卓上の調味料ゾーンにマヨネーズがある。私はマヨラーだが、餃子に付けとうとは思ったこともない。何に使うのだろうか…。首を傾げていると、一式運ばれてきた。
「焼餃子はマヨネーズと七味がオススメです。水餃子は味がついていないのでしょうゆ、酢などを直接椀にかけてレンゲでお召し上がりください」。
焼餃子とマヨ七味。マヨ七味はするめでは定番だが、餃子は初めてである。郷に入らば郷に従う。
マヨ七味を作成し、焼を箸にとり、つけて口に運ぶ。……。うむ。なるほど。軽くうなずきながら、小皿にいつもの醤油・ラー油・にんにく等を駆使して王道ダレ製造に励む。
水餃子は緑色で何かの野菜が練りこまれているのだろう。ツルン、モチモチで旨し。しかし、スープではなく単なる白湯。醤油、ラー油、酢をぶち込んだだけなので餃子のみを満喫する。
宇都宮駅前に乱立する餃子店の中でも存在感を放っているのが<健太餃子>。ある遅い昼、健太餃子ランチが記されたA型看板に惹かれた。焼き健太5ヶ、スープ一口健太3ヶ、ライス、漬物2種で450円とある。
ランチのライスを大盛に。焼き上がるまでの間、メニューに目を通す。焼き、揚げ、水といった調理方以外にも様々な具が異なる焼餃子が12種類ほどある。他にも餃子系創作メニューも充実している。一人よりも、大勢ならより楽しめそうだ。
ブツ降臨。小皿に醤油とラー油を垂らす。いつも通り私は前半戦はこの2調味料で楽しみ、後半戦に酢を加える。
まずはスープ餃子。胡椒をパラリし、啜る。……。これだけで極上のスープである。餃子も肉の旨味が詰まっている。
焼餃子は焼きが少々甘い気がした。箸にとってタレにチョン付けし、口に運ぶ。……。噛み切った断面から肉汁がピュッと飛び出した。スマホに直撃した。慌ててティッシュで拭き、今度は冷静に味わう。
……。焼きの甘さは関係なかった。極上かつ王道である。ニンニクもしっかり効いている。すかさずライスで追いかける。餃子とライスの相性は無敵級の一つ。盤石である。
ライス大盛が思いのほか多かった。餃子が無くなってもライスが残っている。漬物2種を投下し、ワシワシと飲むように喰う。ノドを押し広げる。スープで流し込む。快感である。お会計はライス大盛で500円。しかも税込である。今度はどの‘健太’を攻めようか。

マヨ七味で味わう不思議な餃子。

ライス大盛で500円。

頼もしい店構え。