2018年11月11日

第2072夜:ラーメン曼荼羅【宮古(岩手)】

 曼荼羅。主神を他の神々が幾重にも囲むようにデザインされた密教の図像である。張り巡らされた結界のようにも見える。

 日中は暑いが夜は涼しさを感じさせる三陸宮古の夜。末広町ミッション終了後、6人で<のり平>カウンターに陣取る。時間も遅かったので悠々と座ることができる。

 ホッピーとウィスキーを鯨飲した後、3人で<myフレンド>。お通しは茹でただけのとうもろこし。豪快過ぎるブツをかじりながらアヅマハイボール(超濃いめ)鯨飲。2か月ぶりの宮古への帰還を心の底から満喫する。

 翌日。ド二日酔いだがカキモノが溜まりに溜まっている。ひたすらホテル缶詰PC猿打。その日のミッションは19時からゆえ、少しでもキーを叩かねばならない。

 14時前、少し空腹を覚えた。外は暑いが、どんなに暑くても二日酔いの翌昼は煮干し香る宮古ラーメン。これに勝る特効薬は宇宙に存在しない。

 ホテルを出る。30分以内に戻りたい。よってホテルから2分以上歩きたくない。末広町方面の名店を断念。ホテルのある中央通近辺は<たらふく>定休日、<ぴかいち亭>は休業中。よって久々に<あんばいや>へ。すぐ近くの<紅梅食堂>も暖簾出ていたが、10秒ほど<あんばいや>の方がホテルに近い。

 かなり久しぶりである。メニューを見る。ラーメン550円、ワンタンメン600円、チャーシューメン650円、チャーシューワンタンメン700円。50円刻みだが、基本系にわずか150円追加するだけでチャーシューが増し、ワンタンが追加される。これを頼まぬ作戦はない。

 岩手日報を読みながらぼんやり待っていると、ブツ降臨。透き通ったクリアな宮古ラーメン。スープを啜る。……。煮干し風味は幾分抑え目だが、生姜がほのかに効いている(気がする)。旨く、重層的。味わい深い。ド二日酔いの肝臓に染み込む。

 麺を啜る。おそらく自家製のちぢれ細麺。かん水は抑えてクリアな味わい。歯ごたえもノド越しも完璧。鉢いっぱいに広がるチャーシューはあっさりだがコクもある。

 夢中で啜り、チャーシューを噛みしめる。残りは放置プレイを施していたワンタンだけ。これをスープと一気に啜りこむ。

 放置プレイが効果的で、ワンタンがフヤけてトロミと柔らかさとスープを吸って旨さが増している。肉入りも嬉しい。

 宮古には夜営業のラーメン居酒屋が何軒かある。中央通の端には<五十五番>もある。魚菜市場にもラーメンがあり、その近くにも名店ひしめく。末広町周辺は言わずもがなだ。

 食品スーパーには宮古のツートップ・小笠原&ハニーの宮古ラーメンが様々な種類並んでいる。どれも外れ無しの絶品。お土産にも地方発送にも喜ばれること天のごとしである。

 三陸のラーメン天国・宮古。宮古セントラルホテルを首座に据えた中心市街地は、ラーメンの名店で隙間なく結界が張られている。この結界からは陶酔して抜け出せない。宮古セントラルホテルという須弥山を中心に、宇宙の仕組みを包括する宮古ラーメン曼荼羅である。

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<のり平>にて。

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<myフレンド>の豪快過ぎるお通し。

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白暖簾がシブい。

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王道のラインナップ。

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抜群です。

posted by machi at 20:34| Comment(0) | 岩手県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする