ご褒美。私はあまり日々の生活で自分に与えないが、珍しくご褒美を与えても良いかなというタイミングがあった。
令和6年度から新たに慣れぬミッションが始まった。7月下旬から8月上旬まで、盆前後の毎年恒例といえ、土日も無くとにかくタフだった。暑かった。そして、8月上旬の春日部(武里)ミッションが終わればカキモノは吐きそうなほど溜まっているが11日間出張無しに。
盆前ラストミッションの春日部武里、攻め攻めの内容で終了。笑みが漏れるほど順調である。ミッションは15時半終了。この日は帰るだけ。いつもなら駅前のバーガーショップでレポート書きなどしているが、この日は盆前を乗り切れたご褒美。つまり、呑もう。
東武野田線で大宮へ。朝からうな鐵改め<小鐵>と決めていた。うなぎ串焼は関東、それも首都圏しか扱う店を私は知らない(2024年8月上旬当時)。しかも、めったに見かけない。
瓶ビールをヤリながらお通し(モヤシナムル)と鰻骨唐揚を楽しむ。うなぎ串7本セット、バラが売切れて6本に。それでも大満足。無限に呑める。
瓶ビールの後は熱燗。暑い夏に涼しい店内で鰻と熱燗。無双である。入口に近いカウンター席にしたので風が入ってきて気持ちいい。
雷鳴が響いた。外を眺めると、雨が降り出した。雨脚が強くなりだした。雷鳴も凄い。店内の会話の声と雨音、雷鳴が同じ音量。天気予報をスマホチェック。2時間ほど止む気配なし。
傘を持っていない。しかし時間にまだ余裕がある。雨脚が弱まるのを待つため、熱燗を追加。それと、奈良漬け。隣の男性はうなぎ蒲焼の特上を追加。差を付けられた気がする。奈良漬けは最安値の270円。特上は…5千円ぐらいか。
店長が暖簾を仕舞った。ドアも締めた。早じまいか。客は誰も入ってこなかった。店から駅まで割と距離がある。雨脚、弱まるどころか強くなっている。引くほどの降りっぷりである。
意を決した。会計を済ませて外に出る。路面はくるぶしまで増水。傘のない御仁たちが通り沿いの軒先で途方に暮れている。
走り出した。濡れるというレベルでなく、バケツで頭から水をかぶるぐらい。私は普段、アーケードは空き店舗が多い商店街限定で不要論を唱えていた。撤回する。
駅近くにアーケードがある。避難する。海に落ちたような濡れっぷり。そこに<富士そば>があった。思わずフラリ。私と同じようなどしゃぶりオヤジが2人ほどいた。
券売機で「紅生姜天そば」。受け取る。七味をパラリ、出汁から。しみじみ旨い。温かい。
しかし、びしゃびしゃの服が冷房で冷やされ寒い。これからひたすらエアコンの効いた電車内。日帰りゆえ着替えなどない。
ユニクロ、無印、ドンキ…。私の中の大宮マップが広がる。問題は、0.1トン倶楽部の私が着ることのできるサイズが店にあるかどうかである。
大宮呑みの5回に4回はココ。大好きです。
赤星と鰻骨で幕開け。
第1弾。
第2弾。
風が吹き込んできた。
真夏の熱燗と奈良漬。
警報発令。
掛け値なしの土砂降り。
緊急ピットイン。
帰路の新幹線にて。