ある秋の昼。夕方ミッション迄時間に余裕が生まれ、西川口駅前ではなく少し足を延ばしてブラブラ。ふと気づけば戸田市との市境に屹立する<ララガーデン>へ。
館内をフラフラ。本屋に立ち寄り、そういえば数か月前にこの施設内で一人焼肉食べ呑み放題に挑んだことを思い出す。リベンジしようとは思わない。
館内にラーメン店は2軒ほどあったように思うが、私の心は騒がなかった。久々に回転すしに飛び込み、何枚かツマむか……。しかし、クールでハイパーなシステムに呆然である。
注文にまごつきながら常連らしきお隣の振る舞いを盗み見て好みを捕獲。何枚か平らげる。〆はどうしようか……。ボタンをいじっていると「尾道ラーメン」とある。
尾道といえば、広島。尾道ラーメンは背脂醤油系で有名。私は尾道未踏だが、どこかの街で啜った記憶はボンヤリとある。値段は380円(税別)。立ち蕎麦価格というお得感。「平打ち麺」「鶏がらと醤油をベースに煮干し・昆布の出汁を合わせた背脂入りスープ!」。胸躍るキャッチだ。
川口で、尾道。それもまた一興。ブツが流れてきた。フタを開ける。……。あまりの漆黒ぶりに驚嘆。卵の黄身が眩しい。しかし、少々写真と異なるビジュアル。背脂もあまり浮いていない。
出汁を啜る。……。超濃厚な和風だしである。中華よりかなり和に寄せている。麺は歯ごたえよくツルツル。量は少なめだが、寿司の〆としては充分。最後まで呑み切った。

●凪「すごい煮干つけめん特製」@大宮駅前
昼ラーメンを啜るべく、大宮駅前をブラブラして視界に入ったのが「凪」。煮干し系の有名ラーメン店である。券売機スタイルなのだが、システムが複雑で全くよく分からず何故かつけ麺を押してしまう。店内は慣れていない私のようなアナログ客で混乱している。
席は一人一人仕切られており、水は蛇口からひねる。タッチパネルで細かな注文を確定させていく。麺大盛、味濃い目、その他はよく分からんが普通。値段は1150円というハイスコアだ。
目の前に謎のPOPがあった。「ラーメンの飛行ルートに荷物を置かないでください」。
……。ラーメンの飛行ル―ト?文字が頭に入ってこない。何のことだ?
しばらくして、ぐいーんと目の前につけめんが滑ってきた。確かに「飛行ルート」だが、苦笑。回転すしのどこかの飛んでくるシステムの応用なのだろう。効率的なのかどうかよく分からぬ。 濃厚煮干しが効いている。旨しだが、量がすごい。
早めに割スープをもらう。ここだけはタッチパネルを一切使わず店員さんにお願いし、店員さんに器を渡し、スープを注いで直接持ってきてくださる。初めて人間の温かさを感じた。ネギ足しますか?という人間からの直接の問いかけも嬉しい。
残った麺と半熟卵をぶち込んでラーメンに確変。2度楽しめるのでオススメである。

●はましょう「煮干しらーめん」@北朝霞駅高架下
JR北朝霞駅高架下の深夜まで営業しているラーメン店。何度か啜ったが、個人的には「煮干しらーめん」に深くハマる。
透きとおったタイプではなく背脂濃厚系だが、煮干し風味もしっかり広がっており見事な出来栄えである。たっぷりと呑み喰いした後でも、ラーメンは別腹。煮干し系はなおさら。和風スープに麺がたまたま入っていると思えば、罪悪感も霧消する。しじみラーメンも気になる。

●天亀そば「煮干しラーメン」@西川口駅前
立ち食いそば屋でもラーメンを取り扱っている店は少なくない。それほど気合が入ってる店は極めて少ない。そんな中、思いっきりプッシュしているのが西川口駅西口真ん前の<天亀そば>。24時間営業だが、「煮干しラーメン」は昼11時以降限定で売り切れ御免である。
私は煮干し系を愛してやまぬ。この店の煮干しラーメンは以前啜った際、刮目の旨さ。専門店より旨いのに値段は380円という立ち蕎麦価格。遅い時間は売り切れて出会えない。
ある秋の夜中。運よく煮干しラーメンが残っていた。迷わずスイッチオン。2分もせずに着丼。湯気の香りが煮干し風味たっぷり。まずはスープ。……。極上である。具もしっかりしている。スープ1滴の残せない。秋の夜長の極上の一杯である。

(付記)
このバカブログをご笑覧下さっている銀河系30名ほどの紳士淑女の皆さま、2018年もありがとうございました。ほぼ毎年、1年の最後の更新は年越しそばを意識して「麺」ネタでございます。私は北海道美唄市で捕獲した「美唄やきとり」の真空パックを、同じく美唄の名店「福よし」(行ったことありませんが)の『濃厚鶏だしそば』(インスタント麺)にぶち込んで年越しいたします。この組合せは2年連続。皆さまにとって、2019年もステキな年になりますように。このバカブログも細々と続けていきますので、これからも御贔屓に!