ある冬の夜。黄金町商店連合会青年部&市&女子大生とこの店に向かった。私のリクエストである。どうしても広島焼が食べたかったのである。
私はグルメ漫画コレクターである。『乱歩の食卓』という作品の第2巻で広島焼が取り上げられていた。しかも、そばではなくうどんだった。大阪焼、広島焼と肩を強引に並べる神戸長田焼の聖地・新長田で生まれ育たった私は新長田以外でお好み焼を食べたいとはこれまで1度も考えたことなかったが、猛烈に惹かれた。そばではなく、うどんのミックス焼を。
カウンターにズラリと陣取り、生で乾杯。私は2杯目からは瓶に切り替え。店長が感動するほどの手際を見せつけながら目の前で調理。思わず見とれるコテさばき。エノキベーコン、牡蠣チーズ、茄子チーズ、ウィンナー炒め、牛玉……。どれも絶品の熱々。夢のひと時だ。
うどんミックス焼が目の前に。私はオ●フクよりも新長田の地ソース「ばら」が我が産湯でありソウルソース。マヨネーズは使わず「どろ」を加えるのだが、ここは広島風に。オタ●ク&マヨ。取り皿は使わず、コテで直喰。
フーフーしながら口を大きく開けて運ぶ。……。火傷しそうな熱さが口内で猛威を振るった後、様々な具がハーモニーを奏でだした。うどんのモチモチが追いかけてきた。甘目の●タフクとマヨネーズのコクが優しく包み込んでくる。
初の広島焼うどんミックス、ドハマリしてしまった。マヨネーズが鉄板で少し焦げるとジャンク性が加速する。1枚は多いので半分サイズを頬張ったが、1枚でもペロリだっただろう。
青年部のN川氏&M田氏と鍛治町へ。私にとっては2日連続の<ムーランルージュ>へ。話題は仮想通貨。私は新聞で用語しか知らず、ド素人である。
お二人とも思いっきり仮想通貨トレーダーだった。しかもN●M流出をまともに喰らっていた。身近で挑んでいる方と初めて邂逅。かなり興味深い。宝くじよりもはるかに夢あり。
しかしお二人とも実業をしっかりされている(弁当屋・カレー屋)。このあたりのさじ加減が絶妙である。私ならシゴトをすべて放り出し引き籠ったままPC画面で一喜一憂していることだろう。
マスターが〆のうどんを運んできた。わかめたっぷりである。先ほど広島焼うどんミックスを腹に入れたばかりだったが、温かい汁モノうどんはベツバラの旨さ。
二日連続のマスター日替わりうどん。仮想ではないリアルな現実が私の心と胃袋を満たす。カロリー摂取過多が現実ではなく仮想ならもっとシアワセなのだけど。

黄金町の皆さまと。



絶品の数々。


二日連続のムーラン〆