ある初秋の夜。魚町商店街どころか福岡県内の商店街を統べるK理事長とこの店に足を運ぶ機会を頂いた。10月からランチも始めるらしい。
生ビールで乾杯し、メニューを観る。創作系エスニック料理がほぼすべてゆえ、このような店に足を運ぶことがめったにない私には古文書レベルの難解さ。メニュー写真を頼りに注文する。
たまたまだったのかもしれないが、この日は先客の男性グループで、私たちが入った後も男性グループばかり。女性比率、掛け値なしの0%。このテの店は女性の占有率高しのはずだが、メニューは味濃いめ量多めのアナーキーな攻めっぷりゆえ男性比率100%なのか。実に力強い。
生で乾杯し、お通し(ローストビーフサラダ)をつまみ談笑していると、第1幕が開演。「黒コショウとごま油のスパイシー枝豆」「サワークリームポテトチリフライ」。単純に定番系の大衆居酒屋ならば枝豆とポテトフライなのだが、ひと手間もふた手間も加えられている。
枝豆は味が中まで染み、伸ばす指が止まらない。ポテトフライも酒を進ませる。サワークリームとも合う。
第2幕は「毛沢東チキン」。ピリリと辛い独特の味付け。インスタ映えするメニューだが、料理名だけ観ると女性受けは絶対しない独特の個性を醸し出している。ちなみに店員さんにオススメされたのがこのメニューである。
第3陣は「根っこまでパクチー肉巻き」と「ホロホロ肉塊スパイシーパクテー」。私の中の数少ない女子力が、パクチーが好物である点。しかしそれほどパクチーの主張は強くないため万人が楽しめる。ホロホロ肉は旨味が凝縮されている。ハイボールの消費ピッチが加速する。
「辛タケノコ」で幕間をつなぎ、フィナーレは「ナシゴレン」。3人で分けてちょうど良い量。香ばしい焼飯に舌も食道も胃も喜んでいる。
魚町界隈は飲食店の増加スピードが目覚ましい。全国に先駆けて10年ほど前からリノベーションに取り組み「リノベの聖地」として業界では著名な魚町商店街。並行して公共空間「船場広場」活用、再開発、そして魚町が全国に先鞭をつけ持続可能な社会構築を目指す「SDGs商店街」も進めていくという。
K理事長に深く感謝しながら中締め。会議所の若手と6日ぶりに<ムーラン>へ。マスターの大根厚揚里芋煮、冷奴、野菜サラダ、冷やしうどん、ゴーヤ炒めなど和テイストに舌鼓を打ちながらM渡アニキの超プレミアム焼酎をガバガバ。
小倉の繁華街、歓楽街は持続可能な社会の縮図。リノベーションから再開発を経てSDGsへ。2030年の魚町商店街は、M沢東氏もビックリのアジアどころか全世界に先駆けた新たな21世紀モデルなっているはずである。


いつも大賑わい。

新たにオープン。



「男飯」的エスニック料理。

いつもありがとうございます。

〆は<ムーラン>でうどん。