ところが大晦日イブの30日、北九州小倉の黄金町市場で緊急用務が入ったため、31日まで小倉に滞在することに。そして、滞在ついでに、年越しを小倉で過ごすことになった。
仕掛け人は私が2010年に転籍してからお世話になり続けている北Q州商工会議所のM渡アニキ。大晦日の朝、私の泊まる街中のホテルまで迎えに来ていただき、買物しながらアニキのご自宅へ。
なぜ私がアニキのご自宅へ向かうのか。私はアニキの奥様の愛車の洗車係を仰せつかっていたからである。要するに、大掃除の手伝い要員である。洗車など20年ぶりだ。
アニキが通販で買ったものの箱から開封されることなき外国製の洗浄機で洗車。天気よく気持ちいい。結局2時間程度しかお手伝いできずほとんどお役に立てなかった。
アニキとその御令嬢と近くの<資さん>へ。昼過ぎだが広い店内超満員。私達と同じく早めの年越しそばモードが店内を制圧。資さんではカツカレーうどんか肉ごぼう細うどんが私のお気に入りだが、未食メニューだった「つくねそば」を選択。申し分ない旨さである。
食後は銭湯<華の湯>へ。有田みかん風呂も気持ちいい。たっぷり浸かる。1年間の疲れと凝りがホロホロと湯に溶ける。風呂から出ても汗が引かぬ。M渡家に戻り缶ビールを一気呑み。そのまま厚かましくも居間でごろんと1時間ほど夕寝てしまった。起きてから極上すき焼までご馳走になってしまう。洗車しか仰せつかっていないが、わらじべ長者気分である。
大晦日バラエティ番組を24時過ぎまで満喫し、M渡アニキとタクシーで<浄光寺>へ。除夜の鐘をつかせていただく。余談だが、生まれて初めて除夜の鐘をついた。
ご住職は私が毎月どころか毎週のように通っている小倉のパブ<ムーランルージュ>の超ご常連。お寺の大広間でムーランマスター&浄光寺ご住職主催の毎年恒例オールナイト忘年会(新年会)が開催される。私も末席に参加させていただく光栄に浴した。
お酒は参加者が持ち込みで、料理はマスターとご住職が腕を振るう。ブリ刺、鯨ベーコン、唐揚、手羽先、エビフライ、牛タン……。どれも絶品。すき焼をたっぷり頬張った後にも関わらず焼酎や日本酒を鯨飲しながら箸を伸ばしてしまう。特にカレーは目を細めるほどのほっぺた落とし。ライス抜きカレーで酒を飲むことを偏愛している私は思わずルーをお代わりだ。
深夜4時を回っただろうか。私はほとんど常連の皆さまと初対面だったが、トークが激しくスパークしている。ケンカしているようだが凄まじく仲がよさそうだ。とても私ごときがくちばしを挟む雰囲気ではない。私もまだまだ修行と経験が足りない。
明け方6時過ぎまで呑み、タクシーで魚町に戻ったのが7時前。常連の一部の皆さまはこれからカラオケとおっしゃる。私は12時間以上呑んでいるのでさすがにグロッキー。
7時台の新幹線に乗り込む。元旦の朝の新幹線がこれほどガラガラと思わなかった。後は、乗り過ごさないように新年一発目の気合を入れ直すだけである。

遅めの昼、<資さん>で年越しそば。

1年の凝りと疲れを溶かす銭湯。

除夜の鐘をつくM渡アニキ。見事な並行。

人生初の除夜の鐘をつく私。慣れないためか、角度が悪い。

絶品牛タン。

料理が運ばれると瞬殺で滅失。

絶品カレー。ライス抜きで酒のアテに。