すだち。徳島名産の柑橘類で、私が愛してやまない秋の風物詩である。
小雨降る9月上旬の夜、大阪府八尾市で朝から夜までタフな一日終了。自宅まで2時間。イッパイやらずにいられない。
普段から八尾でお世話になっている飲食店のFBを拝見すると、食材に秋の気配が濃厚に感じられる。秋刀魚、松茸……。この数年、私の初秋刀魚実食は日本屈指の秋刀魚水揚げ港・岩手県宮古市と決めている。松茸は私のようなヨゴレまちづくり屋には御縁なき高値の花。
私にとっての秋は「すだち」である。漢字変換して「酢橘」という字を当てていることを知る。檸檬ともカボスとも違うキュンとした高貴な香りと酸味。秋刀魚にも、漬物にも、焼酎にも、どんな食材にも合う。酢橘画像を拝見すると、胸がときめいて落ち着かなくなる。
超人気店<わっちょい>に一人で飛び込んだ。看板娘・I井嬢に日中八尾市内をブラブラしていると声掛けられたのも大きい。名前を憶えて下さることは最強のリピーター獲得手段だ。
生ビールをやりつつ、本日のオススメメニュー拝見。真っ先に視界に入ったのが「山形だだちゃ豆」。2015年度に10回以上山形県酒田市に通わせていただいた際に思いっきり満喫した秋の味覚だ。そして、鰹のたたきである。
程なくして超多忙な我が一人弱小会社の顧問・S藤先生がご来店。先生と乾杯し、だだちゃ豆を口に運ぶ。茹でたてポクポクの甘み最高。鰹のたたきは本場高知なみの「塩たたき」。わさび醤油に溶かずともそのままで絶品だ。鰹の身の鮮烈な赤さが鮮度の良さをうかがわせる。
生絞りすだちチューハイに切り替えてアッという間に3杯ノドに放り込む。そしてこの店に来れば頼まずに居られぬ黒豚とんかつ。断面の仄かな赤みが最高に食欲をそそる。普段は岩塩またはおろしポン酢だが、今日はすだち。すだちをキュッと搾り、岩塩をつけて口に運ぶ。
……。目からウロコどころか眼球そのものが頬っぺたと一緒に落ちそうに。わっちょいトンカツをすだちと岩塩のみで満喫する天国。私は秒殺で昇天した。
続いて超人気海鮮割烹居酒屋<えん>へ。カウンターもテーブル席も満席。焼酎ロックをヤリながらメニューを見る。超レアじゃがいも「インカの目覚め」バター焼、とうもろこし天ぷらで残暑を懐かしむ。インカの甘さととうもろこしの甘さが芋焼酎ロックの甘さと化学変化を起こし、旨さのマグマが噴火する。
〆に我が秋の最強メニュー注文。「松茸土瓶蒸し」。そのまま焼いた松茸も松茸御飯も吸い物もめったに口にできないが、土瓶蒸しだけは頭が真っ白になり後先考えず注文してしまう。
蓋を外す。ハモ、松茸という初秋限定コラボが織りなす奇跡の組合せ。すだちをキュッと絞る。香りが立ち上る。猪口に注ぎ、口に運ぶ。初秋の旨みがふんだんにたっぷりと詰まっている。大きな秋を、私は見つけた。
土瓶蒸しに合う酒は、日本酒である。それも熱燗でヤリたい。猪口で出汁を啜り、猪口で熱燗をやる。日中は蒸し暑いが、夜は風が涼しくなった。雨音はショパンの調べだが、すだちは初秋の調べである。
鰹たたきには、すだち。
とんかつにも、すだち。
土瓶蒸しには、絶対にすだち。
2017年10月31日
2017年10月30日
第1815夜:サバも酔う街【八戸(青森)】
サバも酔う街。八戸市中心商店街のコンセプト(≒キャッチコピー)は「やっぱり中心街」だが、数ある候補の中で惜しくも採択されなかった秀逸コピーである。分かるようでわからないシュールさが魅力的である。
八戸のブランド鯖よりも脂がたっぷり乗っている私は平均して月1回、2017年度は不義理して数か月に1度しか足を運ぶことができぬ体たらくだが、訪れるたびに商店街の旦那女将衆と数軒ハシゴ。最後は泥酔して毎回ほぼ記憶がない。
八戸市の中心街は12街区(12商店街)で構成されている。どこも個性的で、12街区ごとにキャッチコピーを設定し始めている。
「あなたにタックル!」「スクエア三日町」「女の街 長横町」「宝のころがる裏通り」「八戸のウォール街」「職人のいる街」「歴史と文化溢れる老舗まち番町」など。さすが北東北屈指の大都会。商店街と二つの百貨店が併存している点も地方としては稀有である。
3か月ぶりに八戸入りしたある夏の夜。ミッション終了後、いつものように懇親会へ。生の後は地酒「八鶴」をひたすらガバガバ。絶品料理に舌鼓。すでに酔いを自覚している。
40代半ばになり酒が弱くなってきたのか、1軒目から記憶が飛ぶことも出てきた。昔では考えられぬが、つぶれるわけでなく記憶飛ばしてからも元気に飲み歩いているようだ。翌朝の本能で撮影したと思しきスマホ写真に証拠が残っている。
この日は何とか記憶を保ちながら店を出て、5人で立ち呑みワインバーへ。ボトルを入れることに。せっかくだからと、5人いるからこそ可能な8000円ボトルを召喚。絶品チーズをツマミながらだが、酔いが激しくなりせっかくの8000円ワインの味が全く分からない。
ヘロヘロで店を出る。我が定宿・ワシントンホテルH本社長と超絶妖艶美人ママの定員5人イチゲンお断りクラブ<赤坂>へ。店に入った記憶はあり、夜中1時半ごろ店を出た記憶がおぼろげながらあるのだが、店で何を話していたのか全く覚えていない。記憶が欠落している。
翌朝。超ド級の二日酔いのまま空港リムジンバスを待つ間、十三日町の百貨店<三春屋>地下で八戸の食材を買い込む。鯖缶詰、八戸ラーメン、田子産生大蒜、関西では見かけない袋麺……。二日酔いを自宅で迎えた昼は、煮干し風味が豊潤な八戸ラーメンの常備で対策も完璧。
バスに乗り、三沢空港に向かう。酒が全く抜けない。PC開く気にもならず持参していた山田風太郎賞受賞の超絶小説『二千七百の夏と冬』(荻原浩 双葉文庫)を読みふける。
関東地方の地層から2700年前の男女の白骨が出土。この男女は手をつないでおり、男性は縄文人、女性は弥生人という。2700年前、何があったのか……。
夢中で読み進めている途中、スマホを気分転換にいじると立飲みワインバーと<赤坂>の画像の間に、焼酎と思しきグラスと目玉焼の画像が挟まっていた。17時間前、何があったのだろうか。
3軒目。
たぶん5軒目。
煮干しラーメン&鯖缶詰の買い込み。
山田風太郎賞受賞の傑作。ぜひご一読あれ。
4軒目??
八戸のブランド鯖よりも脂がたっぷり乗っている私は平均して月1回、2017年度は不義理して数か月に1度しか足を運ぶことができぬ体たらくだが、訪れるたびに商店街の旦那女将衆と数軒ハシゴ。最後は泥酔して毎回ほぼ記憶がない。
八戸市の中心街は12街区(12商店街)で構成されている。どこも個性的で、12街区ごとにキャッチコピーを設定し始めている。
「あなたにタックル!」「スクエア三日町」「女の街 長横町」「宝のころがる裏通り」「八戸のウォール街」「職人のいる街」「歴史と文化溢れる老舗まち番町」など。さすが北東北屈指の大都会。商店街と二つの百貨店が併存している点も地方としては稀有である。
3か月ぶりに八戸入りしたある夏の夜。ミッション終了後、いつものように懇親会へ。生の後は地酒「八鶴」をひたすらガバガバ。絶品料理に舌鼓。すでに酔いを自覚している。
40代半ばになり酒が弱くなってきたのか、1軒目から記憶が飛ぶことも出てきた。昔では考えられぬが、つぶれるわけでなく記憶飛ばしてからも元気に飲み歩いているようだ。翌朝の本能で撮影したと思しきスマホ写真に証拠が残っている。
この日は何とか記憶を保ちながら店を出て、5人で立ち呑みワインバーへ。ボトルを入れることに。せっかくだからと、5人いるからこそ可能な8000円ボトルを召喚。絶品チーズをツマミながらだが、酔いが激しくなりせっかくの8000円ワインの味が全く分からない。
ヘロヘロで店を出る。我が定宿・ワシントンホテルH本社長と超絶妖艶美人ママの定員5人イチゲンお断りクラブ<赤坂>へ。店に入った記憶はあり、夜中1時半ごろ店を出た記憶がおぼろげながらあるのだが、店で何を話していたのか全く覚えていない。記憶が欠落している。
翌朝。超ド級の二日酔いのまま空港リムジンバスを待つ間、十三日町の百貨店<三春屋>地下で八戸の食材を買い込む。鯖缶詰、八戸ラーメン、田子産生大蒜、関西では見かけない袋麺……。二日酔いを自宅で迎えた昼は、煮干し風味が豊潤な八戸ラーメンの常備で対策も完璧。
バスに乗り、三沢空港に向かう。酒が全く抜けない。PC開く気にもならず持参していた山田風太郎賞受賞の超絶小説『二千七百の夏と冬』(荻原浩 双葉文庫)を読みふける。
関東地方の地層から2700年前の男女の白骨が出土。この男女は手をつないでおり、男性は縄文人、女性は弥生人という。2700年前、何があったのか……。
夢中で読み進めている途中、スマホを気分転換にいじると立飲みワインバーと<赤坂>の画像の間に、焼酎と思しきグラスと目玉焼の画像が挟まっていた。17時間前、何があったのだろうか。
3軒目。
たぶん5軒目。
煮干しラーメン&鯖缶詰の買い込み。
山田風太郎賞受賞の傑作。ぜひご一読あれ。
4軒目??
2017年10月29日
第1814夜:黄金とオヤジが好き【小倉(北九州)】
黄金地区商店連合会青年部。モノレール香春口三萩野駅降りてすぐに広がる黄金市場・商店街の活性化を牽引する頼もしい組織である。「青年部」があるだけでも素晴らしいことだ。青年部といってもかなり年齢幅は広そうだが。
青年部が中心となり昨年度、市内の大学生と連携した夜市を見事成功させた。本年度は空き店舗の現況調査を基にした傾向と対策の立案が主なミッションである。
ある残暑厳しき夏の夜。黄金地区ミッション終了後、激安絶品の大人気餃子居酒屋<もへじ>さんへ青年部有志と商工会議所のモノノフたちと向かった。室内満席なので屋外テラスへ。暑さがビールの旨さを加速させる。熱々餃子を頬張る。思わず目を細めてしまう。
黄金地区の青年部をグイっと活性化させたのが、新たに黄金に出店したN川氏とO中氏である。両氏の前向きなノリノリぶりが実に心強い。黄金地区と御縁を頂いて恐らく4年ほどになるが、当初より明らかに会議の際でも議論が活発になっている。
N川氏の隣に、明らかに商業者には見えない一人の若い女性が座っている。学生だろうか。お名前等をお聞きすると、北九市内の21歳女子大生。黄金地区は昨年度、夜市を市内大学生とコラボした過程で勉強会にも大学生が参画。ただしその際、一人ではなく複数人数で参加されていた。今回はどう見ても一人。何かあったのだろうか。
酒のツマミ程度に女子大生からお話を聞く。昨年度の夜市にスタッフとして関わったのではなく、参加者として夜市に参戦。その際、黄金地区が大好きになったという。そこまではよくある例である。分からなくもない。
黄金町好きが高じ、青年部と接点が誕生。そして、青年部のオヤジたちとボーリングや呑み会に興じ、映画も一緒に見に行く仲という。オヤジたちが22時頃呑みに誘うと、電車を乗り継いで駆けつけるという。このあたりの話で、私の理解が追いつかなくなった。
大学時代の平均4年間は、人生の宝物。働き始めたら業種業態を問わずイヤでもオヤジたちと関わっていかねばならない。学生時代ぐらい同世代の友人たちと遊び倒した方が良いのはないか。余計なお世話だが、そのようなことを申し上げたら、苦笑いを浮かべられた。
その6日後の日曜日の夜。兵庫県西宮市で開催された「阪神まち大学」の懇親会に参加させていただいた。まち大学は有料で、社会人だけでなく学生も10人ほど受講されている。
学生と接することが多い御大(石H先生)と異なり、私はめったに学生と接する機会がない。私が大学生の頃、社会人や商店街のオヤジたちと一緒に地域活性化に励むなど1oも考えつかなかったし、近寄りもしなかった。
最近の大学生の優秀さには頭が下がる。私のようなダメオヤジより1000倍以上しっかりされている。もっと同世代と遊んだ方がよいと思うけど。
勉強会。
懇親会。
青年部が中心となり昨年度、市内の大学生と連携した夜市を見事成功させた。本年度は空き店舗の現況調査を基にした傾向と対策の立案が主なミッションである。
ある残暑厳しき夏の夜。黄金地区ミッション終了後、激安絶品の大人気餃子居酒屋<もへじ>さんへ青年部有志と商工会議所のモノノフたちと向かった。室内満席なので屋外テラスへ。暑さがビールの旨さを加速させる。熱々餃子を頬張る。思わず目を細めてしまう。
黄金地区の青年部をグイっと活性化させたのが、新たに黄金に出店したN川氏とO中氏である。両氏の前向きなノリノリぶりが実に心強い。黄金地区と御縁を頂いて恐らく4年ほどになるが、当初より明らかに会議の際でも議論が活発になっている。
N川氏の隣に、明らかに商業者には見えない一人の若い女性が座っている。学生だろうか。お名前等をお聞きすると、北九市内の21歳女子大生。黄金地区は昨年度、夜市を市内大学生とコラボした過程で勉強会にも大学生が参画。ただしその際、一人ではなく複数人数で参加されていた。今回はどう見ても一人。何かあったのだろうか。
酒のツマミ程度に女子大生からお話を聞く。昨年度の夜市にスタッフとして関わったのではなく、参加者として夜市に参戦。その際、黄金地区が大好きになったという。そこまではよくある例である。分からなくもない。
黄金町好きが高じ、青年部と接点が誕生。そして、青年部のオヤジたちとボーリングや呑み会に興じ、映画も一緒に見に行く仲という。オヤジたちが22時頃呑みに誘うと、電車を乗り継いで駆けつけるという。このあたりの話で、私の理解が追いつかなくなった。
大学時代の平均4年間は、人生の宝物。働き始めたら業種業態を問わずイヤでもオヤジたちと関わっていかねばならない。学生時代ぐらい同世代の友人たちと遊び倒した方が良いのはないか。余計なお世話だが、そのようなことを申し上げたら、苦笑いを浮かべられた。
その6日後の日曜日の夜。兵庫県西宮市で開催された「阪神まち大学」の懇親会に参加させていただいた。まち大学は有料で、社会人だけでなく学生も10人ほど受講されている。
学生と接することが多い御大(石H先生)と異なり、私はめったに学生と接する機会がない。私が大学生の頃、社会人や商店街のオヤジたちと一緒に地域活性化に励むなど1oも考えつかなかったし、近寄りもしなかった。
最近の大学生の優秀さには頭が下がる。私のようなダメオヤジより1000倍以上しっかりされている。もっと同世代と遊んだ方がよいと思うけど。
勉強会。
懇親会。
2017年10月26日
第1813夜:女性起業家100%〜八尾あきんど起業塾2017〜【八尾(大阪)】
八尾あきんど起業塾2017。全体調整とカリキュラム作成を仰せつかって4年目に突入した八尾市役所様主催の創業セミナーである。
本年度は「発展編」と「実践編」。実践編はほぼ従来通り具体的の開業場所も決まっている方のサポートだが、発展編は従来の`入門編´を一歩前に進め、基礎知識というよりさらに踏み込んだ講座およびサポート体制が特徴である。
講座を従来の10回から4回に削減するかわりに、一人当たりの個人面談回数を最大16回まで参加費内で受講できる点が大きなポイント。中小企業診断士、税理士、社労士、建築士、webデザイナーなど一流の専門家チームが分厚く手厚くサポートする。
お盆が開けた酷暑の8月中旬。第1回講座が開講された。講師は我が敬愛するY本中小企業診断士。全幅の信頼を私はゆだねている。
今回の「発展編」受講生は全員女性である。私も様々な地域で創業・起業セミナーのお手伝いをさせていただいているが、女性率100%は初めてかもしれない。
一般的に、創業セミナー受講生の数は世の中の景気と「反比例」する。景気が良くなれば求人率も上がり、受講生は減少するのだ。
男性と女性で起業を志す理由は異なっている場合が多い。子育てとの両立など、女性は家庭環境に大きく左右される。しかし、各地域で創業希望者と面談して感じることは、女性の方が圧倒的に思いッきりがあり、腹が座っていることである。迷いがあまり感じられない。夢と目標が明確であり、ソロバン勘定もキッチリ弾いており実に頼もしい。
今回で注目すべき事例は、正真正銘血縁関係のない「事業承継」が実現しそうなのである。
事業承継は廃業率や空店舗増加で悩む日本中の街・町で話題であり、セミナーは開催されるもののシステムが構築されていないため、実例は極めて少ない。しかし、一般にイチから起業するよりも事業承継は成功率が跳ね上がるであろうことも推測ではなく確信している。
従来のお客を引き継ぎながら、顧客減少分を新オーナーの個性と魅力で新規顧客獲得につなげていける。内装もほぼ居抜きで、店のブランド力(看板)も活用可能であるからだ。
私の従来のライフワークテーマに「安全安心と賑わいの両立」があったが、「事業承継システムの構築」を加えようと考えている。まだまだ私の中で「法則」が整理できていないのだが、朧気ながら何かが見えてきつつある。昨年度の八尾あきんど塾2016受講生の女性も、結果的に事業承継された例もあったことを思い出した。
空店舗対策も創業セミナーも、空店舗が埋まる、創業するがゴールではない。創業して勢いだけで持続できる「3年」ではなく、「5年以上」商売を悠々と続けることができる人気店を地域の関係者一丸となって育てることが肝要である。
本年度は「発展編」と「実践編」。実践編はほぼ従来通り具体的の開業場所も決まっている方のサポートだが、発展編は従来の`入門編´を一歩前に進め、基礎知識というよりさらに踏み込んだ講座およびサポート体制が特徴である。
講座を従来の10回から4回に削減するかわりに、一人当たりの個人面談回数を最大16回まで参加費内で受講できる点が大きなポイント。中小企業診断士、税理士、社労士、建築士、webデザイナーなど一流の専門家チームが分厚く手厚くサポートする。
お盆が開けた酷暑の8月中旬。第1回講座が開講された。講師は我が敬愛するY本中小企業診断士。全幅の信頼を私はゆだねている。
今回の「発展編」受講生は全員女性である。私も様々な地域で創業・起業セミナーのお手伝いをさせていただいているが、女性率100%は初めてかもしれない。
一般的に、創業セミナー受講生の数は世の中の景気と「反比例」する。景気が良くなれば求人率も上がり、受講生は減少するのだ。
男性と女性で起業を志す理由は異なっている場合が多い。子育てとの両立など、女性は家庭環境に大きく左右される。しかし、各地域で創業希望者と面談して感じることは、女性の方が圧倒的に思いッきりがあり、腹が座っていることである。迷いがあまり感じられない。夢と目標が明確であり、ソロバン勘定もキッチリ弾いており実に頼もしい。
今回で注目すべき事例は、正真正銘血縁関係のない「事業承継」が実現しそうなのである。
事業承継は廃業率や空店舗増加で悩む日本中の街・町で話題であり、セミナーは開催されるもののシステムが構築されていないため、実例は極めて少ない。しかし、一般にイチから起業するよりも事業承継は成功率が跳ね上がるであろうことも推測ではなく確信している。
従来のお客を引き継ぎながら、顧客減少分を新オーナーの個性と魅力で新規顧客獲得につなげていける。内装もほぼ居抜きで、店のブランド力(看板)も活用可能であるからだ。
私の従来のライフワークテーマに「安全安心と賑わいの両立」があったが、「事業承継システムの構築」を加えようと考えている。まだまだ私の中で「法則」が整理できていないのだが、朧気ながら何かが見えてきつつある。昨年度の八尾あきんど塾2016受講生の女性も、結果的に事業承継された例もあったことを思い出した。
空店舗対策も創業セミナーも、空店舗が埋まる、創業するがゴールではない。創業して勢いだけで持続できる「3年」ではなく、「5年以上」商売を悠々と続けることができる人気店を地域の関係者一丸となって育てることが肝要である。
2017年10月24日
第1812夜:「えん」との御縁・その六【八尾(大阪)】
八尾産振会議検討部会。八尾市の製造業者、商業者が集い八尾の産業発展を検討する部会である。私は3年ほど事務局のお手伝いを仰せつかっている。具体的には板書係だ。その部会が終了した8月中旬の夜、委員のビーダッシュY田氏と恒例の「プチ」呑み会に。
向かった先は近鉄八尾高架下ペントモール5番街の海鮮割烹<えん>さん。2017年1月にグランドオープンし、今や予約必至の超人気店である。このお店は「八尾あきんど起業塾2016実践編」に応募され、その御縁でオープン前から御縁を頂いている。
オープン直後から順調だったが、人気店になった今、店を覗いても満席で入れないことも頻繁。お手伝いさせていただいたお店が絶好調であることは、満席で入れないことも苦にならぬ独特の嬉しさが込み上げてくる。
この夜はカウンターが開いていた。カウンターは3席しかないのでVIP席といえるかもしれない。生で乾杯し、マスターにお任せで料理を注文。当初はバイト確保に苦労したが、キビキビしたバイトちゃん男女の軽快な動きに目を細める。
マスターは我らと談笑しながらも腕が6本あるんじゃないかと思わせる阿修羅ぶりで料理をどんどん仕上げてくる。お通し3種、絶品の刺身盛合せ、煮物、焼物、そして気の利いたオツマミ。生の後は焼酎ロックで。マスターがバイトちゃんに「ナミナミで」と小声で指示。思わず目尻が下がり、口角が上がる。
手の空いたマスターやバイトちゃん2人にもお酒を呑んでいただき、談笑を続ける。バイトのレモンちゃんは奈良県の超難関国立大学の通う才色兼美。八尾市内で、八尾の発展のために働きたいという。産業振興会議で人材育成や確保がテーマになることも多いが、レモンちゃんのような若い女性がいることが分かっただけでも八尾の未来は明るそうだ。
その夜、私は絶対に終電で帰るという強い意志を持って店に入った。しかし、焼酎ナミナミとY田氏や店の方々との会話が楽しく、「まあいいや」といつものダメオヤジモードに。焼酎を鯨飲しながら隣席の御仁に`Y田屋旅館´に泊めていただく交渉を成功させたら、1軒目であるにも関わらず記憶がぶっ飛んだ。
目覚めたらY田屋旅館(ビーダッシュ応接室)の極上ソファー。Y田氏は仕事に出かけて不在。私は壮絶な二日酔いのまま炎天下を歩いて近鉄八尾駅へ。1軒しか呑んでいないのに、なぜこれほど二日酔いなのか。すっかり加齢とともに酒に呑まれるようになったのか。
電車に揺られながらスマホ画像をいじると、巨大なウィンナーの写真が。明らかに<えん>ではない。そしてワインバルのような店の外観と、その前でガッツポーズをしている全く面識のない二人の若い男性の画像が。撮影時間は深夜1時半。……。我がダメオヤジっぷりに絶望しつつ、翌日も2時間かけて早朝から八尾へ出かけねばならないことを思い出した。
いつもありがとうございます。
マスターにおまかせ@
マスターにおまかせA
Y田屋旅館。
深夜1時半撮影と思しき謎の写真。
向かった先は近鉄八尾高架下ペントモール5番街の海鮮割烹<えん>さん。2017年1月にグランドオープンし、今や予約必至の超人気店である。このお店は「八尾あきんど起業塾2016実践編」に応募され、その御縁でオープン前から御縁を頂いている。
オープン直後から順調だったが、人気店になった今、店を覗いても満席で入れないことも頻繁。お手伝いさせていただいたお店が絶好調であることは、満席で入れないことも苦にならぬ独特の嬉しさが込み上げてくる。
この夜はカウンターが開いていた。カウンターは3席しかないのでVIP席といえるかもしれない。生で乾杯し、マスターにお任せで料理を注文。当初はバイト確保に苦労したが、キビキビしたバイトちゃん男女の軽快な動きに目を細める。
マスターは我らと談笑しながらも腕が6本あるんじゃないかと思わせる阿修羅ぶりで料理をどんどん仕上げてくる。お通し3種、絶品の刺身盛合せ、煮物、焼物、そして気の利いたオツマミ。生の後は焼酎ロックで。マスターがバイトちゃんに「ナミナミで」と小声で指示。思わず目尻が下がり、口角が上がる。
手の空いたマスターやバイトちゃん2人にもお酒を呑んでいただき、談笑を続ける。バイトのレモンちゃんは奈良県の超難関国立大学の通う才色兼美。八尾市内で、八尾の発展のために働きたいという。産業振興会議で人材育成や確保がテーマになることも多いが、レモンちゃんのような若い女性がいることが分かっただけでも八尾の未来は明るそうだ。
その夜、私は絶対に終電で帰るという強い意志を持って店に入った。しかし、焼酎ナミナミとY田氏や店の方々との会話が楽しく、「まあいいや」といつものダメオヤジモードに。焼酎を鯨飲しながら隣席の御仁に`Y田屋旅館´に泊めていただく交渉を成功させたら、1軒目であるにも関わらず記憶がぶっ飛んだ。
目覚めたらY田屋旅館(ビーダッシュ応接室)の極上ソファー。Y田氏は仕事に出かけて不在。私は壮絶な二日酔いのまま炎天下を歩いて近鉄八尾駅へ。1軒しか呑んでいないのに、なぜこれほど二日酔いなのか。すっかり加齢とともに酒に呑まれるようになったのか。
電車に揺られながらスマホ画像をいじると、巨大なウィンナーの写真が。明らかに<えん>ではない。そしてワインバルのような店の外観と、その前でガッツポーズをしている全く面識のない二人の若い男性の画像が。撮影時間は深夜1時半。……。我がダメオヤジっぷりに絶望しつつ、翌日も2時間かけて早朝から八尾へ出かけねばならないことを思い出した。
いつもありがとうございます。
マスターにおまかせ@
マスターにおまかせA
Y田屋旅館。
深夜1時半撮影と思しき謎の写真。