<バルもん>。寄居屈指の人気店<正喜バル>が手掛ける鉄板焼中心の居酒屋である。寄居駅に近いマニアックな路地にあった料亭を全面改装。外観も内装もほぼ原形を留めていないほどリニューアルされた。
唯一変わっていないのが、この店の屋上。ロケーションがとにかく素晴らしい。その半年前、私は一目惚れ。2018年3月までに借り手が見つからなければ私が借りようとしたほどだ。
店舗内装、キッチンの見せ方……。オーナーのセンスが随所に感じられる。U田タウンマネージャーの同級生であるオーナー氏はまだ30代だが、現在はパン屋を新たに出店するため修行中という。素晴らしい男である。寄居に風穴どころか革命を起こしつつある。
2018年9月中旬、<バルもん>のレセプションに10人でお招き頂いた。キンキンに冷えたカールツバーグの生がスィーっと喉に飛び込む。
サラダ、ポテトフライ、お好み焼、そば焼、いかワタ炒め、牛タン、寄居ポーク……。専門店の巨大鉄板ゆえに作り出されるプロの妙味。2階の座敷も鉄板焼き仕様だ。
神戸新長田人だった私にとって鉄板こなもんは日常の風景だが、卓上に鉄板がある光景は寄居では珍しいのかもしれない。
生を数杯飲んだ後、ジントニックをメガジョッキに入れてもらう無法ぶりを発揮。さっぱりと爽やかで旨いが、チューハイやハイボールと異なり、ジントニックはメガサイズで呑むものではないと反省する。
大満足で店を出る。寄居滞在時の選択肢が増えてうれしい限り。歩いてお得な町・寄居。チャレンジできる町・寄居。駅前まで30秒ほど歩き、寄居訪問時は2回に1回は通っている<金太郎>でホッピー。ちなみに2回に1回のもう一つは、隣接する<金之助>だ。
秩父鉄道終電に乗り、熊谷で乗り換える。熊谷で缶ビールを捕獲し、ガラ空きの列車で煽る。大宮到着23時30分。ホテルに荷物を預け、深夜2時半までさらに鯨飲。
翌朝。こってりした二日酔いである。ユニットバスに湯をはり、少しでも酒を抜く。その日の夜は、岩手県大槌町でミッション。それまでに復活せねばならない。
そんなコッテリな体調の日の早めの昼は、大宮の‘ナンギン’でつけ麺のアツモリ。大宮駅構内にも巨大看板が設置されている店である。全国一有名なラーメン屋かもしれぬ池袋T勝軒のオヤジさんの最後のお弟子さんの店らしい。
時間は11時ごろだったが、あっという間に満席に。私はつけ麺よりも普通のラーメンを好むが、つけ麺がウリの店でそれを頼まぬ蛮勇を小物の私は持ち合わせていない。
チャレンジできる街・埼玉。起業しやすい街・埼玉。若者もシニアも失敗を恐れずどんどんチャレンジ起業・出店し、夢をかなえて「黒帯」を締めようではありませんか。
生まれ変わり。
面影あまりなし。
絶景の屋上。
生ビール、無敵。
鉄板焼屋らしい絶品。
最後は大宮で深夜2時。