北海道には熊系グッズが土産物売り場にならぶが、私のなかで最も印象に残っているのは「熊出没注意」系。イラストからは愛らしさを1gも感じない。
夏とはいえ夜は冷え込む北海道のへそ(中心)・富良野にて、老若男女様々な職業の15名ほどのミッション終了後、パソコンの電源を落として荷物を片付けようとしたら、ローソクの火がともされたケーキが運ばれてきた。
???。誰かのお祝いなのかなと笑顔を浮かべていたら、私の方へケーキが向けられた。すっかり失念していたが、当夜は私の45歳の誕生日だった。四捨五入すれば50歳。初老である。そんな呑んだくれダメオヤジの私でも、嬉しいものである。
ミッション終了後、30〜60代のオヤジ6人で若手実業家H谷川氏が営む人気店<FURANO BAR>へ。サッポロクラシック生をやりながら3種類のスパゲティなどを満喫。〆のデザートは私へのバースデーケーキである。
2軒目は夜の帝王・Aキラ氏とN川氏、H谷川氏と最近富良野で呑む際の2次会定番となりつつある<ニューラベンダー>。ママは「ふらのワイン」をこよなく愛しており、私もこの店でたまに飲ませて頂く。
この夜のミッションに参加できなかった重鎮・Tミイチロウ氏から私へのプレゼントが託られていた。「ふらのワイン」である。その中でもレアでヴィンテージな「羆の晩酌 2017」。
羆の晩酌など、山賊の宴会よりイカついが、晩酌している2頭の羆のラベルはとびっきりキュートでファンシーである。
私は羆ほどテカくないが、麺類を啜る際に「熊啜」という新たな造語を編み出したほどの「熊系」である。私にこれほど似合うワインはないのではないか。
開けようとしたが、これはせっかくだから自宅で味わうようにと同行氏たちに諭された。まさに羆の一人晩酌になりそうだ。
話し込んでいたらあっという間に深夜2時前。ニヤニヤ笑みを浮かべながら定宿(トマール)へ。部屋に戻り、ほっと一息ついたら徒歩5分の<山岡家>が脳裏にちらついてきた。
銭湯で湯だっているアザラシのように私は誰一人すれ違うことのない富良野の中心街を歩く。掛け値なしで一直線。チャーシューメンのボタンを押す。「羆の晩酌2017」ならぬ、深夜2時の「アヅマの熊啜2019」である。

45歳。ありがとうございます。

新相生商店街の皆さま、毎月ありがとうございます。

最近の2軒目(2次会)はここ。

「羆の晩酌2017」。Tミイチロウさん、ありがとうございました。

「アヅマの熊啜2019」。