居酒屋のランチメニュー。私の昼は基本的に麺類が8割、1割がカツ丼またはカツカレー、そして残り1割が定食である。<Yよい軒>や<宮本むNし>ら定食専門チェーンよりも、居酒屋のランチを好んでいる。量も味も満足で、値段も安い。かなりお得である。
一般的に居酒屋のランチはサービスメニューである。つまり、儲からない。では、なぜ行うのか。夜の飲食に繋げるためである。昼は宣伝のようなものであり、ゆえに手抜きが見られない。夜に行ってみようと思わせなければ、それこそ徒労に終わるからだ。
居酒屋ランチで圧倒的な存在感とコスパを誇るのが<Sくら水産>。平日限定だが日替わりが2種類(魚系・肉系)があり、ライス、味噌汁、生卵、漬物が食べ放題。以前はさらにフリカケと味付海苔も食べ放題に含まれていた。様々な事情があったのだろうが、税込500円をキープしていることに最敬礼である。消費増税後の動向が気になるところだ。
この数年、日本中の駅前繁華街のド一等地に進出している24時間海鮮居酒屋(●●水産など)も熱い。1000円以下でかなりも満足感を得ることができる。
私の自宅事務所(神戸市須磨区の妙法寺駅前)近くは居酒屋が1軒だけ。ショッピングセンター内にあり閉店時間も速いが、ランチが安くてボリューム満点。味も申し分ない。
ある秋の午後。小倉駅付近で昼食を取ることに。駅構内のラーメン屋数店はさすがに飽きてきた。小倉滞在時の我が定宿は小倉駅の北側(新幹線口)。よって魚町や旦過から離れている。
ホテルへ向かう途中、これまた日本中で看板を掛け変えている<M利きの銀次>が視界に入った。小倉店は未踏だが、愛知県安城市で呑む際、2、3軒目としてよく利用した。昼ランチをやっているとは知らなかった。
飛び込む。13時だったが客は誰もいない。不安を覚えながら席につく。メニューを見る。
牛丼400円、シーフードカレー500円、日替わりの値段は忘れたがトンカツか唐揚だった。定番の定食はマグロ系や焼魚系が大充実。ライス、味噌汁食べ放題という剛毅さである。
「ミックスフライ定食」を選択。880円。居酒屋ランチゆえ悠々と煙草を吸いながらぼんやりしていると、ブツ降臨。エビフライ2本、魚フライ2ヶ、コロッケ1ヶを軸に、冷奴、小鉢、漬物がわきを固めている。ライスと味噌汁はすでに大盛だ。
ソースを垂らし、ワシワシ飯をかきこむ。旨し。十分なボリュームゆえ、ライスお替りにたどり着かなかった。これから小倉新幹線口のホテルに滞在する際の昼は、この店にしよう。そして、夜も一軒目に訪れてみよう。しかし、昼からビールを飲んでしまいそうになる危険性もたっぷりとはらんでいる。
我が自宅近くの昼ランチ。この内容でたしか600円程度。
<さくら水産>の500円ランチ。
<目利きの銀次>の定食。
(付記)
翌日の昼もこの店へ。「まぐろ定食」、おいしゅうございました。