2012年04月27日

第468夜:笑顔の御馳走【守山(滋賀)】

 餃子パーティ。守山の鉄人こと<鉄人工房マツヤ>オーナー・M谷氏と奥様が店舗2階の御自宅で主催される、飛びっきりステキな家族団欒パーティである。

 2011年4月、鉄人に餃子夜会にお招きいただいた。そして1年後の2012年4月下旬、再び招待状が届いた。私は東北、九州、東京と飛びまわっている最中だったが、鉄人からのインビテーションはどんな万難を排除してでも駈けつけたいシアワセがある。

 夜会当日、午前中に東京で会議を終えた私は、新幹線と在来線を乗り継いで守山で下車。鉄人の秘密基地を訪れた。

 秘密基地に向かう途中の階段で、愛犬のFクちゃんから尻尾を振りながら吠えるという、昔の竹中●人氏の笑いながら怒る男の芸を思い出させる歓迎を受ける。

 テーブルど真ん中にはホットプレートという名のリングが鎮座。その周りの桟敷席には、明るくステキな奥様の心づくしの手料理、滋賀の郷土料理がズラリと並ぶ。別嬪娘のEリさんも脂ギッシュなメタボオヤジ(私)を笑顔で迎えて下さる。

 缶ビールで乾杯。私もいつの間にか遠慮せず手酌でグイグイ缶を開けていく。程なくして、MM21の若大将・ホタル殺しの石G氏が軽快に秘密基地を駈け上がってきた。すでに鉄人も私も日本酒モード。近江の地酒などをノドに流し込む。

 奥様手作りのお漬物、惣菜、郷土料理に舌鼓を激しく打つ。茶そばサラダなどお代わりしてしまう。チラシ寿しは、春の訪れを感じさせる。メインの餃子に辿りつくまでに満腹で、ソウルで焼肉屋を訪れたような気分に浸る。

 私は餃子が最も好物である。ゆえに、どれほど満腹でも別腹。奥様が丁寧にじっくりと焼かれた餃子は、ハネがついてパリッパリ。中はジューシーでホクホク。旨みの詰まった肉汁が飛びだしてくる。ああ、旨すぎる。日本酒の次は焼酎へ。

 私の横で自宅のように遠慮せず振る舞うホタル殺し石Gに影響されたのか、私も恥ずかしながら遠慮が薄らぎ、思いっきりリラックスしながら御馳走、酒、トークを楽しむ。

 石G氏の冷め加減で後ろ向きの話題なのに口調はどこまでも熱血、というシュールなトークが炸裂する間に、あっという間に5時間が経過。私は終電で神戸に帰らねばならない。

 満漢全席のような御馳走と地酒に感動だが、最高のスパイスは鉄人、奥様、娘様、愛犬様が織りなす笑顔とおもてなしのハーモニー。心の底から幸せを感じることができる。まちづくり屋として鉄人の秘密基地から餃子パーティの御招待いただくことは、何よりのステータスといえる。最高の笑顔の御馳走に、腹も心も温かく満腹になる。

 鉄人ご一家の団欒を肌身に感じ、月に4日程しか帰らない火宅の人状態の我が身を振り返り反省する。本年8月に入籍、10月に披露宴を予定しているにも関わらず、すでに正式な別居が決定している石G氏はさらに反省せねばならない。

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2012年04月26日

第467夜:東京駅「崎陽軒シウマイ弁当」「崎陽軒特別弁当」【Ekiben】(後編)

 シウマイは5つある。まずは1口。冷めても旨いのが、崎陽軒シウマイ最大の特徴。王将の餃子と崎陽軒のシウマイは、私にとって中華点心の巨人。ビールが進む。

 醤油をかけた玉子焼きを齧る。続いて、蒲鉾。幕の内系の王道具材である。2つ目のシウマイを堪能する。まだ3つも残っている幸せ。

 2本目(または3本目)の缶ビールを開ける。小さな唐揚げを食べる。この唐揚が、シウマイ弁当の満足感をかなり押し上げている。衣の油脂が口にあふれ、ビールが旨い。

 肉(シウマイ)、鶏(唐揚)に加え、魚もある。マグロの照焼である。これは一口で食べては決していけない。かなり味が濃いので、ご飯の友によく、酒のサカナに好適だ。固めを少し齧る。口がしょっぱくなった後、マグロの旨みが押し寄せてくる。最低5齧りはしたいところだ。

 シウマイを食べ、ビールを呑む。おかずはマグロ照焼を3分の1、筍煮が少々、昆布佃煮を残すのみになった。これらをおかずに、ご飯を食べる。マグロの塩気、筍煮の濃い甘味、佃煮がメシをグイグイ口に運ぶアシストをする。ご飯中央の梅干しも、アクセントに良い。

 デザート?に、干しあんずが入っている。酸味と甘みが調和した独特の食感。この弁当は、完成された様式美すら感じられる。

 これを更にグレードアップさせたのが、「崎陽軒特別弁当」である。限定品なのか、今まで気づかなかった。1020円。定番より270円増しである。容器の大きさは、目算でかるく1.5倍はありそうだ。

 はやる心を抑え、フタを開けた。ギュウギュウに詰め込まれた定番と比較し、かなり優雅な配置となっている。定番が満員電車なら、特別弁当は特急列車指定席の違いがある。

 見渡したところ、定番とほぼ同じ具材だ。目を凝らすと、定番にない煮物(里芋・人参・蓮根)と菜の花漬が入っている。

 そして、忘れてはならないのが、シウマイだ。ドカンと3ヶも入っている。……。あれ、3ヶ?定番は5ヶだが…。シウマイが2ヶ減ったかわりに、煮物が追加されただけなのだろうか。

 少しの不安と疑問を感じながら、シウマイをとりあえず口に運んだ。その瞬間、違いに気付いた。シウマイが定番よりかなり大きいのである。その分、旨みも濃いような気がした。小さな5ヶと、大きな3ヶ。勝敗は微妙なところだが、行司軍配取り直しといった塩梅だ。

 大きさの違いだったのか。他のおかずを見ると、味は同じだが、玉子焼もマグロ照焼も定番より分厚いようだ。筍煮も大きめにカットされているような気がする。

 嬉しいことに、唐揚げが2ヶ入りだ。全体的にボリュームが増している。さすが特別弁当、派手な違いを見せず、私のようなマニアの心をくすぐる微妙なチェンジを加えている。

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東京(横浜)駅弁「崎陽軒特別弁当」

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2012年04月25日

第466夜:東京駅「崎陽軒シウマイ弁当」「崎陽軒特別弁当」【Ekiben】(前編)

 「崎陽軒シウマイ弁当」。もはやシューマイの代名詞となった感すらある、圧倒的な知名度と存在感を誇る横浜・崎陽軒様の名物弁当である。

 私の駅弁ルールの一つに、ご当地名産駅弁が県外(または市外)で作られていた場合、まず手を出すことはない。崎陽軒といえば横浜。東京で購入すべき駅弁ではないのかもしれないが、東京工場で作られていたので、ノープロブレムとした。

 崎陽軒シウマイ弁当は、出張族サラリーマンにとって圧倒的な人気を誇っているのではなかろうか。辺境の地の幻の駅弁というわけではないので、駅弁ランキングでトップに登りつめることはないだろう。しかし、すでにこの駅弁は、水や空気、ご飯とみそ汁のように当たり前の存在となっている。究極の幕の内弁当といえるだろう。

 シューマイでもシュウマイでもなく、「シウマイ」という表記にブランドの意地が感じられる。価格は750円。1000円が平均価格と思われる駅弁界において、極めてリーズナブルといえる。

 私が東京駅で駅弁を買う基準は、崎陽軒シウマイ弁当より旨そうかどうか。これを物差しとしている。珍しいもの、心に響くものがあれば購入し、特に琴線に触れるものがなければ、迷わずシウマイ弁当を手に取る。

 なぜ、これほど人気があるのか。シウマイ弁当をベスト1と断言する駅弁の一過言お持ちの作家、マンガ家の先生方も多い。私の駅弁道はまだまだ未熟で、修行を初めて約2年。まだ180箱程度である。ベストを選択するほどの経験値はないが、ベスト5には確実にランクインする。

 東京駅から新幹線に乗り込む。私の最も好むサッポロ黒ラベルをプシュッと開け、グビリとやる。ホップと苦みが染みこむ。

 品川、新横浜を通過したところで、駅弁のフタを開ける。東京から品川、新横浜は駅間が短くアッという間に着いてしまうので落ち着かない。新横浜を越え、名古屋に着くまでたっぷり90分近くある。この間が、駅弁ゴールデンタイムだ。

 特にシウマイ弁当の場合、東京工場で作られ、東京駅で購入したとはいえ、気分だけでも横浜近辺で味わいたい。

 崎陽軒シウマイ弁当は、最高の酒のツマミでもある。醤油をチョンチョンとシウマイと玉子焼に降りかける。半分ほど余った醤油は、俵形に8つに区切られた白メシの2俵分に、チョンチョン降りかける。ソースや醤油が染みた白米も、チビチビつまめば酒のアテになる。辛子をシウマイに塗りつけることも忘れてはならない。

 まずは、筍煮をつまむ。サイの目にカットされた小さな筍は、絶妙に味が染みこんでいる。一粒で、ゴクゴク2口はビールがいける。〔次夜後編〕

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東京(横浜)駅弁「崎陽軒シウマイ弁当」

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2012年04月24日

第465夜:至福と背徳の屋台村【高知(高知)】

 ひろめ市場。高知市内中心市街地商店街に位置し、県内の郷土料理をはじめ様々な飲食店、物販点など60店舗以上が集積した、酒呑みにとっては夢のような巨大屋台村である。

 「ひろめ」とは、高知を「ひろめる」という意味に加え、土佐山内家の名家老の姓が「ひろめ」さんであり、ご家老の屋敷が現在のひろめ市場にあったことが由来だそうだ。

 1998年に誕生し、勢いは衰えず増すばかり。私はオープンして3年後に視察を兼ねて訪れたことがあるが、10年ぶりに再訪して、明らかに以前より凄味と活気に拍車がかかっている。

 施設中央や路地のような一画に、所狭しとテーブルが並んでいる。来場者は酒や店でお気に入りの酒や肴を買い込み、テーブルに持ち寄って堪能するシステム。撤収はアルバイトスタッフがワゴンカートを押しながら巡回し、随時片付けていくシステムだ。ほとんどのテーブルに灰皿が置いてあり、分煙思想を蹴散らす土佐っぽの気風が力強さ満点だ。

 施設自体は8時ごろから開いており、23時まで営業している。店によって営業時間がバラバラだが、10時ごろには飲食系の店が開きだす。

 私が訪れたのは日曜日の10時ごろ。すでに500ほどある席がほとんど埋まっており、すでに生ビールや地酒、料理を楽しんでいるグループや家族連れで激しく賑わっている。慌てて席を確保し、迷路のような酒呑みワンダーランド冒険の旅に出た。

 生ビールと焼酎に加え、様々な店で購入した高知名産郷土料理をズラリとテーブルに並べる。朝10時の生ビールが末梢神経まで沁み渡る。揚げたて熱々の「四万十鶏唐揚」を頬張る。……。ガリっと衣を歯で噛み切ると、肉汁がピュっと飛び出してくる。唐揚と生ビールという龍馬氏&お龍さんばりの相性に悶絶する。

 獲れたてのイワシの稚魚を生のまま味わう「ドロメ」。見た目は生しらすのようだ(分かりにくい例えですね)。ぽん酢をぶっかけて口に運ぶ。……。ネットリとして魚と磯の旨みが凝縮されている。高知に訪れないと味わえない珍味だ。

 アナゴ類の稚魚を生でいただく「ノレソレ」。純白の白で、形状はイカのようだが、よく見るとそれぞれに目があることが分かる。ドロメ以上に希少性の高い晩春&初夏の風物詩だそうである。箸でつまもうとすると、すごいヌメリにツルツルと滑り落ちる。

 そうめんのように口にツルツルと運んだ。……。生臭み皆無。イカでもなく、魚でもないけど魚類ということはハッキリしている独得の食感と旨みだ。

 高知県内の麦焼酎をグビっとやりながら、「田舎寿司」に挑む。にぎり鮨なのだが、ネタが魚ではなく野菜という精進料理さながらの逸品。様々な種類があり、私が購入したのは蒟蒻、筍、茗荷、葱(たぶん)といった陣容。ネタに下味が仕事されており、醤油いらずのヘルシーさだ。

 会場内は席を確保できず途方に暮れている来場者で溢れている。ひろめ市場システムは高知という気風と抜群の施設立地だからこそ最高を生み出しているのだろう。アレンジせず安易にシステムを他の街に導入しようとしても、幸せな結果は生まれない。土地に合ったシステムを一から構築することに勝るものはなし。

 午前中の飲酒がもたらす背徳の酔い心地とともに、高知に訪れないと味わえない至福の空間に陶然とした。

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早朝から呑んだくれで賑わう<ひろめ市場>

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ドロメ(上)&ノレソレ(下)

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ネタを野菜に見立てた「田舎寿司」

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2012年04月23日

第464夜:300年以上の伝統市【高知(高知)】

 日曜市。高知市中心市街地の追手筋沿い約1.3qに約500店舗が密集する日本最大の路上市である。毎週日曜日に開催され、観光客だけでなく地元民も殺到する土佐の風物詩である。

 日曜市の歴史は1690年に遡る。当時の土佐藩主が場所と日取りを定めて市立を後任したことが始まりとされ、現有システムになったのは1876年。300年以上の歴史と伝統が刻まれている。規模と場所は異なるが、約50店舗の火曜市、約90店舗の木曜市、約50店舗の金曜市もある。

 日の出から日没まで開催され、五感に訴えかける魅力満点の商材が簡易テントに溢れている。片側2車線を完全歩行者天国とし、両側に市が並ぶ。私は午前9時に訪れたが、まっすぐ歩けず先も見通せないほどの混雑ぶり。凄まじい活気だ。

 大きなグレープフルーツを思わせる文旦の鮮やかな黄色と酸っぱい香り、真っ赤なフルーツトマトの鮮烈さ、ぬか漬けの発酵した魅匂。筍、生姜、鉢植え、生鮮野菜、魚干物…、数えきれないほどの食材や加工品が溢れている。

 買物モードが炸裂する。私はうるめイワシの丸干や肉厚の原木椎茸などを購入。どれも圧倒的なボリュームと安さで、まさに高知市民の台所といった風情だ。

 数は多いわけではないが、しずる感あふれる飲食屋台も混じって輝きを放っている。朝9時過ぎの私に鼻孔に飛び込んできたのは、人間の理性を狂わせる四万十天然鰻の蒲焼串である。

 思わず購入した。炭火であぶられ、タレで飴色に輝いている。タレをこぼさぬように口に運んだ。……。柔らかく、臭みなく、ホロリと口の中で崩れる。甘さを抑えた辛めのサッパリダレに好感を持つ。思わずカバンに忍ばせていた土佐麦焼酎のペットボトルをグビリとやった。

 市の中ほどに、圧倒的な活気と行列を誇っている屋台がある。揚げたて練りテンプラのお店だったが、空前の人気を誇っているのが「いも天」。ガイドブック等にも外されることなく掲載されている日曜市名物。サツマイモの天ぷらである。

 グングン揚げられ、千手観音顔負けの手さばきと電卓に負けない暗算能力で行列をさばく女性店主に見とれてしまう。行列がどんどん前に動いていく。しかし、次々にお客が並ぶため、列が短くなることはない。

 ジャガイモは得意だがサツマイモが苦手な私だが、揚げたて熱々に挑戦してみた。……。ホックホク、ポクポク、フワフワ、サクサク。私のサツマイモ観念が桂浜の沖まで吹っ飛ぶインパクト、完成度、旨さだ。日曜市のこの屋台で揚げたてを味わうことが、いも天をもっとも満喫できる最強のシチュエーションなのだろう。

 時間が経つに連れ、来場者がさらに増えてきた。すでに売り切れている商品もある。毎週開催されているという事実もスゴイ。300年の伝統は宣伝を必要としない高みに達している。

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300年以上続く高知市内の日曜市

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