2019年04月29日

第2180夜:昼の駅前餃子天国【宇都宮(栃木)】(後編)

 一人ハシゴラリーを月1回ペースで実行に移す。宇都宮駅西口降りてすぐの<餃天堂>に飛び込んでみる。ランチ的なものはなく、焼餃子と水餃子がベース。この2種類の餃子の個数の組み合わせがセット。私は餃天堂セット(焼5・水3)を選択。中ライス(漬物付)もお供にする。

 卓上の調味料ゾーンにマヨネーズがある。私はマヨラーだが、餃子に付けとうとは思ったこともない。何に使うのだろうか…。首を傾げていると、一式運ばれてきた。

 「焼餃子はマヨネーズと七味がオススメです。水餃子は味がついていないのでしょうゆ、酢などを直接椀にかけてレンゲでお召し上がりください」。

 焼餃子とマヨ七味。マヨ七味はするめでは定番だが、餃子は初めてである。郷に入らば郷に従う。

 マヨ七味を作成し、焼を箸にとり、つけて口に運ぶ。……。うむ。なるほど。軽くうなずきながら、小皿にいつもの醤油・ラー油・にんにく等を駆使して王道ダレ製造に励む。

 水餃子は緑色で何かの野菜が練りこまれているのだろう。ツルン、モチモチで旨し。しかし、スープではなく単なる白湯。醤油、ラー油、酢をぶち込んだだけなので餃子のみを満喫する。

 宇都宮駅前に乱立する餃子店の中でも存在感を放っているのが<健太餃子>。ある遅い昼、健太餃子ランチが記されたA型看板に惹かれた。焼き健太5ヶ、スープ一口健太3ヶ、ライス、漬物2種で450円とある。

 ランチのライスを大盛に。焼き上がるまでの間、メニューに目を通す。焼き、揚げ、水といった調理方以外にも様々な具が異なる焼餃子が12種類ほどある。他にも餃子系創作メニューも充実している。一人よりも、大勢ならより楽しめそうだ。

 ブツ降臨。小皿に醤油とラー油を垂らす。いつも通り私は前半戦はこの2調味料で楽しみ、後半戦に酢を加える。

 まずはスープ餃子。胡椒をパラリし、啜る。……。これだけで極上のスープである。餃子も肉の旨味が詰まっている。

 焼餃子は焼きが少々甘い気がした。箸にとってタレにチョン付けし、口に運ぶ。……。噛み切った断面から肉汁がピュッと飛び出した。スマホに直撃した。慌ててティッシュで拭き、今度は冷静に味わう。

 ……。焼きの甘さは関係なかった。極上かつ王道である。ニンニクもしっかり効いている。すかさずライスで追いかける。餃子とライスの相性は無敵級の一つ。盤石である。

 ライス大盛が思いのほか多かった。餃子が無くなってもライスが残っている。漬物2種を投下し、ワシワシと飲むように喰う。ノドを押し広げる。スープで流し込む。快感である。お会計はライス大盛で500円。しかも税込である。今度はどの‘健太’を攻めようか。

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マヨ七味で味わう不思議な餃子。

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ライス大盛で500円。

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頼もしい店構え。

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2019年04月20日

第2179夜:昼の駅前餃子天国【宇都宮(栃木)】(前編)

 宇都宮餃子。浜松といえば餃子よりも鰻のイメージが強く、京都も実は日本3大餃子タウン(餃子のO将発祥ゆえか?)だが、圧倒的は宇都宮である。駅前には餃子像があり、見当たす限り餃子の文字があふれている。

 神戸新長田時代、新長田を世界一のお好み焼きタウンにしてやろうと意気込んだ際、宇都宮に潜入(18年ほど前)。その取り組みや根付き方をたっぷり参考にさせていただいた。

 ある晩夏の朝。私は8年ぶりに宇都宮駅構内から外に出た。最近は乗換ばかりだった。朝9時から駅構内の喫茶店で煙草&PC。ほんの30分のつもりが気づけば2時間経過。珍しく集中力に富んでいた。前夜に滋養に富んだ健康に最高かつ味もよい絶品ラーメンスープを啜ったからか、2軒目にいかず深酒しなかったためか。

 せっかくの宇都宮。餃子を喰って帰ろう。ビール呑みたいが、平日の午前中。帰路の数時間、ひたすらPC猿打せねばならない。涙を堪え、歯をくいしばり、定食系を攻めることに。

 駅前は迷うほど餃子屋が林立している。なんとなく一番近くて定食が多そうだった<典満餃子>へ。ランチメニューをガン見。焼餃子ダブル、ラーメン付き、ニラレバ炒め付き、唐揚付きなど餃子1人前(または半人前)を軸に寄生獣のごとく触手が派生している。

 私が選んだのは「焼餃子と水餃子」のセット。両方思う存分味わえる。普段ならラーメンだが、ここは餃子一択だ。焼餃子ダブルより何故か100円安い。

 店員さんは目視50以上と思しき熟女ぞろいだが、皆さんキビキビした接客。マニュアル化していないフレンドリーさも好もしい。エアコン効き過ぎの店内にて震えながら待っていると、ブツ降臨。焼餃子と水餃子の2大スター共演である。

 水餃子はスープごと頂けるという。普段とらない多めの生野菜に戸惑う。多めのライスと漬物2種にもやしナムルまで添えられている。ヘルシーな空気が漂っている。

 まずは水餃子スープ。淡白で味わい深い。体が温まる。続いてどうしてよいか分からぬ生野菜を最初に一気食いし「なかったこと」にする。ようやく自分のペースを保つことができる。

 焼餃子、パリパリ。最近は酢に胡椒たっぷりという喰い方が流行っているという。私は醤油とラー油のみ、気がむけば途中で酢を少し投下。これを20年以上続けている。

 焼餃子、パリパリで香ばしい。水餃子、モチモチのプリプリ。大満足で腹に収める。

 宇都宮駅前だけでも何店舗あるのだろうか。夜に足を運ぶ機会ないが、昼ならこれからもありそうだ。駅前餃子ハシゴラリーを決行する所存。台紙もなく、競争者もおらず、すべてハーフサイズではなく1人前以上になるけれど。お土産はもちろん、宇都宮駅弁「餃子ダブル弁当」である。〔次夜後編〕

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お得なセット。

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駅前の天国。

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ダブル弁当。おすすめです。
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2019年04月19日

第2178夜:いちご締め【鹿沼(栃木)】

 いちご締め。呑み会の中締めには文化や風習、土地柄によりオリジナリティ溢れる手拍子と掛け声がある。最もオーソドックスなのは「一本締め」。次が「三本締め」か。ちなみに私は「五本締め」である。では「いちご締め」はどこの〆方か。栃木県鹿沼市である。

 鹿沼のみならず栃木は「いちご」押しが激しい。ゆえに「いちご締め」なのだろうか。

 阪神淡路大震災から24年目を迎えた日の夜。全6回に及ぶ我が鹿沼ミッションが最終回を迎えた。大団円の後、花束を進呈して頂いた。研修のお手伝い終了後に花束など初体験。長期出張中だったが、感激である。

 打ち上げは餃子&ラーメンの名店<山いち>さんへ。15人ほど集まって下さった。お店は貸切で、入口にオーナーのY市女史からの「歓迎」と書かれた張り紙が。そして、私への感謝のコメントが一筆寄せられている。感謝されるような善行は1gもなし得ていないが恐悦至極である。

 痛風発症からちょうど2か月。依然腫れが引かない。生ビールは我慢し続けていたが、解禁である。ガツンと乾杯。キンキンに冷えて最高に旨い。分殺でお替りする。

 刻んだチャーシューに目を細めていると、焼き立て餃子が。ビールに合わぬわけなし。酢を使わず醤油とラー油だけが私好み。ラー油も自家製という。生2杯が滅失し、焼酎に切り替える。

 K渕氏の店の味噌で煮込んだもつ煮が白眉である。キリっとしたタフでハードな味わい。プリン体的にはアウトだろうが、生を2杯呑んでしまったし、あまりにも旨すぎるので汁まで飲み干してしまう。ご飯にぶっかけても旨しだろう。

 熱々の手羽先にかぶりついていると、スープ餃子がなみなみと運ばれていた。店主の自信作という。スープ、淡にして麗、美にして静、情熱と炎。シアワセの極北である。

 席を移動しながらハイボールに切り替え皆さんと談笑していると、ラーメンが降臨。水餃子スープが丼たっぷしだったゆえ、まさかのサプライズ。ズルルルルと啜りこむ。スープはもはや国宝級。チャーシューも主役級の活躍である。

 宴もたけなわ。冒頭の「いちご締め」である。私は全くリズムに乗れず手拍子を失敗するが、冷静に周りを見渡すと、私以外にもタイミングを外し気味の御仁が数名おられたようである。

 2次会は当然<パブリックハウス六本木>。鹿沼ミッション後のド定番である。私はこの店を愛してやまない。このバカブログでも幾度もその魅力を書き散らかしてきた。

 焼酎をヤリながら、ママ、店のレディ、同行の紳士淑女たちとデュエット。鹿沼ラストダンス、私もノリノリである。

 冷え込む旅館に深夜1時前帰着。宇都宮駅で捕獲したレモン牛乳でゴクゴク喉を鳴らす。牛乳は痛風に効果的らしい。

 「東京は行く処。鹿沼は住む処」。商店主たちが編み出した秀逸なキャッチコピーである。しかし、鹿沼は住むだけでなく、行く処でもあるのだ。

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最終回終了。花束をいただきました。

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歓迎ぶりに感激。

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絶品のオンパレード。

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ありがとうございました。

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最後は愛してやまない<パブリックハウス六本木>。
posted by machi at 06:44| Comment(0) | 栃木県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月18日

第2177夜:アカバネ戦記【赤羽(東京)】

 赤羽。都内屈指の呑んだくれの聖地である。川口市と隣接しており、私は頻繁に赤羽駅を通過するが、改札を出たことは(たぶん)なかった。

 ある冬の夜。赤羽から京浜東北線で10分程度に位置する埼玉県蕨市の呑んだくれ有志の皆さまと赤羽ハシゴ酒を決行する運びに。幹事は20代のチョッキ氏。「半端ないっス」「やばいっス」の2語に接頭語の「超」「マジ」を組み合わせるだけで会話を成立させる技量の持ち主である。彼のバカっぽい口調が移ってしまいそうで困りものである。

 私は所用で少し遅れて赤羽駅へ。さすが都内。人の多さと流れがチョー半端ない。マジやばい。人波に逆行して出口にたどり着かない。

 駅まで迎えに来てくれたT中に連れられ、飲み屋ゾーンへ。魂が震えるほどいい味と雰囲気を醸し出している。どの道も、どの店も超ヤバい魅力に溢れかえっている。その中の一軒に飛びこんだ。すでに先発隊の皆さんはもう楽しそうである。

 赤ホッピーなるものがあった。西日本ではホッピーそのものを見かけることは稀だが、関東では定番である。しかし黒と白しか普段は見かけない。さすが赤羽。超ヤバイ。味の違いはよく分からぬが、色は白よりも薄い気がする。その代わり切れ味の喉ごしがマジ半端ない。

 唐揚、手羽先、チーズフライ……。ヤバイ。旨い。ホッピーがクイクイ進む。腰が据わりそうになるが、ここはハシゴせねばならぬ。

 こってりした場末エリアから少しこじゃれたゾーンへ。オープンして2日目で、ドリンクのうち何種類が記念価格の115円という<あかれも酒場>へ飛び込んだ。

 店員のお姐さんたちに接客が実に好もしく愛らしい。ウリはレモンサワー。とことん超半端なくレモンにこだわっているという。

 名物っぽい「あかれもサワー」を頼んでみる。ほんのりとしたピンク。レモンが4切れも入っている。ノドを潤す。甘くなく絶妙。「ふつうのレモンサワー」もあり、こちらもシャープ。1年分のレモンを摂取した気分である。

 思いっきりおかわりを繰り返す。115円ドリンクばかり頼んで申し訳ないので、焼野菜、ささみ串、ウィンナー、玉子焼などを注文。料理のレベルもマジ半端ない。

 大満足で店を出る。最後は場末ホッピー〆だ。向かった先は屋号忘れたが2階の店。ここにも赤ホッピーがあった。もつ串も超ヤバい。てっぽうという部位、超ヤバい。ド鯨飲を繰り返し、最後はあんまり記憶なし。

 赤羽は朝から呑めるという。『孤独のグルメ』で五郎氏が舌鼓を打っていた鰻屋も屹立していた。赤羽の魅力は一度きりでとても掴めるものではない。超マジでハンパなくヤバい町である。

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魅力的すぎる商店街。

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1軒目にて。

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2軒目にて。

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3軒目にて。

posted by machi at 16:35| Comment(0) | 東京都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月17日

第2176夜:オヤジ会議【寄居(埼玉)】

 若者会議。埼玉県寄居町を愛してやまない35歳以下の男女で構成する活性化推進グループである。44歳(2019年1月時点)の私はかすりもしないが、かなりアクティブに動かれているようである。メンバーの一部とは8月に開催された「蔵で呑む夜」などで少し雑談させて頂いた。

 毎回の寄居ミッション終了後は当然のように寄居駅前2大居酒屋<金之助>か<金太郎>。両店に共通するおまかせコースはダブル金メダルな無敵コスパメニューである。金額にも色々種類があるのかもしれないが、我らは毎回1000円コース。それでも十分すぎる豪華さと品質と味である。

 2018年の夏から寄居へ平均月1回以上通うようになり、ほぼ毎回2大居酒屋のどちらかにお世話になっているがメニューをあまり見たことがない。毎回おまかせ1000円コースだからだ。後はホッピー鯨飲をひたすら繰り返す。1gも頭を使わず、ただ身をゆだねるだけである。

 ある極寒な1月の夜。商工会S山事務局長、まちづくり寄居U田タウンマネージャーらいつものレギュラーメンバーと金ちゃんへ。この夜はさらに若者会議メンバー2名も参戦した。

 寄居はあらゆる仕掛けを用い、町を愛する住民や外部を大きなうねりに巻き込んでいる。子育てママ、若者だけでなく、私が全く把握できていないほど様々なグループが活動している。今回のゲスト若者は、映像ディレクターと作曲家。普段私のシゴトでお会いすることなき人種である。

 この日の1000円コースもフルっている。おから、サラダの後、やきとんが3種類。間髪入れず巨大な生キャベツ。小鉢に醤油マヨが添えられているのも分っていらっしゃる。

 串カツが3種類降臨し、絶品だったトマトチーズのパリパリ焼。さいたま市内からわざわざ寄居に通い若者会議に参加している若手男性のラップに苦笑しながら、もつ煮や漬物をつまむ。ホッピーが凄まじい勢いで空になる。

 店内はいつもびっしり満員。外は寒いが財布には極めて暖かく愛が感じられる日本屈指の名店である。

 オヤジ2人(S山氏とアヅマ)は若者たちをいじりながら大笑い。シアワセの時間はあっという間。終電1本前の電車に乗り込む。寄居始発だが、毎回誰も乗っていない。存続が心配になるほどだ。

 若者会議メンバー3人と私がカバンに常備しているバーボンで車内2次会。そのうち寄居町内の若者2名は漆黒の闇に包まれた寄居町内の何とかという駅のホームに消えた。車両に残されたのは、さいたま市内から寄居に通う20代のチョッキと私だけ。乗客は当分誰も乗ってこない。

 オヤジ(私)が繰り出す話題に、若者(チョッキ)はひたすら「ヤバイっすね」「半端ないっすね」に「超」「マジ」の接頭語のみを組み合わせた言葉のみを発して会話を成立させている。

 小川町で乗り換えて朝霞台まで。月イチ定例約80分間のオヤジ若者バーボン会議である。

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頼もしい寄居の若手。

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1000円コースの一部。

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小川町からの始発最終1本前の誰も乗っていない。
posted by machi at 14:27| Comment(0) | 埼玉県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする