2013年08月30日

第797夜:犬神家のガリガリくん【豊中(大阪)】

 ガリガリくん。赤城乳業様が長年世に送り続けてきた、日本アイスクリーム史上最大最強(たぶん)のシャーベットアイスである。コンビニやスーパーで見かけない店を探す方が困難で、小学生が小遣いで買えるわずかの値段で最強のボリュームを提供。最近はポタージュ味なるイロモノを世に問い、凄まじい反響を巻き起こした。

 ガリガリくんは私が小さな頃(30年以上前)からすでにあった気がする。このアイスを食べたことがないヤカラを見つける方が難しい。私ももちろん経験済だが、実は一本食べきったことがない。かき氷も同様だが、氷菓子は一口か二口で口の中がキーンとして飽きてしまう。

 2013年8月中旬。豊中市内にある阪急蛍池駅前の施設内にタムロしていた私は、10年以上お世話になっているT中市役所F家氏とバッタリ遭遇。弊社代表やスタッフも交えて急遽暑気払いすることになった。

 向かった先は蛍池駅前商業施設3階の焼鳥屋。小上がりにてすかさず生ビールで乾杯。あまりの暑さに脱水気味だったのか、キンキンに冷えた琥珀の恵みが秒殺の勢いで体内に吸収。料理を適当に注文し、2杯目をすばやく飲み干したところでようやく落ち着きを取り戻した。

 3杯目を注文しようとした時、ビールではないな、と直感した。なぜなら、エアコンの効きが凄まじく、しかも羽の角度が私の座席を直撃。猛烈に体が冷え、鳥肌が立ってきた。

 私は黒糖焼酎の湯割に切り替えた。同行氏たちも随時注文していく。その時、私の対面のF家氏が「ガリガリくんチューハイ」なるものを注文した。なんだ、それは?おススメホワイトボードに眼をやると、これが書き込まれている。

 ガリガリくん味のチューハイ、ということだろうか。ガリガリくんをドロドロに溶かし込み、注いだチューハイグラスに投入する。おそらく空色の爽やかなビジュアルに染まるだろう。いかにも夏向きで涼しそうだ。ガリガリくん特有の甘味の強いソーダ味。もしかすると、クリームソーダのようにアイスがトッピングされているかもしれない。

 程なくして、ガリガリくんチューハイが運ばれてきた。私は「ウワァッ」と叫び声をあげたまま、眼を剥いた。思わず手にしていた焼酎湯割グラスを落としそうになった。着色していないチューハイに、バーに刺さったままのガリガリくんがそのまま頭からダイビングしている。

 私は、傑作ミステリ映画『犬神家の一族』のある有名すぎるシーンを思い出した。池の上に全裸死体が頭から沈み、両足だけ水面に露出しているシーンである。洋服(包装)を剥がされた全裸ボディ(ガリガリくん)が頭から池(チューハイジョッキ)に突き刺さり、足(バー)だけが水面からはみ出ている。

 そういえば、ガリガリくんの体の色は、長い間水中にいたため冷え切った色に見えなくもない。……。体が寒く感じるのは、エアコンのせいだけではなかったのかもしれない。

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インパクト抜群のビジュアル。

【130830ネオンの海を泳ぐ日々〜鬼読・鯨飲・熊啜】
昨夜は初めて河内のディープエリア・八尾へ。八尾市役所の方々と痛飲。昼は立ち食い屋のスタミナうどん、夜は立ち呑み屋の焼きラーメン。旨し。阪神なんば線の便利さを噛みしめながら神戸板宿へ。小中学校の同級生が頑張るお好み焼き屋にて、高校後輩の呑み会に乱入。最後はグデングデン。
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130829髭鯨@八尾.JPG
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2013年08月28日

第796夜:新神戸駅「神戸牛すき焼き弁当」「すき焼き弁当」【Ekiben】

 「神戸牛すき焼き弁当」。すき焼シリーズをこれでもかというほど世に送り出し続ける淡路屋様の、すき焼系では最高傑作と思われる駅弁である。値段は1300円。専門店の10分の1以下か。神戸牛のすき焼をこの値段で食べられると思えば、それほど高くないのだろう。

 新神戸駅の駅弁売店で、この駅弁が力強くフューチャーされていた。しかも、新神戸駅限定らしい。注文してみると、番号札を渡された。初めての対応である。2分ほどかかるという。作り置きせず、出来たてホヤホヤを提供するためだ。新神戸駅しか対応できないのだろう。

 私が入手したのは1月。新神戸駅ホームは山麓に位置する上に吹きざらしなので、せっかくのホカホカすき焼きが冷めてしまう。新幹線乗車まで15分。私は空気頭を最大限に働かせた。

 私の下した決断。建物内の待合室でパッケージを開けることである。乗車前に熱々を平らげてしまう風情も何もない粗野な振る舞いだ。

 フタを外した。……。甘辛い匂いが鼻に押し寄せてくる。かなり濃い色合いだ。まずは神戸肉だけ。……。見た目通り、味が濃い。甘くて柔らかい。サイドの糸こん、ニンジン、牛蒡も思いっきり甘辛い。御飯が暖かく柔らかくふっくら。かなりの満足度だ。

 「神戸名物すき焼き御飯」「すきやきかつ丼」。今まで新神戸駅で様々なすき焼系駅弁を腹に入れてきたが、単なる「神戸」ではなくはっきりと「神戸牛」と唄うだけ、気合が籠っている。肉系駅弁は冷えると旨さが半減する。駅弁は冷めても旨いことが重要である。「神戸牛すき焼き弁当」は出来立てホカホカ。次回は敢えて放置プレイを施して冷ましてから食べ比べてみよう。

 「すき焼き弁当」も淡路屋様の作品。紐を引っ張る加熱式タイプで1100円。この作品のポイントは、生卵が入っている点。どうやって加熱するのかと少しヒヤヒヤしながら紐を引っ張って待つこと8分。アツアツのフタを外すと、生卵が耐熱包装されていた。見事なアイデアだ。

 肉も野菜もご飯も温まっているのに唯一冷えたままの生卵を割って、軽くかき混ぜる。私は適度に白身と黄身が分離している状態が好みである。肉を箸でつまんで生卵に半身だけ浸し、口に運ぶ。……。完璧なる家庭のすき焼きの味である。完全に再現している。野菜もタレが沁み込んでスバらしい。熱々ご飯との相性も抜群である。

 弁当から噴き出す湯気。生卵を倒したテーブルの角でコンコン叩き割る動作と音色。周囲の乗客の注目を集めてしまうのが少し恥ずかしいが、ぜひ試していただきたい逸品だ。

 神戸牛たっぷりの「神戸牛すき焼き弁当」と生卵入り加熱式「すき焼き弁当」。どちらも淡路屋様の作品である。では、どちらに軍配が上がるのか。肉の味は全く違うし、タレの濃さも違うが、どちらもホカホカで実に旨し。たまたま2日続けて新神戸を起点に新幹線に乗り、その際に連続して味わったので違いが良く分かる。結論。全く甲乙つけがたし。

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新神戸駅弁「神戸牛すき焼き弁当」

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新神戸駅弁「すき焼き弁当」


【蛇足:ネオンの海を泳ぐ日々130828〜鬼読・鯨飲・熊啜】
 三陸宮古から8時間近くかけて10度ほど気温高き神戸に先程帰宅。昨夜(27日)の夜、私の念願だった岩手県宮古市内中心市街地の組織を横断した若手商業者の集いがM川現地マネージャーの奔走で実現。最初に私のお粗末な一芸でお茶を濁させていただいた後、懇親会。最初は硬かったが、最後は大盛上がり。2軒目のスナックでは最後に何故か全員上半身裸に。末広町商店街O田青年部長だけ何故か下半身も裸に。鯨飲で記憶ぶっ飛び。翌朝は<麺屋 清兵衛>さんのキムチ納豆ラーメンで荒治療。

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2013年08月27日

第795夜:パリパリシャキシャキ、ファジーな焼そば【日田(大分)】

 日田やきそば。2013年8月上旬、不覚にもこのようなジャンルの一軍があることを、実際に大分県日田市に足を運ぶまで存じ上げなかった。私のアンテナの感度も鈍っている。B級ご当地グルメ業界ではすでにしっかりとした立ち位置を確保している実力派やきそばだった。

 3年前。福岡県久留米市で私はふらり一軒の焼きそば屋の暖簾を潜った。その名は<想夫恋>。場末のスナックのような店名でいかにも戦後から営業している雰囲気で、老舗の独立店と思いこんでいた。後日知る。九州北部で手広く展開する一大やきそばチェーンだったことを。

 私が頻繁に足を運ぶ小倉駅構内にも<想夫恋>の支店がある。すっかりファンになった私は生ビールと目玉焼(たまに生卵)落としを注文する。紅生姜入れ放題も頼もしい。独自の味、手法と思いきや、どうやら違うようだ。「日田やきそば」という定義に入っているらしい。日田に訪れた私は、まちづくり飯塚のK保氏をパートナーに日田やきそばの食べ歩きを決行した。

 最初に訪れたのは豆田商店街内の<宝華>。店内は狭いが作業着姿の地元客でビッシリ。朝食抜きのすきっ腹に、ソースの焦げる香りが漂って狂おしくなる。私は我慢できず、生ビールを注文。激暑の昼に、泡までこんもり旨そうな冷え冷えのサッポロ生ビール。作業着たちがこちらを羨ましそうにみている前で、ゴッキュゴッキュ。これ以上のシアワセはあまりない。

 出来上がりの日田やきそばにたっぷり紅生姜を落とす。口に運ぶ。……。パリッとした歯ごたえ、シャキシャキ野菜。実に旨い。ビールに最強。想夫恋に近い味だが、これぞ日田やきそばの味なのだろう。客は全員やきそば。他にも旨そうなラーメンメニューがたっぷりだが、やきそばを頼まない蛮勇をキープすることは困難。なぜか50円引きの600円だった。

 2軒目は隈町の<求福軒>へ。隣は<想夫恋>の総本店。あえて本丸外しだ。瓶ビールをやりながら待つ。運ばれてきた。ビジュアルも食感も味づけも先程の店と極めて似ている。こちらもシャキシャキで旨いが、サービスの白濁豚骨ラーメンスープが抜群。650円スープ付きだ。

 私は2軒の味の違いがほとんど分からなかった。<想夫恋>も同じような味だが、はっきり違う点がある。今回食べ歩いた2店舗は値段が安い。値段の違いは他に秘密があるのだろう。

 2013年9月、B−1グランプリ九州大会が日田で開催。カウントダウンボードで店と客が一体となって盛り上がっている。2店舗ともメニュー豊富だったが、ほとんどの地元客は焼きそばを注文。日常に溶け込んだ感じが頼もしい。作業着の男たちはライスと一緒に頬張っている。

 茹で麺の表面をパリッと焼き、大量のモヤシを投入。卓上紅生姜取り放題が日田やきそばのポイントなのだろう。店の壁に「日田やきそばの楽しみ方6カ条」が張り出されていた。

一.麺の焼き心地(色つや・焼加減)を楽しむべし!
二.麺と絡んだソースの味の奥行きを楽しむべし!
三.豚肉の香ばしさを感じるべし!
四.野菜(モヤシ・ネギ・キャベツ等)のシャキシャキ感を楽しむべし!
五.コショウと紅生姜の分量にもこだわるべし!
六.盛り付けのスタイルをチェックすべし!

 ……。かなりファジーでアバウトである。しかし、やきそばの魅力は手軽でジャンクなところ。能書きは少ないほうがよいのだ。

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<宝華>さんの日田やきそば&生ビール

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<求福軒>さんの日田やきそば&瓶ビール

【130827ネオンの海を泳ぐ日々〜鬼読・鯨飲・熊啜】
昨朝、神戸から7時間かけて三陸宮古へ。盛岡から宮古へ向かう列車内で久々の`駅弁ひとり旅‘。到着早々、おめでたきニュース2点。1点目は宮古コミュニティFM「みやこハーバーラジオ」が8月26日開局。ゲストの商店街S香理事長が復興市等各種PR。2点目は全国高校総体ヨット競技女子デュエットの部で、宮古高校&宮古商業高校が優勝準優勝のワンツーフィニッシュ。市役所前で夕方より凱旋式典。2年半前の大津波でヨットも道具もすべて流された彼女たちの快挙に思わず落涙。夜会議終了後の生ビールと鰹刺身の旨さに感涙。

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posted by machi at 07:28| Comment(0) | 大分県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月26日

第794夜:天領の麗しき町なみと地酒【日田(大分)】

 日田天領水。酒屋やスーパーのペットボトルコーナーなどでたまに見かけるミネラルウォーターである。何となく眼に耳にしたことのなるナチュラリストは多いだろう。

 日田とはどこか。大分県日田市を指し、水が美味しいことで有名らしい。天領とは何か。ムー系超古代文明は大好物で妙に詳しい一方、有史以降の歴史はよく分からぬが、江戸幕府の直轄地のことらしい。要するに、江戸幕府直轄地だった日田の美味しい水、といった塩梅である。

 2013年8月上旬。雲ひとつなく太陽が頭上から落下しそうな正午前、まちづくり飯塚のK保氏の御案内で私は日田に訪れた。飛騨は一度あるが、日田は初めてだ。

 大分日田に近い福岡県嘉麻市内の地酒蔵元を朝からハシゴし、12杯試飲してほろ酔いゴキゲンな私たち(厳密には私だけ。K保氏は車運転のため試飲できず)は、江戸の風情が色濃く残り豆田商店街に車を止めた。降り立った瞬間、私は唖然とした。江戸時代にタイムスリップしたかのような気分に襲われた。私は、悪酔いしているのだろうか。

 江戸風情が色濃く残る豆田地区は平成16年、重要伝統的建造物群保存地区に選定されたらしい。時代は400年ほど遡った1639年、日田は幕府直轄の「天領」に指定。全国50ヶ所の天領の中で、特に重要な天領に設置される「群代官所」が日田に設置。全国でわずか4ヶ所という快挙ぶり。他の3つは江戸、高山、笠松。`飛騨‘高山とは特に関係なさそうだ。

 北部九州の交通の要地として栄えた日田。中でも代官所お膝元の豆田に町は各地から大名や商人が集まり、特に賑わった。商家町として発展したが、江戸幕府が無くなると「少しづつ静かな町」(パンフより)に。日本中に山ほど転がっている、よくある展開である。

 一気に時代が下った昭和50年代。古き街並みを活かした町づくりが進められ、様々な催しを展開。活気が戻ってきたそうだ。地名の由来は、元々荒地だが大豆が耕作されていたので「豆の田」から「豆田」に(パンフより)。和菓子屋も多く、様々な魅力ある商店が軒を連ねている。

 私はまちづくりを生業にしていることもあり、日本中足を運んでいるが、日田がこのような歴史的な街並みを色濃く残している素晴らしい地であることを不覚にも存じ上げなかった。水以外では、温泉も豊富で鰻や鮎が名産らしい。最近は「日田やきそば」をご当地グルメとして売り出しているという。あみだくじのように風情ある横路も散策スポットとして魅力的だ。

 豆田商店街のシンボルのごとくそびえる<薫長酒蔵>の資料館に足を運ぶ。元禄時代の蔵が5つ現存し、今も酒造りに勤しんでいる。様々な品評会で賞を受賞されているようだ。

 時間は午前11時過ぎ。すでに2か所の蔵元で12種類試飲した後にも関わらず、4種類試飲に挑む。日本酒だけでなく、度数40度の麦焼酎「ひだごころ」も試させていただく。……。あまりの暑さに先程の試飲12杯は汗で抜けていたためか、スイスイ喉を滑っていく。豊かな自然、街並み、水、そして酒。幕府が直轄しようとした気持ちも少しだけ分かる気がした。

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天領日田、豆田商店街。


【130826:ネオンの海を泳ぐ日々〜鬼読・鯨飲・熊啜】
超古代文明はじめトンデモ系が大好物の私だが、先日のK戸新聞は東スポかと目を疑った。「米政府 秘密裏の研究拠点『エリア51』の存在認める」。様々なフィクションに取り上げられていたが、ついに公式の存在に。ますます目が離せない。余談だが、今まではイ●ロー選手が守るライトの守備範囲をアメリカでは「エリア51」とされていた。
昨夜(130825)遅く、東経135度子午線の地・明石の地ウィスキー「あかし」をヤリながら、エリア51ならぬ「ルート11」という名のポテチで晩酌。5時起床し、ただいま伊丹空港サクララウンジ。生ビールを我慢して青汁&トマトジュース。これから花巻、盛岡経由で本州最東端の地「エリア385(宮古)」へテイクオフ。
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2013年08月25日

第793夜:午前10時の銘酒蔵元試飲旅〜寒北斗・黒田武士〜【嘉麻(福岡)】

 嘉麻市。福岡県筑豊南部の位置し、遠賀川の源流に近い自然豊かな人口4万人強の小都市である。筑豊の中心・飯塚市中心部から車で30分程度(4分の1ミヤコ)だ。

 2013年8月上旬。蝉が狂い鳴く真夏の午前9時半。太陽ギラつく酷暑の中、まちづくり飯塚K保氏の運転で嘉麻に向けて出発した。

 私は嘉麻市童貞である。足を踏み入れたこともなければ、その名称も恥ずかしながら存じ上げなかった。読み方すら分からぬほどだったが、日本酒好きには聖地と言えないこともない抜群の知名度を誇っている。幻の銘酒「寒北斗」をはじめ、福岡屈指の蔵元集積地なのだ。

 K保氏は私を地酒試飲巡りに御案内下さるとおっしゃる。氏は運転のため呑めないが、私は朝酒という名のシアワセ一人占め。前夜も3軒ハシゴしているのだが、一気に覚醒した。

 最初に訪れたのは前述の「寒北斗」。名前の由来は蔵元の近くの丘にそびえる北斗宮から頂いているそうだ。車を降り、白壁土壌造りの蔵に近づくに、連れツーンと鮮烈で芳醇な香りが漂ってくる朝10時。一般開放している建物内に入ると、ひんやりと涼しい。屋外とは別天地だ。

 試飲および販売コーナーへ。従業員の女性の方が冷蔵庫から一升瓶を取りだし、試飲カップに注いで私に手渡して下さる。夏限定醸造の純米酒。に運ぶ。……。キレ味があるのに芳醇。水のようなサラサラさではなく、どっしりとした旨口。九州の刺身に合いそうだ。契約農家が栽培する山田錦を使用しているそうで、まさ`酒造りは米作り‘からだ。

 遠慮気味だった私に「どんどん呑んで下さい。試して下さいね」と注いで下さる。さらに4銘柄。一般の純米酒、本醸造、吟醸酒しぼりたて生酒、純米酒寒仕込み生酒。前夜喰い過ぎ呑み過ぎだったため朝食を抜いていた私の胃に沁み込んでいく。私は、ホロホロとしてきた。最初は意識しようとしていた微妙な味の違いの判別止めた。ただ、酔いに身をゆだねた。

 蔵を出て、車でほんの数分のロードサイド沿いにある「黒田武士の館」。清酒「黒田武士」の醸造元である大里酒造の直営店だ。梅干や奈良漬も販売しており、奈良漬詰め放題という驚異のイベントも開催。K保氏の旧知である8代目若社長・大里氏と少しお話させていただく。

 ここでは7種類の呑み比べ。にごり酒がとりわけ印象深く、お聞きすると一番人気だそうだ。甘口だが、ベタベタくどくない。九州の地酒は甘口が多いように思われるが、醤油が甘口なことも関係しているのだろうか。チンチンに冷やすと、フルーティさが増して真夏にも好敵。厚かましい私はすべて試飲。お土産までいただいてしまった。

 時間は午前11時にも満たない。炎暑の中、ビールではなく朝から日本酒試飲12杯。私の腹が空き始めた。じんわりとした酔いが、炎天下の直射日光で一気の汗として抜けていく。

 黒田武士の館を後にし、入り組んだ農業道路を抜け、大分県日田市へ。昼食に入った店で頼んだのは、生ビール。日本酒攻めした後のビールの味もひと際冴えていた。

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「寒北斗」5種類試飲

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「黒田武士」一族7種類試飲

【蛇足:ネオンの海を泳ぐ日々〜鬼読・鯨飲・熊啜】
 福知山花火大会における露天爆発事故で連日新聞が続報を報じ、収まる気配見えぬ。私はイベントの主催者側になることが仕事柄圧倒的に多いので、人ごとではない。亡くなられた方々の冥福と、負傷された方々の一日も早い快復を祈念するのみである。
 今後ますますイベント等への規制が厳しくなること確実な日本と真逆に、アメリカのワシントン州シアトルで「大麻祭り」なるイベントが開催され、3日間で25万人動員した趣旨の記事が1週間ほど前に掲載されていた。全然知らなかったが、ワシントン州ともう一つどこかが2年前に住民投票の結果、大麻を合法化したという。公共の場では禁止されているが、警察も強く取り締まらないためイベント会場でガンガン来場者が吸引。……。
 ちなみに、連邦政府は認めていないという。日本に置き換えると、国では法律で禁止されているけど、東京都が独自に条例で認め、思いっきり都心のど真ん中でこのような祭りを開催しているようなもの。福知山の事故、シアトルのラリラリ祭。イベントに対する安全の定義がよく分からなくなってきた日曜の朝。
 皆さま、今夜も御安全に。
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posted by machi at 07:42| Comment(0) | 福岡県 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする