朝から何も腹に入れていなかった私は、ぼんやりエスカレーターで5階へ。建物に入ると、改めて北国であることを実感する。外の半端ない寒さと反比例し、室内は思いっきり暖房が効いて汗ばむほど。私が生息する関西は暖房をガンガンつける習慣がなく、建物の中が寒い。
ラーメン屋<のすけ>さんに飛び込む。八戸ラーメンという呼称はあまり聞かないが、青森県はラーメンも旨いはず。私の第二の故郷・宮古と同じく煮干し系の本場と記憶する。
困ったことに、私の苦手な券売機スタイルだった。特に初めての店はメニューを吟味したいが、その余裕を与えられない。後ろで待っている人が居る時など尚更だ。しかも味噌、塩、豚骨、醤油、激辛系、つけ麺、煮干……何でもござれの雰囲気。余計に迷ってしまう。
煮干選択に傾いたが、ナンバーワン人気が味噌とある。初めての店は券売機の一番左上が鉄則。私は「みそのすけ(メス)」を選択。ちなみにメスは味玉入りで、オスは玉子なしである。
カウンターに腰掛ける。出来上がる間、メニューを今更ながら吟味する。ブツが運ばれてきた。なかなかのボリュームである。ネギもたっぷり。スープを啜る。当たり前だが、味噌味である。なかなかマイルドだ。麺もモチモチ。温まる。鼻水が出てきた。
その数時間後。商店街H田理事長行きつけのラウンジ<カボチャール>へ5人で向かう。いい感じの美女揃い。あまり若くないところも好感度高し。3人の先客がおられた。そのお一人が商店街の重鎮様だった。
着座するなり重鎮下ネタ全開である。そこに至る流れをよく覚えていないが、<餃子●王将>などでよく耳にする中華料理の呼称が話題に。コーテルイーガー、コーテルリャンガーなど店内を飛び交う独特の暗号を王将ファンなら必ず耳にしているはずだ。
揚げ焼きそばなるメニューがある。皿うどんのようなものか。その揚げ焼きそばを中国語で発音すると「ザー●ン」というそうだ。あまり大きな声で●ーメンと連呼するものではないが、店内はザーメ●話で大盛り上がり。しかしあまり食欲の沸く単語ではない。揚げ焼きそばは好物だけど、しばらく食指が伸びなくなりそうだ。
北九州(特に旦過市場、たまに黄金町)や筑豊飯塚、紀伊田辺、札幌などで商店街関係者らと呑む際は下ネタ率がかなり高い。しかし、東北で下ネタを耳にすることはあまりない。たまにあっても、かなりソフトだ。東北で耳にした久々にハードな直球下ネタに心が震えた。
ママさんはピアノでカラオケの伴奏を生演奏して下さる。どんな音痴でもOKという。旅の恥は「かき」捨て。私は股の間ではなく、声量を増幅させる金属製のマイクを握った。
