<安芸>。いかにも広島風の屋号の店が北九州小倉の黄金町に屹立する。広島風お好み焼と豊富な鉄板焼がウリの超絶人気店である。北九州市内では黒崎と門司にもあるらしい。
ある冬の夜。黄金町商店連合会青年部&市&女子大生とこの店に向かった。私のリクエストである。どうしても広島焼が食べたかったのである。
私はグルメ漫画コレクターである。『乱歩の食卓』という作品の第2巻で広島焼が取り上げられていた。しかも、そばではなくうどんだった。大阪焼、広島焼と肩を強引に並べる神戸長田焼の聖地・新長田で生まれ育たった私は新長田以外でお好み焼を食べたいとはこれまで1度も考えたことなかったが、猛烈に惹かれた。そばではなく、うどんのミックス焼を。
カウンターにズラリと陣取り、生で乾杯。私は2杯目からは瓶に切り替え。店長が感動するほどの手際を見せつけながら目の前で調理。思わず見とれるコテさばき。エノキベーコン、牡蠣チーズ、茄子チーズ、ウィンナー炒め、牛玉……。どれも絶品の熱々。夢のひと時だ。
うどんミックス焼が目の前に。私はオ●フクよりも新長田の地ソース「ばら」が我が産湯でありソウルソース。マヨネーズは使わず「どろ」を加えるのだが、ここは広島風に。オタ●ク&マヨ。取り皿は使わず、コテで直喰。
フーフーしながら口を大きく開けて運ぶ。……。火傷しそうな熱さが口内で猛威を振るった後、様々な具がハーモニーを奏でだした。うどんのモチモチが追いかけてきた。甘目の●タフクとマヨネーズのコクが優しく包み込んでくる。
初の広島焼うどんミックス、ドハマリしてしまった。マヨネーズが鉄板で少し焦げるとジャンク性が加速する。1枚は多いので半分サイズを頬張ったが、1枚でもペロリだっただろう。
青年部のN川氏&M田氏と鍛治町へ。私にとっては2日連続の<ムーランルージュ>へ。話題は仮想通貨。私は新聞で用語しか知らず、ド素人である。
お二人とも思いっきり仮想通貨トレーダーだった。しかもN●M流出をまともに喰らっていた。身近で挑んでいる方と初めて邂逅。かなり興味深い。宝くじよりもはるかに夢あり。
しかしお二人とも実業をしっかりされている(弁当屋・カレー屋)。このあたりのさじ加減が絶妙である。私ならシゴトをすべて放り出し引き籠ったままPC画面で一喜一憂していることだろう。
マスターが〆のうどんを運んできた。わかめたっぷりである。先ほど広島焼うどんミックスを腹に入れたばかりだったが、温かい汁モノうどんはベツバラの旨さ。
二日連続のマスター日替わりうどん。仮想ではないリアルな現実が私の心と胃袋を満たす。カロリー摂取過多が現実ではなく仮想ならもっとシアワセなのだけど。
黄金町の皆さまと。
絶品の数々。
二日連続のムーラン〆
2018年04月30日
2018年04月29日
第1937夜:マンデーナイトフィーバー【小倉(北九州)】
小倉商人塾。北九州市小倉地区の旦過市場&黄金地区商店連合会の主に若手商業者の皆様が集われた勉強会である。
全8回の研修で、竹田市副市長閣下、戸越銀座商店街専務理事様、M井まちゼミ征夷大将軍、健軍商店街前理事長様、六角橋商店街会長様、日本最強の商店コンサルタントN山先生という錚々たる顔ぶれが講師を努められた。流浪のヨゴレまちづくり屋の私は第7回目のお手伝いを仰せつかるという光栄に恵まれた。
黄金地区と御縁をいただく4年、旦過市場とは3年になる(2018年1月時点)。よって塾生はほぼ知り合い。毎週のようにお会いしている御仁もおられる。お互い今更感が強く私も照れ臭かったが、何とかオトコ芸者としての役割は果たせたように感じる。
冒頭の全国商店街支援センター社長様の圧巻の激励の後、私の出番。終了後の意見交換が興味深かった。旦過と黄金。小倉地区の2大市場商店街がお互いの良さを引き出しあう面白さ。T中コーディネーターの仕切りも盤石だ。オブザーバーも大物揃いで緊張感も漂っている。
終了後、20人ほどで懇親会。会場は旦過の<まんねん>。私も頻繁に足しげく通っている。ただし私のお気に入りメニューはハムカツ、赤ウィンナー、ハムエッグ、ミンチカツと非常に偏っている。この日はまさかのコース料理。そんな荒業があったとは。
ごま鯖、鯨ベーコン&おばけ、蟹身、刺身(カワハギ肝和・蛸など)、ステーキ、ミンチカツ、鉄火巻、粗汁……。どれも旨すぎ。最初は生、ハイボールでつなぎ、後半は全力で熱燗と対峙する。気づけば23時半。閉店時間だ。
外は極寒。M渡アニキと<ムーランルージュ>へ。1週間ぶりである。毎週のように通っている。入ろうとするとカギが閉まっている。おや、もう閉店か……。奥から音が聞こえ、ドアが開く。客もはけてマスターは閉めようとしていたのだろうが、快く入れて下さる。
アニキのプレミアム焼酎をロックでガバガバやりながら、自家製らしいハムを肴にする。マスターも交え3人で談笑していると、うどんが降臨。冷や麦のような細さだが、ツルツルと腰があり出汁も絶品。トッピングのハムとゆで卵が泣かせる。夢中で熊啜。麺1本、汁1滴残さず我が胃に消えた。
25時。酒とうどんと楽しい懇親会で体も心も暖まったからかあまり寒さを感じない。コンビニに立ち寄る。チューハイとポケットバーボンを捕獲。そして、満腹なのに肉まんも1ヶ。
氷点下の小倉の夜。湯気が顔に煙る肉まんを頬張りながらホテルに戻るべくトボトボと歩く。旦過と黄金の商業者たちのディスカッションを思い出す。マンデーナイトフィーバー。気分はピザを重ね食いしながらNYの夜を歩く40年前のト●ボルタである。
まんねん全席。料理はほかにもまだたっぷり。
いつものムーラン全席。多謝。
全8回の研修で、竹田市副市長閣下、戸越銀座商店街専務理事様、M井まちゼミ征夷大将軍、健軍商店街前理事長様、六角橋商店街会長様、日本最強の商店コンサルタントN山先生という錚々たる顔ぶれが講師を努められた。流浪のヨゴレまちづくり屋の私は第7回目のお手伝いを仰せつかるという光栄に恵まれた。
黄金地区と御縁をいただく4年、旦過市場とは3年になる(2018年1月時点)。よって塾生はほぼ知り合い。毎週のようにお会いしている御仁もおられる。お互い今更感が強く私も照れ臭かったが、何とかオトコ芸者としての役割は果たせたように感じる。
冒頭の全国商店街支援センター社長様の圧巻の激励の後、私の出番。終了後の意見交換が興味深かった。旦過と黄金。小倉地区の2大市場商店街がお互いの良さを引き出しあう面白さ。T中コーディネーターの仕切りも盤石だ。オブザーバーも大物揃いで緊張感も漂っている。
終了後、20人ほどで懇親会。会場は旦過の<まんねん>。私も頻繁に足しげく通っている。ただし私のお気に入りメニューはハムカツ、赤ウィンナー、ハムエッグ、ミンチカツと非常に偏っている。この日はまさかのコース料理。そんな荒業があったとは。
ごま鯖、鯨ベーコン&おばけ、蟹身、刺身(カワハギ肝和・蛸など)、ステーキ、ミンチカツ、鉄火巻、粗汁……。どれも旨すぎ。最初は生、ハイボールでつなぎ、後半は全力で熱燗と対峙する。気づけば23時半。閉店時間だ。
外は極寒。M渡アニキと<ムーランルージュ>へ。1週間ぶりである。毎週のように通っている。入ろうとするとカギが閉まっている。おや、もう閉店か……。奥から音が聞こえ、ドアが開く。客もはけてマスターは閉めようとしていたのだろうが、快く入れて下さる。
アニキのプレミアム焼酎をロックでガバガバやりながら、自家製らしいハムを肴にする。マスターも交え3人で談笑していると、うどんが降臨。冷や麦のような細さだが、ツルツルと腰があり出汁も絶品。トッピングのハムとゆで卵が泣かせる。夢中で熊啜。麺1本、汁1滴残さず我が胃に消えた。
25時。酒とうどんと楽しい懇親会で体も心も暖まったからかあまり寒さを感じない。コンビニに立ち寄る。チューハイとポケットバーボンを捕獲。そして、満腹なのに肉まんも1ヶ。
氷点下の小倉の夜。湯気が顔に煙る肉まんを頬張りながらホテルに戻るべくトボトボと歩く。旦過と黄金の商業者たちのディスカッションを思い出す。マンデーナイトフィーバー。気分はピザを重ね食いしながらNYの夜を歩く40年前のト●ボルタである。
まんねん全席。料理はほかにもまだたっぷり。
いつものムーラン全席。多謝。
2018年04月28日
第1936夜:ケンタッキーコーヒー【寄居(埼玉)】
アイリッシュコーヒー。熱いブラックコーヒーにウィスキーをゴボリと注いだものである。大学生の頃、著名カヌーイーストの旅エッセイに夢中になり、その影響で寒い冬の慰みとしてよく呑んだものである。インスタント+激安ウィスキーでしたが。
埼玉どころか日本中が記録的寒波と積雪に襲われた2018年1月下旬の夜。秩父の玄関口・寄居は雪少ないがやはり極寒。毎月どころか毎週通っている気分の<金之介>へS山氏とN野氏と。私は寒くて最初から熱燗2合をひたすらお代わり。
山盛りポテトフライや辛味噌ダレを塗った焼トンを満喫しながら話題は森羅万象に華が咲く。普段の寄居呑み会は電車の都合で30分3杯勝負が基本だが、この夜は多少余裕があった。しかし2次会に行く時間はない。
22時頃お開きに。その夜の私の宿は朝霞台ではなく西川口。東武東上線終電なら乗換を含めて軽く2時間を超えるが、秩父鉄道にて熊谷・大宮乗換なら22時過ぎに出ると90分強で辿り着く。ちなみにどちらの路線を使ってもこの時間帯の東京方面行はガラガラだ。
寄居駅および駅周辺にコンビニも売店もない。酒が入るとPC叩く気分が滅失する。ミステリを読むにしても普通電車とはいえ酒がほしい。いつも呑み足りない気分に苛まれる。その夜はそれを見越し、途中のコンビニでバーボンのポケットサイズを買おうとしたらフルボトルしか売っていなかった。やむおえぬ。
22時10分、秩父鉄道乗車。S山氏はわずか1駅ゆえ2、3分で下車だが、N野氏とは大宮まで1時間ほど一緒。氏に駅ホームでブラックの熱い缶コーヒーを買うように指令を出した。
超絶ガラ空き車両で氏に何口か珈琲を飲むように促す。少し減ったところで、私が持参していたバーボンをゴボリと注いだ。アイリッシュコーヒーならぬ「ケンタッキーコーヒー」の完成である。
バーボンの甘味がブラックコーヒーに馴染み、極上に昇華する。私はウィスキーよりバーボンを注ぐ方が珈琲には合うような気がする。
N野氏はケンタッキーコーヒー童貞のようである。氏は半信半疑っぽく試された。……。リアクションが素晴らしい。旨さに唸っている。私は720ミリリットル瓶をラッパ呑み。
熊谷で乗り換える際、氏はさらに缶コーヒーを追加購入。ふたたびゴボリと注いでやる。寒さを吹き飛ばす冬のホットカクテル。
はたから見ても若手イケメンのN野氏は爽やかに缶コーヒーを飲んでいるようにしか見えない。ただし隣の私はバーボンの瓶ごとラッパ呑みなので爽やかさ皆無の異様なアル中オヤジオーラを放ってしまっているけれど。
最安値フルボトルバーボンを缶コーヒーに挿入。
終電前の30分3杯勝負。
埼玉どころか日本中が記録的寒波と積雪に襲われた2018年1月下旬の夜。秩父の玄関口・寄居は雪少ないがやはり極寒。毎月どころか毎週通っている気分の<金之介>へS山氏とN野氏と。私は寒くて最初から熱燗2合をひたすらお代わり。
山盛りポテトフライや辛味噌ダレを塗った焼トンを満喫しながら話題は森羅万象に華が咲く。普段の寄居呑み会は電車の都合で30分3杯勝負が基本だが、この夜は多少余裕があった。しかし2次会に行く時間はない。
22時頃お開きに。その夜の私の宿は朝霞台ではなく西川口。東武東上線終電なら乗換を含めて軽く2時間を超えるが、秩父鉄道にて熊谷・大宮乗換なら22時過ぎに出ると90分強で辿り着く。ちなみにどちらの路線を使ってもこの時間帯の東京方面行はガラガラだ。
寄居駅および駅周辺にコンビニも売店もない。酒が入るとPC叩く気分が滅失する。ミステリを読むにしても普通電車とはいえ酒がほしい。いつも呑み足りない気分に苛まれる。その夜はそれを見越し、途中のコンビニでバーボンのポケットサイズを買おうとしたらフルボトルしか売っていなかった。やむおえぬ。
22時10分、秩父鉄道乗車。S山氏はわずか1駅ゆえ2、3分で下車だが、N野氏とは大宮まで1時間ほど一緒。氏に駅ホームでブラックの熱い缶コーヒーを買うように指令を出した。
超絶ガラ空き車両で氏に何口か珈琲を飲むように促す。少し減ったところで、私が持参していたバーボンをゴボリと注いだ。アイリッシュコーヒーならぬ「ケンタッキーコーヒー」の完成である。
バーボンの甘味がブラックコーヒーに馴染み、極上に昇華する。私はウィスキーよりバーボンを注ぐ方が珈琲には合うような気がする。
N野氏はケンタッキーコーヒー童貞のようである。氏は半信半疑っぽく試された。……。リアクションが素晴らしい。旨さに唸っている。私は720ミリリットル瓶をラッパ呑み。
熊谷で乗り換える際、氏はさらに缶コーヒーを追加購入。ふたたびゴボリと注いでやる。寒さを吹き飛ばす冬のホットカクテル。
はたから見ても若手イケメンのN野氏は爽やかに缶コーヒーを飲んでいるようにしか見えない。ただし隣の私はバーボンの瓶ごとラッパ呑みなので爽やかさ皆無の異様なアル中オヤジオーラを放ってしまっているけれど。
最安値フルボトルバーボンを缶コーヒーに挿入。
終電前の30分3杯勝負。
2018年04月27日
第1935夜:アイスバーンでダンダダン【蕨(埼玉)】
アイスバーン。2018年1月下旬、関東だけではないが日本列島が記録的寒波に襲われた。埼玉県内はどこも雪が積もっている。それが中途半端に溶けてアイスバーンでツルツルに。
そんな日の夜に埼玉県蕨市へ。本屋でグルメ系コミックと『ラーメンウォーカー埼玉版』購入。それにしても寒い。4年前にもこれぐらい積もったそうだが、私にとって体感温度は北海道より寒い。ミッション先の集会場がある公園も積雪。誰も足を踏み入れていない新雪ゾーンもある。そこは踏みしめるとキュッ、キュッだが、他のアスファルト上は歩きたくない。
この日は北九州から羽田空港経由で蕨へ。前日ならアウトだったし、新幹線も乗客は車内泊したことが大きなニュースに。私はこの数年日本中を飛び回っているが絶妙のタイミングで交通トラブルを回避している。交通事情によるキャンセルはこれまでゼロ記録を更新中だ。
震えながら、小便ガマンしながらのミッション終了後、5人で駅前の餃子居酒屋<ダンダダン>へ。呑み放題1200円という破壊力が頼もしい。だが、それよりも何よりもまずはトイレに駆け込むことからスタートだ。
1杯だけ生に、以降は熱燗に切替。焼餃子、大ぶりのプリプリで肉汁たっぷり。タレに付けなくても味が充分である。しかし、ラー油をたっぷり垂らした酢醤油で攻めてしまうのは人間の業。水餃子もスープの旨みを吸ってツルンツルン。そして、熱燗。内臓から温まってきた。
明太子を和えたタラモサラダも旨いが、付け合わせの餃子の皮せんべいが妙に旨い。もやしの肉味噌炒めも箸が進む。かなりの満足感だ。
90分以上熱燗をやり続けると、ノドと食道あたりがぽってりとしてくる。そこで、冷えたプレーンチューハイ。甘さゼロのスッキリ感が体すべてをリセットする。
呑み放題の力強さを思い知らされたお会計後、極寒の外へ。心なしか先ほどよりは暖かく感じる。素敵な仲間と旨い餃子と熱燗が私の体と心を温めてくれる。
T窪氏に改札でお見送りいただき、電車で1駅の西川口へ。あまりの寒さに駅前風俗街も呼び込みすら見かけない。こけぬよう慎重にアイスバーンをかわし我が定宿へ。暖房をガンガンにかけ、着替えてバーボンをラッパでグビリとやる。五臓六腑に熱が灯る。
リュックからラーメンウォーカーを取り出してパラパラ。満腹だが、啜りたい。しかし、あまりの寒さに外に出たくない。普段ならラーメンの誘惑はすべてにおいて勝ってしまうのだが、この夜だけはラーメンも完敗。
部屋でオトナしくグルメコミックを読みながら空腹を紛らわすためにバーボンをヤる。ところが、さらに腹が減ってしまい外に出たくなる。しかし、外に出たくない。こけたくない。しかし、汁モノが啜りたい。そんな葛藤に夜中1時まで部屋で一人で苦しんだ。
冷え込む蕨駅前。
ミッション会場も積雪。
駅前の餃子居酒屋。ここ、大好き。
溢れる肉汁。
深夜営業のラーメン屋にほど近いホテルで深夜に読むもんじゃぁありません。
そんな日の夜に埼玉県蕨市へ。本屋でグルメ系コミックと『ラーメンウォーカー埼玉版』購入。それにしても寒い。4年前にもこれぐらい積もったそうだが、私にとって体感温度は北海道より寒い。ミッション先の集会場がある公園も積雪。誰も足を踏み入れていない新雪ゾーンもある。そこは踏みしめるとキュッ、キュッだが、他のアスファルト上は歩きたくない。
この日は北九州から羽田空港経由で蕨へ。前日ならアウトだったし、新幹線も乗客は車内泊したことが大きなニュースに。私はこの数年日本中を飛び回っているが絶妙のタイミングで交通トラブルを回避している。交通事情によるキャンセルはこれまでゼロ記録を更新中だ。
震えながら、小便ガマンしながらのミッション終了後、5人で駅前の餃子居酒屋<ダンダダン>へ。呑み放題1200円という破壊力が頼もしい。だが、それよりも何よりもまずはトイレに駆け込むことからスタートだ。
1杯だけ生に、以降は熱燗に切替。焼餃子、大ぶりのプリプリで肉汁たっぷり。タレに付けなくても味が充分である。しかし、ラー油をたっぷり垂らした酢醤油で攻めてしまうのは人間の業。水餃子もスープの旨みを吸ってツルンツルン。そして、熱燗。内臓から温まってきた。
明太子を和えたタラモサラダも旨いが、付け合わせの餃子の皮せんべいが妙に旨い。もやしの肉味噌炒めも箸が進む。かなりの満足感だ。
90分以上熱燗をやり続けると、ノドと食道あたりがぽってりとしてくる。そこで、冷えたプレーンチューハイ。甘さゼロのスッキリ感が体すべてをリセットする。
呑み放題の力強さを思い知らされたお会計後、極寒の外へ。心なしか先ほどよりは暖かく感じる。素敵な仲間と旨い餃子と熱燗が私の体と心を温めてくれる。
T窪氏に改札でお見送りいただき、電車で1駅の西川口へ。あまりの寒さに駅前風俗街も呼び込みすら見かけない。こけぬよう慎重にアイスバーンをかわし我が定宿へ。暖房をガンガンにかけ、着替えてバーボンをラッパでグビリとやる。五臓六腑に熱が灯る。
リュックからラーメンウォーカーを取り出してパラパラ。満腹だが、啜りたい。しかし、あまりの寒さに外に出たくない。普段ならラーメンの誘惑はすべてにおいて勝ってしまうのだが、この夜だけはラーメンも完敗。
部屋でオトナしくグルメコミックを読みながら空腹を紛らわすためにバーボンをヤる。ところが、さらに腹が減ってしまい外に出たくなる。しかし、外に出たくない。こけたくない。しかし、汁モノが啜りたい。そんな葛藤に夜中1時まで部屋で一人で苦しんだ。
冷え込む蕨駅前。
ミッション会場も積雪。
駅前の餃子居酒屋。ここ、大好き。
溢れる肉汁。
深夜営業のラーメン屋にほど近いホテルで深夜に読むもんじゃぁありません。
2018年04月26日
第1934夜:深夜2時の巨大オムライス【小倉(北九州)】
ある極寒の北九州小倉の夜。小倉中央商業連合会の旦那衆と鉄鍋餃子をツマミに議論白熱。2時間程度で焼酎のボトルが3本空に。2次会はの焼酎バーへ。ここでも議論白熱。
夜中1時。あられのようなぼた雪が降ってきた。寒い。冷え込んでいる。K松会長はタクシーで私を送ってくれようとされているが、ご指名のタクシーがない。
ブラブラしていると、露天商のオヤジに遭遇。会長とは友人のようである。「好きなだけ袋に詰めて」とオヤジに会長が申し付ける。いくらでも構わないとおっしゃる。そして、大量の飴やお菓子を紙袋に入れ、私に手渡した。お土産ということだ。
もう一軒という運びに。向かった先は<小倉食堂>。L字カウンターの小さな店だが、ママは洋食シェフのような作業着。K松会長は1年ぶりらしいが、秒殺で空白をママと埋めている。店に入った瞬間、ケチャップ系の何とも言えない食欲を掻き立てる香りが漂っている。
お客がどんどん入ってきだした。会長はお通しらしき惣菜をご自分で4種類ほど取り分けている。そして、グラスに氷が入った状態のみで渡された。
どうしたらよいか分からず戸惑っていると、カウンターの焼酎ボトルを自分で好きなだけ注ぐスタイルのようである。思わず目を見開いた。
様々な凝った料理をママは作っているようである。会長といろいろ話し込んでいると、オムライスが運ばれてきた。さらに目を剥いた。何という巨大さだ。
ゆうに米2合分はありそうだ。それがギッチギチに詰められ玉子にまかれている。ラグビーボールのようである。カレーライスは飲物であるという名言を聴いたことはあるものの、オムライスも飲物なのだろうか。
私はめったにオムライスを口にする機会はないが、実に旨そうである。しかし、この量。会長と取り分けるとはいえ、深夜2時前に腹に入れてよいシロモノではなさそうだ。ちなみにK松会長は小食である。食べる気はなさそうだ。
しかし、誘惑に抗えない。小皿にとりわけ、ウスターソースを垂らして口に運ぶ。……。思わず唸り声をあげた。壮絶な旨さ。焼けたケチャップのジャンキーな香りが薄焼玉子のマイルドさに絡みつく。熱々のオムライスを口に運び、すかさず焼酎ロックで追いかける。太陽と月、夏と冬、陽と陰。我が空気頭に粉雪がワルツを踊りだした。
深夜2時頃店を出る。ボタ雪が積もりだした。翌朝、羽田へ飛ばねばならない。無事フライトすることを祈りつつ、満腹の腹を摩りながら我が定宿へ向かう。頭にも雪が積もりだした。
そういえば前夜は<ムーランルージュ>でM渡アニキの超プレミアム焼酎をガバガバやりながら深夜1時ごろマスターが作ってくれた絶品焼きそばを思い出した。一向に痩せる気配はなく、膨張を続けているのは何故だろう。首を傾げながら雪の夜道を歩いた。
2次会にて。
独特のスタイル。
米2合のオムライス。
いただいたオミヤ。
夜中1時。あられのようなぼた雪が降ってきた。寒い。冷え込んでいる。K松会長はタクシーで私を送ってくれようとされているが、ご指名のタクシーがない。
ブラブラしていると、露天商のオヤジに遭遇。会長とは友人のようである。「好きなだけ袋に詰めて」とオヤジに会長が申し付ける。いくらでも構わないとおっしゃる。そして、大量の飴やお菓子を紙袋に入れ、私に手渡した。お土産ということだ。
もう一軒という運びに。向かった先は<小倉食堂>。L字カウンターの小さな店だが、ママは洋食シェフのような作業着。K松会長は1年ぶりらしいが、秒殺で空白をママと埋めている。店に入った瞬間、ケチャップ系の何とも言えない食欲を掻き立てる香りが漂っている。
お客がどんどん入ってきだした。会長はお通しらしき惣菜をご自分で4種類ほど取り分けている。そして、グラスに氷が入った状態のみで渡された。
どうしたらよいか分からず戸惑っていると、カウンターの焼酎ボトルを自分で好きなだけ注ぐスタイルのようである。思わず目を見開いた。
様々な凝った料理をママは作っているようである。会長といろいろ話し込んでいると、オムライスが運ばれてきた。さらに目を剥いた。何という巨大さだ。
ゆうに米2合分はありそうだ。それがギッチギチに詰められ玉子にまかれている。ラグビーボールのようである。カレーライスは飲物であるという名言を聴いたことはあるものの、オムライスも飲物なのだろうか。
私はめったにオムライスを口にする機会はないが、実に旨そうである。しかし、この量。会長と取り分けるとはいえ、深夜2時前に腹に入れてよいシロモノではなさそうだ。ちなみにK松会長は小食である。食べる気はなさそうだ。
しかし、誘惑に抗えない。小皿にとりわけ、ウスターソースを垂らして口に運ぶ。……。思わず唸り声をあげた。壮絶な旨さ。焼けたケチャップのジャンキーな香りが薄焼玉子のマイルドさに絡みつく。熱々のオムライスを口に運び、すかさず焼酎ロックで追いかける。太陽と月、夏と冬、陽と陰。我が空気頭に粉雪がワルツを踊りだした。
深夜2時頃店を出る。ボタ雪が積もりだした。翌朝、羽田へ飛ばねばならない。無事フライトすることを祈りつつ、満腹の腹を摩りながら我が定宿へ向かう。頭にも雪が積もりだした。
そういえば前夜は<ムーランルージュ>でM渡アニキの超プレミアム焼酎をガバガバやりながら深夜1時ごろマスターが作ってくれた絶品焼きそばを思い出した。一向に痩せる気配はなく、膨張を続けているのは何故だろう。首を傾げながら雪の夜道を歩いた。
2次会にて。
独特のスタイル。
米2合のオムライス。
いただいたオミヤ。