ある関東の地方都市に滞在した日の翌日、どうしても長崎まで移動せねばならぬ。その夜は羽田に近い蒲田にホテルを取り翌朝の羽田便を予約していたが、欠航の恐れ増大。
ルート検索すると、何とか陸路で本日中に博多までは行けそうだ。飛行機とホテルのキャンセル代が惜しいがやむおえぬ。天候ごときで穴をあけられぬ。新幹線も普通席は飛行機振替客で満席。品川から博多まで5時間以上。こんな時こそ溜まったポイントでグリーン車だ。
<東武ストア>で食材を仕入れ(唐揚200gなど)、品川駅弁をツマミにダラダラ車内呑みしていたら意外と早く着いた気分に。博多駅前ホテルにチェックインして爆睡だ。
翌朝。長崎へ向かう特急は大幅に乱れている模様。しかも満席らしい。すかさず長距離バスに連絡。空席があった。すかさず予約を入れ、ホテルから徒歩2分の博多駅バスターミナルへ。朝昼兼用でターミナル地下の<牧のうどん>へ10時開店同時に突撃。一番乗りである。
コロッケうどんに生卵トッピング。顎が無くても啜れる柔らかさに目を細める。無料入れ放題のネギも鬼のようにぶち込み、ヤカン出汁も投入する。
高速バスは軽快に長崎へ。ほぼ定刻到着。台風がまもなく長崎へ直撃しそうな落ち着かない雰囲気でミッション終了。市のT中氏&T屋氏、T木タウンマネージャーの「3T」と<森山酒店>へ。角打ちっぽい立飲みだ。こんな路地に隠れ家があったとは。大人気店でひっきりなしにお客が。
これぞ角打ち系立ち飲みメニューに痺れる。赤ウィンナー、山葵とマヨネーズがたっぷり添えられたコンビーフ、クラッカーが添えられたサバカレー缶。最高である。途中からカップ酒(立山・菊水)に切り替え。2時間半もスタンディングしてしまう居心地の良さである。
風が強くなってきた。公共交通のお二人は帰路につき、T木TMと安全安心な日本三大横丁・思案橋へ。<武将門>カウンターでキープ焼酎を呑み切りニューボトル追加。2時間半立ちっぱなしだったのでコシが座ってしまう。
隣のカウンターグループがどなたかのお誕生日らしくバースデーケーキ登場。ハッピーバースディが店内から合唱。私も手拍子。私もその3か月前、長崎の秋田料理店<んだ>でバースデーケーキで祝ってもらったばかり。どなたかわかりませんが、おめでとうございます。
ラストは<なか川>。昼の会議でご参加頂いている思案橋の役員のお一人がこの店のママ。先ほどまでお客でにぎわっていたそうで、台風が近づいて客もはけ、一息つかれているところに飛び込んだ。壱岐焼酎をボトルで入れて話し込む。
ママさん絶好調。40年前と思しき美人時代(今もおキレイですが)のお写真を見せていただく。昼の会議中もこれぐらい話していただけたらなと感じていると、奥から香ばしいソースの香りが。巨大なお好み焼きを焼いて下さった。
私達は3軒目でしかも食べてきているので遠慮すると「サービス!サービス!」と豪快に笑い倒されている。ただ、山芋を異様に入れすぎてしまったらしく、お好み焼きは独自の進化を遂げた独特の食感と味わいだったが、実にジャンクでフワトロで妙に旨い。
翌朝。飛行機どころかJR九州在来線も朝から運転見合わせ。こんな時の最後の手段は高速バス。ネット検索し、8時の受け付け開始と同時にコールセンターへ。一発で繋がる。博多行きは走っているかお聞きすると、予定通り走行中という力強過ぎる返答が。ただし、JRからの振替組が殺到しているようだ。9時過ぎの便に空席一つ。予約をお願いする。
暴風の中、歩いてバスターミナルに向かう。かなり混みあっている。長崎から熊本、宮崎、鹿児島、別府など各ルートはすべて運転見合わせ。しかし、博多行きだけは遅れることなく予定通り。いやはや、もっている。快適バスに揺られながら一路博多へ。
無事到着。昨日ホークスが優勝したのに浮足立った気配ゼロ。駅構内のショッピングモールが台風のため全館臨時休業している模様。しかし、東へ向かう新幹線は力強く時刻通りに運行中。待つことなく乗車し、新神戸へ。かなり空いている。キャンセル続出なのだろうか。
神戸に軽快に辿り着く。5日ぶりに帰宅してたまった雑用を片付けていく。すると、飯塚のK保氏から停電のために新幹線が不通になったとメッセージが。いやはや、持ち過ぎである。

大人気角打ち。

最高。

思案橋の激シブスナック。

超絶ふわとろ。

景気に水差すバカ台風。

哀愁溢れる立ちすくみ。

<牧のうどん>。