ある2月の夜。愛知県豊川市役所の漢たち&諏訪町再開発商業ビル「プリオ」管理会社オールスターズと私が愛してやまぬ<一本屋>屋外特設会場で懇親会が開催された。今回は「鶏すき焼」と「豚しゃぶしゃぶ」。凄まじい量である。鶏すきは生卵で、豚しゃぶはポン酢で。生のギガジョッキで始め、2杯目以降はハイボールのギガ。楽しく美味しい夜が更けていく。
プリオ紅一点のO田女史が帰宅され、テント内はオトコ汁100%状態に。いきなりド下ネタモードに確変する。
プリオは再来年(2020年)に30周年を迎える。周年に向けて様々な企画を今から仕込まねばならない。プリオのトップが、女子スピードスケートで見事金メダルを獲得した日本選手団主将を呼びたいと叫びだした。日本中を感動と涙の渦に巻き込んだ男子フィギュアスケート金メダリストよりも「K平さんがいい」と言ってきかない。
ギャラはいくらか分らぬがH生選手よりはコスト下がりそうだ。プリオの記念すべき30周年。それぐらい奮発せねばならない。2年後ならハードルも下がりそうだ。しかし、お呼びしたところで、何をしていただくのか。すわポンの着ぐるみに入ってもらうのか。
一般的にはトークショーだろう。では、誰がそのお相手をするのか。……。私は立候補した。ギャラをもらうどころか、その年の1年間の勉強会ギャラを無償にするという条件で。即座に採用されてしまった。
K平選手の大ファンであるプリオのトップにも喜んでいただきたい。しかし、ガハハ親父の下ネタをぶつけさせるわけにはいかない。以下、妄想シュミレーションである。
アヅマ「K平選手、本日はありがとうございました」。
K平選手「どういたしまして。楽しかったです」
アヅマ「では、最後に、あの、ちょっとポーズが何かを決めていただいていいですか?」
K平選手「……?」
アヅマ「3人で並んで腰に手をやっているみたいな…パシュートです!」
K平選手「……。私はパシュートに出場していませんが」
アヅマ「まあまあ、そうおっしゃらず。ややこしいクライアントさんからの要望なので」
とりあえず呑み食いで酔っ払っているオヤジ3人にパシュートポーズを決めてもらった。……。何か違和感があるのだが、気のせいだろう。「夜の新種目・酔っ払い男女混合パシュート」開催は確定。K平選手は真ん中がよいだろう。
それから2日後。22時ごろ神戸の自宅のたどり着いた私は、すぐにTVのスイッチを入れた。ちょうど冬季五輪女子パシュート決勝の真っ最中。見事金メダルを獲得したシーンをライブで見ることができた。
選手たちの爽やかな笑顔とやりきった爽快感、嬉し涙を観ていると、2日前に豊川で開催決定した夜の新種目、なぜか「開催してはいけないな」という気分に駆られた。

模擬実演。違和感を感じるのは何故だろう。

豚しゃぶと鶏すき。

屋外特設会場にて。