい業種は難しいらしい。小山っぽくないものがあれば価値を感じ、気質としては熱しやすく冷めやすいそうだ。
駅前や街なかと呼ばれるエリアは店舗が解体され更地ができると駐車場になる場合が一般的だが、小山は何らかの建物が建つという。良いことだが、駐車場も必然的に不足する。
駅から少し離れた区画整理エリアでは戸建て住宅が売れている。しかし、今後はそもそも開発用地がなくなり、再開発事業を絡めねば用地は生まれない見通しという。
小山は転入者が多い。都心にも近い。特に商売を他所から来て始める場合には非常に開放的で受け入れられやすい土地柄らしい。実に心強い。
新型コロナの影響は小山に限らず世界中で深刻である。現在は様々な給付金や補助金を色々活用できるので手持ち資金は意外にある状態。だがこの状態が続けば今年度よりも次年度以降や返済開始時が危険という懸念も示された。後継者不在で廃業する店舗も出てくるだろう。
不動産業は貸す人と借りる人、売る人と買う人をつなぐ仲介業である。ゆえに不動産事業者にとっては、借りる人より貸す人、つまり大家が最も大切な存在である。大家とは長く関係が続く。
驚愕の本音をお聞きした。物件を探している人の依頼を平均すれば半分ほど断っているそうだ。少しでもダメだ、危ないと感じたら断るという。トラブル発生を未然に防ぐための自衛策だ。
どのように判断するのか。3氏曰く「(店舗の)ドアを開ける瞬間」という。言葉遣いや服装もあるが、「雰囲気」で判断。ただし、どれだけ熱い思いを持っているのかも重要という。それは店舗運営経験の有無や多店舗化を目指す人でも共通という。
不動産オーナー業はリスクも高い。仲介手数料も特に賃貸は決して高くない。しかもトラブルが発生すると間に入ってタイヘンなのだろう。
不動産会社で物件を探すためには「第一印象」が大切であることを思い知らされた。いわゆる‘香ばしい’雰囲気を醸し出すと文字通り「門前払い」になるかもしれない。
その一週間前、私は栃木県鹿沼市にて土地付き建物を取得した。不動産事業者が仲介して下さったが、銀行口座を開設することも苦労する得体のしれない「中心市街地・商店街コンサル」など香ばしさの極み。体重0.1トン、関西弁(栃木県なので)など胡散臭いことこの上ない。
そんな私でも物件が取得できたのは、私の醸し出す香ばしさを蹴散らすほどの鹿沼の名士たち(商店主)が私の後見人のように間に入って下さったからである。
2020年10月26日
第2548夜:コロナが吹けば大豆が売れる【小山(栃木)】
「風が吹けば桶屋が儲かる」。詳細説明は割愛するが、これを地で実践しているcaféが小山市郊外の大沼公園に屹立している。その名も<珈琲黒川>。古民家の離れを改装して2019年末にオープン。Caféというより、コンセプトは21世紀現在では分類不能な不思議に満ちている。
オーナーは石K女史。20年以上様々な経営者と膝を突き合わせてきた経験を振り返っても、これほどパワフルかつ前向きで見事な「小商い」を展開する女性は初めてである。
女史と初めて面談したのは2019年夏。諸事情もあってこのバカブログでは紹介したくてもできない悩ましさがあった。最後にお会いしたのが2020年1月。それから半年を経て、石K女史の「ムツゴロウ王国」な<珈琲黒川>へお伺いする機会を私が無理やり作った。
石K女史は「珈琲黒川」を拠点に様々なスモールビジネスを展開している。「珈琲黒川」周辺は3密を回避できるロケーション。人脈と地域資源を最大限活用し、想定以上に緻密に事業展開している。周囲との根回し等にも気を配りも怠らない。
いつの間にか外付階段が設置されていた。常連客の高齢者たちがボランティアで設置したらしく、彼ら彼女らとユンボやトラクターで山を開墾しながらドッグラン施設を整備中だった。
筍ゴハン弁当を販売していた。筍は実家の山で獲れたらしく、そのまま積んで隣に料金箱(募金箱)を設置していたら勝手に売れていくそうだ。元手はほぼかかっていない。
5月から鯰を3000匹養殖し始めたらしい。現在は親指サイズだが11月ごろには調理加工できるほど育つという。女史氏は餌やりとウシガエルの駆除(釣り竿で)を担当。ただし特定種に指定されているため駆除が困難らしい。
この鯰を養殖している池を年間●万円で某会社の社長に賃貸。固定資産税は池および沼地区分に該当するそうな。初めて知った。ちなみに鯰は共食いが激しく2割が生き残る程度という。
鯰の天ぷらや鯰カツバーガーなどの商品化や手ぶらでバーベキューも展開予定。キッチンカー事業も敷地内で検討中。蕎麦粉を無料で仕入れられるそうで蕎麦打ちも実施の意向である。
飼っているヤギ(ヒメコ)は9月に出産を控えている。ヒメコには常連ファンがついており、ヒメコの餌用の大豆がよく売れる。特にコロナ自粛期間は子供たち(親や祖父母)に売れまくったらしい。ヤギの散歩(大沼公園一周)で500円徴収などのアイデアも温めていた。
さらにヒメコが産休に入ったらアヒルをマスコットとして投入予定。ただし現在はまだ小さく猛禽類に襲われるので自宅内で飼育中らしい。
大沼公園の散策者の多くは財布を持たない「手ぶら者」が多かったそうだが、<黒川>が何か仕掛けているということが浸透し始め、財布を持たせることに成功したという。飽きさせないように日替わりで何らかの工夫を施している。
一つ一つの黒川事業は規模は小さいが、月数万円程度の「小商い」が可能なものばかり。これらを積み重ねれば一大事業になる。
同行氏が女史の座右の銘をお聞きした。「自分が楽しいことはみんなも楽しい」「これまでの人とのつながりですべて助けられている。すべてのことにおいて無駄な時間はなかった」。特に「信用を大切にすること」がモットーであるそうだ。
至言である。しかしほぼ毎回私とのアポイントを失念されている。当日直前に再度確認のアポイントを取らねばならない。
小山市は女性の創業(自宅でのプチ創業含む)に力を入れており、石K氏の取組や考え方が非常に女性創業希望者にとって参考になるはずである。ただし誰もが追従できるシチュエーションでないのが難点。小山市外で経験を話してもらう機会をぜひ設定したい。
離れの蔵を改装。
窓からの景色は絶景。
お話をお聞きする。
鯰養殖中。
(付記)
2020年10月20日、地元新聞に実名&年齢&写真付きで掲載されてしまったのでこのバカブログでも触れることにするが、建物の一部が失火で全焼した。あくまでも増設した炊事場の一部であり、母屋は無事で、けが人もなく、類焼もない。当時、石K氏は不在だったがお客がスタッフとともに鯰を養殖している池の水をバケツリレーしたという。私も翌日の現場確認し、ご本人とも電話で話すことができた。前向きな声を聴くことができた。火災から2日後には営業を再開するという。心の底から安堵した。
阪神大震災でも東日本大震災でも、全壊全焼して途方に暮れている男性商店主の尻を蹴飛ばしながら気合を入れて再建に導いたのは女性(奥様)である事例を山ほど聞いた。有事になればなるほど女性はますます強く頼もしくなるようである。
オーナーは石K女史。20年以上様々な経営者と膝を突き合わせてきた経験を振り返っても、これほどパワフルかつ前向きで見事な「小商い」を展開する女性は初めてである。
女史と初めて面談したのは2019年夏。諸事情もあってこのバカブログでは紹介したくてもできない悩ましさがあった。最後にお会いしたのが2020年1月。それから半年を経て、石K女史の「ムツゴロウ王国」な<珈琲黒川>へお伺いする機会を私が無理やり作った。
石K女史は「珈琲黒川」を拠点に様々なスモールビジネスを展開している。「珈琲黒川」周辺は3密を回避できるロケーション。人脈と地域資源を最大限活用し、想定以上に緻密に事業展開している。周囲との根回し等にも気を配りも怠らない。
いつの間にか外付階段が設置されていた。常連客の高齢者たちがボランティアで設置したらしく、彼ら彼女らとユンボやトラクターで山を開墾しながらドッグラン施設を整備中だった。
筍ゴハン弁当を販売していた。筍は実家の山で獲れたらしく、そのまま積んで隣に料金箱(募金箱)を設置していたら勝手に売れていくそうだ。元手はほぼかかっていない。
5月から鯰を3000匹養殖し始めたらしい。現在は親指サイズだが11月ごろには調理加工できるほど育つという。女史氏は餌やりとウシガエルの駆除(釣り竿で)を担当。ただし特定種に指定されているため駆除が困難らしい。
この鯰を養殖している池を年間●万円で某会社の社長に賃貸。固定資産税は池および沼地区分に該当するそうな。初めて知った。ちなみに鯰は共食いが激しく2割が生き残る程度という。
鯰の天ぷらや鯰カツバーガーなどの商品化や手ぶらでバーベキューも展開予定。キッチンカー事業も敷地内で検討中。蕎麦粉を無料で仕入れられるそうで蕎麦打ちも実施の意向である。
飼っているヤギ(ヒメコ)は9月に出産を控えている。ヒメコには常連ファンがついており、ヒメコの餌用の大豆がよく売れる。特にコロナ自粛期間は子供たち(親や祖父母)に売れまくったらしい。ヤギの散歩(大沼公園一周)で500円徴収などのアイデアも温めていた。
さらにヒメコが産休に入ったらアヒルをマスコットとして投入予定。ただし現在はまだ小さく猛禽類に襲われるので自宅内で飼育中らしい。
大沼公園の散策者の多くは財布を持たない「手ぶら者」が多かったそうだが、<黒川>が何か仕掛けているということが浸透し始め、財布を持たせることに成功したという。飽きさせないように日替わりで何らかの工夫を施している。
一つ一つの黒川事業は規模は小さいが、月数万円程度の「小商い」が可能なものばかり。これらを積み重ねれば一大事業になる。
同行氏が女史の座右の銘をお聞きした。「自分が楽しいことはみんなも楽しい」「これまでの人とのつながりですべて助けられている。すべてのことにおいて無駄な時間はなかった」。特に「信用を大切にすること」がモットーであるそうだ。
至言である。しかしほぼ毎回私とのアポイントを失念されている。当日直前に再度確認のアポイントを取らねばならない。
小山市は女性の創業(自宅でのプチ創業含む)に力を入れており、石K氏の取組や考え方が非常に女性創業希望者にとって参考になるはずである。ただし誰もが追従できるシチュエーションでないのが難点。小山市外で経験を話してもらう機会をぜひ設定したい。
離れの蔵を改装。
窓からの景色は絶景。
お話をお聞きする。
鯰養殖中。
(付記)
2020年10月20日、地元新聞に実名&年齢&写真付きで掲載されてしまったのでこのバカブログでも触れることにするが、建物の一部が失火で全焼した。あくまでも増設した炊事場の一部であり、母屋は無事で、けが人もなく、類焼もない。当時、石K氏は不在だったがお客がスタッフとともに鯰を養殖している池の水をバケツリレーしたという。私も翌日の現場確認し、ご本人とも電話で話すことができた。前向きな声を聴くことができた。火災から2日後には営業を再開するという。心の底から安堵した。
阪神大震災でも東日本大震災でも、全壊全焼して途方に暮れている男性商店主の尻を蹴飛ばしながら気合を入れて再建に導いたのは女性(奥様)である事例を山ほど聞いた。有事になればなるほど女性はますます強く頼もしくなるようである。
2020年10月22日
第2547夜:麺地巡礼【喜多方(福島)】
聖地。世界中には数多くの聖地あれど、日本におけるラーメンの聖地といえば、知名度に反比例して異様なまでの訪れ難さなどを考慮すると、私にとっては「喜多方」である。強豪ひしめく名店の中でも、聖地の中の「聖地」といえば<坂内食堂>と言えるだろう。
前夜に会津若松の場末スナックで深夜2時前まで鯨飲した翌朝7時。会津若松の麺友・市役所O村氏と喜多方へ麺ドライブ。ついに喜多方ラーメンの聖地<坂内食堂>本店潜入成功。喜多方入り3度目で実現。これまで定休日は臨時休業などで入れず。まさに3度目の正直である。
普段は大行列らしいが、バカウィルスの影響ゆえか空いている。それでも朝7時半なのに常連風がどしどし店内へ。店内はかなり広い。最初にレジで注文するスタイルである。
支那そば700円が基準。大盛が900円、肉そば(チャーシューメン)が1000円、大盛肉そばが1100円。ライスが200円である。この5品が力強く張り出されている。
朝7時半である。前夜の酒が残っている。寝ぼけている。ここはシンプルにするか、せめて肉そばにするか。ふと視界の別POPが飛び込んできた。「ネギチャーシューメン大盛1200円」。
目が覚めた。最大最高値最量であろう。気合一発ネギチャー大盛を召還する。
店内に「喜多方老麺会ガイドマップ」があった。‘蔵のまち’とあるが、私にとって喜多方はラーメンのまち。そして「朝ラーのまち」。そして、「ラーメンの聖地」である。
マップには加盟店39店舗が掲載。すごい数である。喜多方市の人口はたしか4万人ほど。かなりの3密ぶりだ。
ふと気づいたことがあった。私は、喜多方3度目である。過去それぞれ別の店で啜ってきた。どちらも市外に名をとどろかせる人気店。……。おや、その2店舗が掲載されていない。……。闇を感じた。
<坂内食堂(ばんない)>は姉妹店<小法師>と共に関東を中心にかなり手広く展開している。パンフによると、令和元年12月現在で日本最西端は高知県内。アメリカにも6店舗進出。
何店舗あるのか数えられなぬが、その総本山でありメッカであり約束の地が、喜多方市内の朝7時から営業している本店。あっさり味だがどこまでも深いクリアな豚骨スープ、絶品の蕩ける焼豚、独特の縮れた太麺。理想形である。
神が降臨。チャーシューと葱で麺が見えない。胡椒パラリ。まずはスープ。
……。仏陀が悟りを開いた瞬間とはこのような感じなのかもしれない。極太だが優しい稲妻が脳天に直撃し、肛門まで突き抜ける。
食べても減らないとろけるチャーシューの魔法。麺と汁の天地一体。深夜1時半まで鯨飲し、朝7時半にネギチャーシューメン大盛を啜りこむ無法。
旨すぎて覚醒。眠気と満腹と満足と背徳でオーバーヒート。歓喜のあまり、私は壊れた。
なお驚かされたことがある。聖地は最高だが、これまで啜った2店舗も、前日の昼に会津若松で啜った喜多方も絶品。何というレベルの高さ。天下一武道会状態、地下闘技場状態である。
聖地の中の聖地。
歴史を感じさせる店内。
激シブ店内と対照的なワールドワイドっぷり。
会津若松の麵友・O村氏と。
拝謁。
前夜に会津若松の場末スナックで深夜2時前まで鯨飲した翌朝7時。会津若松の麺友・市役所O村氏と喜多方へ麺ドライブ。ついに喜多方ラーメンの聖地<坂内食堂>本店潜入成功。喜多方入り3度目で実現。これまで定休日は臨時休業などで入れず。まさに3度目の正直である。
普段は大行列らしいが、バカウィルスの影響ゆえか空いている。それでも朝7時半なのに常連風がどしどし店内へ。店内はかなり広い。最初にレジで注文するスタイルである。
支那そば700円が基準。大盛が900円、肉そば(チャーシューメン)が1000円、大盛肉そばが1100円。ライスが200円である。この5品が力強く張り出されている。
朝7時半である。前夜の酒が残っている。寝ぼけている。ここはシンプルにするか、せめて肉そばにするか。ふと視界の別POPが飛び込んできた。「ネギチャーシューメン大盛1200円」。
目が覚めた。最大最高値最量であろう。気合一発ネギチャー大盛を召還する。
店内に「喜多方老麺会ガイドマップ」があった。‘蔵のまち’とあるが、私にとって喜多方はラーメンのまち。そして「朝ラーのまち」。そして、「ラーメンの聖地」である。
マップには加盟店39店舗が掲載。すごい数である。喜多方市の人口はたしか4万人ほど。かなりの3密ぶりだ。
ふと気づいたことがあった。私は、喜多方3度目である。過去それぞれ別の店で啜ってきた。どちらも市外に名をとどろかせる人気店。……。おや、その2店舗が掲載されていない。……。闇を感じた。
<坂内食堂(ばんない)>は姉妹店<小法師>と共に関東を中心にかなり手広く展開している。パンフによると、令和元年12月現在で日本最西端は高知県内。アメリカにも6店舗進出。
何店舗あるのか数えられなぬが、その総本山でありメッカであり約束の地が、喜多方市内の朝7時から営業している本店。あっさり味だがどこまでも深いクリアな豚骨スープ、絶品の蕩ける焼豚、独特の縮れた太麺。理想形である。
神が降臨。チャーシューと葱で麺が見えない。胡椒パラリ。まずはスープ。
……。仏陀が悟りを開いた瞬間とはこのような感じなのかもしれない。極太だが優しい稲妻が脳天に直撃し、肛門まで突き抜ける。
食べても減らないとろけるチャーシューの魔法。麺と汁の天地一体。深夜1時半まで鯨飲し、朝7時半にネギチャーシューメン大盛を啜りこむ無法。
旨すぎて覚醒。眠気と満腹と満足と背徳でオーバーヒート。歓喜のあまり、私は壊れた。
なお驚かされたことがある。聖地は最高だが、これまで啜った2店舗も、前日の昼に会津若松で啜った喜多方も絶品。何というレベルの高さ。天下一武道会状態、地下闘技場状態である。
聖地の中の聖地。
歴史を感じさせる店内。
激シブ店内と対照的なワールドワイドっぷり。
会津若松の麵友・O村氏と。
拝謁。