2012年01月31日

第406夜:伝説のアマチュアオヤジバンド【飯塚(福岡)】

 N●K北九州開局80周年記念ドラマ『オヤジバトル!』。北九州市若松地区商店街を舞台に、元バンドマンの中年男性(筧●夫氏)が数十年ぶりにバンドを結成。女房(飯島直●氏)ら泣き叫ぶ家族の反対を振り切ってバンドコンテストに出演する熱血青春オヤジドラマだそうである(私は未鑑賞のため、ストーリーをあまり把握していない)。

 北九州地区で先行放送され、大好評を博し、全国にも波及。2012年2月11日(土)、BSプレミアムで16時30分より全国放映される。北九州若松地区商店街の皆さまも多数エキストラ出演されているそうだ。

 オヤジドラマに湧く北九州若松地区の老舗料亭やスナックを満喫した翌日、福岡県飯塚市で本物のオヤジバンドに私は遭遇した。

 飯塚市商店街の皆さま方10名ほどと大人気居酒屋<てんき>で焼鳥やすっかりハマった八丁味噌と生卵を絡めた飯塚風「山芋鉄板焼」などを楽しんだ後、2軒目に繰り出した。

商店主「アヅマさ〜ん、美人がいっぱいいるところでよかですか?」

 もちろんよかです。ステップも軽く後を付いていくと、スナックビル内にある<ミスターアップル>という店に皆さんとドアを潜った。

 店内はスナックというより、シブい感じのバー。カウンターに年配の紳士が4名、カウンター越しには見るからに個性的なマスターと思しき男性が1名。どこにも美女はいない。訪問日は1月2週目の金曜日。思いっきり新年会シーズンと重なり、美女のいる店はどこも席が全く空いていなかったそうだ。

 皆さんと焼酎を呑みながら談笑していると、元サザンのボーカル氏の録画番組や懐かしのフォークバンドの映像が流れ続けた。マスターはビート●ズやフォークが大好きらしく、アングラ感がどことなく漂っている。余談だが、録画映像で流れたのは桑田氏が熱唱する替え歌オンパレード。あまりの風刺ぶり、問題作ぶりに店内の客がすべて唖然と見入ってしまった。

 カウンターに腰掛けていた私もお世話になっている「飯まち応援隊」の久Y氏がギターを手にした。すると、カウンターの客たちもギターやマイクを持ちだした。徐にフォークソングやビートルズの熱唱が始まる。客は私たちしかいないが、特別に無料でライブして下さるという。

 皆さま方は40年度の前に福岡県内で活躍していた伝説のアマチュアバンド「キャンディー」。全国大会のオーディションに合格したにも関わらずプロの道を蹴り、故郷・飯塚に戻ってきたそうである。チュー●ップや海援●と覇を競っていたそうで、テクニックはもちろんプロ。

 私を含め、しばし40年ほど前の名曲ライブに聞き惚れてしまった。事実は小説(NH●ドラマ)より奇なり。

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伝説のフォークバンド「キャンディ」in<ミスターアップル>@飯塚

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2012年01月30日

第405夜:拝啓、震災のまちから〜68通目【気仙沼(宮城)】

 ふかひれラーメン。気仙沼最強の知名度と高級感を誇る超A級グルメです。ちなみに「ふかひれ」とは、サメのヒレを乾燥させた食材で、主に中華料理に使われます。この高級食材の活用に革命を巻き起こしたのが、気仙沼南町商店会を本店とする東北屈指の寿司の名店<あさひ鮨>。「ふかひれ寿司」は気仙沼観光に外せない極上の逸品です(私は未食ですが)。

 気仙沼ラーメンなるものを味わったことがあります。一般的な醤油ラーメンにサンマなどのツミレが具として入ったものと思われます。王道の気仙沼ラーメンと言えば、やはり「ふかひれラーメン」なのでしょう。

 2011年9月上旬に気仙沼入りしてから、ふかひれラーメンは私ごときには手の届かない高値のヒレでした。ラーメン1杯3,000円というウワサも耳にします。数多くの飲食店が津波で壊滅し、ふかひれラーメンを取り扱っている店すら把握できていませんでした。

 2012年1月下旬、魚町1区商店会の皆さま方とCPのY川氏、T大院中退のS井氏ら復興野郎Bチームの面々と今後の商店街活性化の方向性、区画整理等を議題にした意見交換会が開催されることに。会場は魚町1区の中華料理店<やまと>。湾内に面した店舗は2階まで撃沈しましたが、懸命な復旧作業によって2011年12月21日、津波から見事に立ち直りました。

 意見交換会に先立ち、腹ごしらえすることに。メニューを見ました。ラーメン450円という破格の安値に心が温かくなります。目をスライドしていくと、アンダーラインを引かれた上に特大のポイントで記入された一文に目が止まりました。「ふかひれラーメン 1,100円」。

 1杯3,000円と思いこんでいたマボロシのA級ラーメンが、想定の3分の1で味わえるという破格のチャンス。定番ラーメンの3倍弱という価格ですが、めったにない機会です。一瞬の躊躇の後、声高らかに注文しました。

 モウモウと湯気を上げながら出てきたブツは、ボリュームも破格。まずはレンゲで一口スープを啜りました。トロミがかった餡かけ風です。麺を啜りました。ノド越しよくツルツルと食道を滑っていきます。細かく刻まれたタケノコが素晴らしいアクセントです。

 茶色の三日月がラーメンの具として鎮座しています。これが、ふかひれです。慎重に口に運びました。……。シャクシャクとした歯ごたえの後、トロリと口の中で溶けるようにほどけます。ほどけた後、濃厚な旨みと中華のパンチが口の中に充満します。高貴かつ桃源、究極にして至高(某マンガみたいですね)。スープの一滴まで残さずに啜りきりました。

 後日、他の商業者の方々とふかひれラーメンの挑んだことを話しました。ひとしきり扱っている店の味や値段で話題に華が咲きます。ただし皆さん共通していたのは、観光客を対象にしたラーメンで、地元民はめったに口にしないとのこと。神戸で生まれ、育ち、今も住む私が神戸ビーフを食べた記憶がほとんどないのと同じなのでしょう。

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気仙沼<やまと>ふかひれラーメン
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2012年01月27日

第404夜:拝啓、震災のまちから〜67通目【気仙沼(宮城)】

 職務質問。街で見かける不気味な男、犯罪の香りがプンプン漂う輩など不審者を警邏中の警察官が呼び止めて行動を問いただす緊張感あふれる行動です。

 深夜1時。気仙沼の商業者たちと鯨飲し、私は真っ暗なガレキ道を懐中電灯片手にフラフラと一人、宿までの道のりを歩いていました。

 側溝を歩いていた私の後ろで、いきなり車が急に止まった気配がしました。バタンと大きな音を立ててドアが開きます。

 私の背中は恐怖に震えました。酔いも一気に覚めました。以前、灯りのない夜道はとにかく危険で、地面が陥没、冠水しているだけでなく、どんな不審者が潜んでいるか分からないと注意を促されていたことをすっかり忘れていました。女性が深夜に一人でガレキの街を歩くことなど、ピラニアの水槽に自分から手を突っ込むようなものでしょう。

 私は上下作業着に安全靴、懐中電灯のみを携えています。私から身ぐるみを剥いだところで、メリットはないでしょう。私のメタボ体系に目がない男色家の欲望のはけ口にされるのでしょうか。わずか1秒ほどの間に、走馬灯のごとく様々な不安が空気頭に充満しました。

「アノ〜、どちらに行かれるんですか?」

 背後から声が聞こえました。振り向けば、パトカーが止まっていました。2名の警察官が私に近寄ってきました。車体には千B県警と書かれています。暴漢ではなく安堵しました。

アヅマ「えぇ、宿に帰るんです」
警察官「どちらにお泊りですか?」
アヅマ「はぁ、すぐ近くの旅館です」

 私はここで初めて、不審者として認定され職務質問されていることに気づきました。初めての経験です。さらに踏み込んだ質問が飛んできます。

警察官「何をしていたんですか?」
アヅマ「……。呑んでいました」
警察官「……。私の顔に息を吹きかけて下さい」

 警察官は唇が触れそうな距離まで顔を近づけてきます。これが女性警察官だったらなと、一瞬妄想が走りました。私も「ふぅ〜」と酒臭い息を男性警官の顔に吹きかけました。

警察官「はい、オッケーです。酒の匂いがしましたね。本当に呑んでいたのですね」

 怪訝な表情を浮かべる私に向かい「いやぁ〜、こんな夜中にガレキの中で何をしているのかと思いましてね」。確かにそうですね。

 飲酒運転と異なり、警察官の顔に思いっきり酒の匂い漂う息を吹きかけ、ほめられるとは思いませんでした。不審者に注意していたつもりでしたが、私自身が不審者だったようです。
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2012年01月26日

第403夜:拝啓、震災のまちから〜66通目【気仙沼(宮城)】

 気仙沼復興屋台村。思いっきり海に近く、地盤沈下した上に浸水、冠水している南町地区に誕生したプレハブの仮設商店街です。2011年11月12日、プレオープンしました。

 飲食16店舗、物販6店舗で再出発。すでに地域になくてはならない商業施設として定着しつつあるようです。着工からプレオープンまでのスピードは目覚ましいものがありました。

 ある昼、その中の1軒<はまらん家>をのぞいてみました。気仙沼風お好み焼き「はまらん焼」の専門店です。「はまらん焼」とは気になるネーミングです。

 気仙沼では毎年の恒例行事として「はまらいんや祭」が開催されています。商店街が壊滅的被害を受けた本年も、2011年8月21日に開催されたそうです。「はまらいんや」とは、気仙沼方言で「いっしょにはいろう、まざろう」という意味だそうです。

 ママさんとお話することができました。大津波前は<気仙沼シャークミュージアム>の前で営業していたらしく、内湾に面していたためお店は全壊。屋台村が再起の第一歩です。

 「はまらん焼」が登場しました。お好み焼きなのですが、平べったいのではなく大判焼のような分厚さです。ちなみに500円です。

 気仙沼らしく、海老、烏賊、帆立など海の恵みをたっぷりと入っています。卵が1ヶまるまる使われており、見た目は小さいですがかなりのボリュームです。付け合わせの生野菜がヘルシーさを際立たせています。

 口に運びました。……。たっぷりのマヨネーズとソース、卵が絶妙のハーモニーです。あっという間に食べ終えてしまいました。お持ち帰りのお客さまも多く、舟のような容器に野菜を敷き詰めその上にはまらん焼きを乗っけると、漁船のように見えます。海の幸、舟、方言。気仙沼の魅力がたっぷり詰まった新たなB級ご当地グルメに名乗りをあげそうです。

 屋台村は海鮮料理、気仙沼ホルモン、ラーメン、イタリアン、寿司、ショットバー、韓国料理、中華、うどんなどバラエティに富んだ構成です。屋台村は商業者とお客の笑顔で溢れていました。

 2011年12月24日は、仮設商店街の真打ちといえる「気仙沼復興商店街」がオープンしました。50店舗以上の規模は三陸の仮設商店街で最大規模と思われます。

 商店街の再開は、まさに復興に向けた希望の灯りです。仮設商店街が地域のシンボルとなり、目覚ましく街が動き始めます。2012年1月25日(昨日)、魚町商店街で昨年末に復活した<やまと>で気仙沼名物「ふかひれラーメン」を堪能することができました。

 2011年11月3日の「岩手日報」によると、岩手県宮古市では被災事業所の6割が再開。廃業はわずか7%にとどまっています。気仙沼も宮古も、商業者の再開が地域の復興の狼煙となっているようです。

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闇夜に煌めく海沿いの<気仙沼復興屋台村>

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「はまらん焼」

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2012年01月25日

第402夜:岡山駅「瀬戸内ぐるっとよくばり弁当」【Ekiben】

 「瀬戸内ぐるっとよくばり弁当」。岡山県を中心とした瀬戸内の魅力を詰め込んだ且O好野本店様の作品である。

 岡山駅から瀬戸大橋を渡り高松方面に向かう在来線に乗車する。電車はかなり込み合っている。そのままボンヤリしてしまうと四国に行ってしまうのだが、私は、茶屋町駅でいったん下車し、宇野駅行き普通列車に乗り換えねばならない。

 待ち時間を利用して、構内のコンビニで発泡酒を2本購入。今度はガラ空きの宇野線普通列車に乗り込み、4人がけを独占し、ノンビリ体を伸ばす。

 自然豊かな車窓を眺めながら、発泡酒をカシュッと開ける。車内は極めてのどかな時間が流れている。約40分間のローカル線の旅。乗客は降りることはあっても、乗ってくることはなさそうだった。

 発泡酒とローカル列車の揺れが胃を程よく刺激したのか、空腹を感じた。岡山駅で購入し、宿でノンビリ食べようと購入していた「瀬戸内ぐるっとよくばり弁当」を取り出した。

 瀬戸大橋と瀬戸内の島々を細か過ぎるほどイラストで紹介したフタを開けると、大きく5つのゾーンに分かれていた。

 第1ゾーンは「煮物」である。タケノコ、エビ、里芋、高野豆腐、小松菜お浸し、椎茸、そら豆、桜麩など、どれも大きめでボリュームがある。上品な味づけだ。

 第2ゾーンは「鰆(さわら)の白醤油焼」である。瀬戸内を代表する鰆が旅情気分を高めていく。身はホロリと柔らかく、控えめだが酒の進む味づけが好ましい。はじかみ生姜の酸味が口の中を引き締める。

 第3ゾーンはメインともいえる「祭りずし」だ。岡山名物のチラシ寿司で、名産のママカリ酢漬をはじめ、様々な瀬戸内の鮮魚の酢漬が錦糸卵の上に散らされている。これらの酢漬を肴にビールを呑み、残った錦糸卵で酢飯をワシワシ喰っていく。

 第4ゾーンは「タコ飯」。ご飯ものが二つのゾーンを占めている。茶メシの上にカットされた煮タコが散らされており、コリットしたアクセントと出汁で味づけされた茶メシで酒が進む。

 最後の第5ゾーンは「箸休め」である。箸休めといっても、手抜きはなし。漬物だけでなく、玉子焼と鶏照焼が小さいながらも存在を放っている。

 様々なゾーンを攻略しながら発泡酒をグビグビやっていると、酒が足りなくなった。もっと購入すべきだったが、後の祭りである。

 普段なら普通列車で駅弁やビールを呑むことはかなり勇気を要するが、ガラ空きのローカル線に揺られながら味わうことができるシチュエーションにシビれた。旅情気分満点である。

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岡山駅弁「瀬戸内ぐるっとよくばり弁当」

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posted by machi at 07:01| Comment(0) | 駅弁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする