50ポイント。500円で1ヶのスタンプを50ヶ集めるとどのような素敵な事象が発生するのか。「ぎょうざ倶楽部会員カード(5%割引)」「250円割引券×2」、そして「オリジナル目覚まし時計(またはオリジナルスマホケース)」である。
そのスタンプカードはどこの秘密結社が発行しているのか。言わずと知れた秘密でも何でもない、天下御免の町中華<餃子の王将>である。「大阪王将」ではないので注意が必要だ。
数年前に「ぎょうざ倶楽部」会員カードをゲットしたことがある。毎年キャンペーンがあるのだが、なかなか達成できない。今回はカードだけでなくめざまし時計が頂ける。これがどうしても欲しくなった。
スタンプ押印期間は2019年6月下旬から約半年間。楽勝のように思えるが、自宅回りには王将がなく、しかも自宅事務所かつ出張族の私にとっては想定以上にハードルが高い。ランチをいくら積み重ねてもなかなか1000円(スタンプ2ヶ)にいかない。よって、夜に標的を定めた。ビールを呑みながら料理を頂くと2000円は超える。体脂肪増加と引き換えの作戦である。
王将は関西だけでなく日本中で展開している。私の出張先でも軽く視界に入る。しかし、私は一つのルールを定めた。神戸市内の王将のみで50ポイント集めることである。神戸市外ではその土地でしか味わえない料理を楽しみたいからだ。
私の生活圏を勘案し「板宿店」「三宮旭通店」「三宮下山手通店」を主戦場とした。いろいろ食べ比べる中で、定番商品以外は値段もメニューも定食も店ごとにかなり特色があることが分かる。タレにしても、醤油や酢がある店もあれば最初からタレ一択の店もある。ビールセットがある店とない店がある。
料理と酒を注文しながら常にメニューを確認して料金をスマホ電卓で計算する。メニューは外税なので注意せねばならない。合計が1300円だったら極力500円の単位に近づけるよう追加注文する。100円台からメニューはあるので比較的容易とはいえ、スタンプ欲しさに計算しながら追加注文を繰り返し、無限ループにハマってしまう。
この年(2019年度)は頻繁に栃木県へ通っている。栃木の県都は「宇都宮市」。宇都宮といえば日本最強のギョーザシティ。2019年は神戸と宇都宮でひたすら餃子を馬喰した印象だ。
そしてついにポイントが後2ヶ(1000円以上)に迫った。半年ほど期間があったので余裕をこいていたらいつの間にか11月中旬。そんなある出張帰りの昼。三宮旭通店へ。ここでゴールを決めるつもりである。
長期出張帰りだが、いったん自宅に帰って3時間後にまた出張な強行軍。ビールは飲めない。ここはセットメニュー一択である。
数種類あったが、この日はチャーハン気分だった。ハーバーセット。焼飯、餃子1人前、唐揚2ヶ、スープのセットだが、1000円に届かない。焼飯を大盛にすることで大台を超えた。
軽く完食。長かった。感慨深いものがある。しかし余韻に浸る間もなく忙しそうな店員さんに誇らしげにポイントカードを渡す。ついに、満点。頭上でくす玉が割れた空想がよぎる。
250円分の割引券が2枚、そして2020年度5%割引カード(いわゆるぎょうざ倶楽部)、そして、オリジナル音声覚まし時計かオリジナルスマホケースが頂ける。
私は1秒の黙考の後、目覚まし時計を選択。オリジナル音声が気になる。
たまたまかもしれぬが、満点を達成しO将5%割引カードを持ち帰ると北Q州商工会議所から会員カードが届いていた。コチラの使い道はよくわからないが、提示すると年会費が5%オフになるのだろうか。
音声、かなりの脱力系。250円サービス券2枚は使う暇なく有効期限終了(こちらは1か月)。
2つの会員カード。