2012年12月中旬、岩手県宮古市末広町商店街の忘年会に私は乱入した。瓶ビールや焼酎、中華オードブルが並ぶ中、ひと際目を引いたのが4リットル甲類焼酎ペットボトル容器にたっぷりと入った白濁の液体。どぶろくである。商店街理事・N村氏の差し入れだ。
昨年もどぶろく(もし自家製だったらマズイなぁ…)を頂戴し、自宅で堪能させていただいた。甘くなく呑み口スッキリで野趣にあふれ、どんな料理にも合う。ついつい杯を重ねてしまい、気づけば明け方コタツで爆睡がお決まりのパターンだった。
商店街の皆さま方と談笑中も私はどぶろくペットボトルを手放さず、自分や他人のグラスにグビグビ注ぎ続けた。4リッットル並々が気づけば残り3分の1ほどに。そこで、記憶が無い。
朝日が目に飛び込んできた。目を開けると、作業着にドカジャンを着たままホテルのベッドにマグロのように横たわっている自分に気付いた。リュックサックは背負ったままだ。猛烈な頭痛。どぶろくが胃の中で発酵している。吐き気が胃、食道、喉にせり上がってくる。
持てる全精力を注いで歯磨き洗顔し、部屋の湯沸かし器でインスタントコーヒーを入れた。鏡を見ると、顔が真っ白で目の下に隈が出来ている。シャワーを浴び、ほんの少し覚醒した状態でメールのチェックをした。末広町商店街若手のO田氏が、私の写真をフェイスブック上にタグ付けしている旨のメッセージが届いている。
開いてみた。思わず目を剥いた。私がドブロク入り4リットルペットボトルを提灯のように掲げている。しかも中身はほとんどない。どうやら2リットル以上一人で呑んだらしい。しかもコメントを見ると、中締めの挨拶をしている様子だった。全く、何一つ覚えていない。
その夜。末広町商店街<りあす亭>で私が惚れるキ●ン一番搾り生ビール呑み会が開かれた。その席で、私はお詫び申し上げた。昨夜は記憶を無くしてしまい、ご迷惑をおかけしたと。
私の大暴れぶりが皆さんの口から漏れだした。全く記憶のない中締めの挨拶では、全く宮古と関係ない個人的な昔の話をダラダラとしていたそうだ。ペットボトル片手に呂律の回らない口調で「御用だ!御用だ!」と挨拶なのに叫んでいたという。
さらにその後、みんなで2軒目のスナックに行ったらしい。そこで他の客に絡んだり、ママにゆで卵やうどんを作れと暴れて作らせた上に一口も食べず爆睡したり、理事長と専務理事に肩を担がれホテルの部屋まで運んでいただいたり…。年忘れとはいえ、酷過ぎる。顔から火が噴き出した。ドブロクを呑んでいるつもりが、完全に呑まれてしまった。深く猛省する。
ジェットコースターのような2012年も間もなく終わる。このバカブログを御贔屓の銀河系30名ほどの呑んだくれの皆さま、よいお年を。大晦日も2013年も、ご安全に。

泥酔しながら中締めの挨拶をする私。全く記憶なし。(撮影:末広町青年商業研究会O田会長)
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